カスタマーズ・レートを理解する

カスタマーズ・レートを理解する

カスタマーズ・レートとは

– カスタマーズ・レートとは

銀行で外貨両替や海外送金をするとき、誰もが一度は目にする「為替レート」ですが、実は銀行の表示するレートと、ニュースなどで目にする市場の為替レートは少し違うことをご存知でしょうか？
銀行が顧客に提示する為替レートは、「カスタマーズ・レート」と呼ばれ、市場レートに銀行独自の利益を上乗せしたレートとなっています。

例えば、あなたが旅行のためにドルへ両替する場合を考えてみましょう。市場の為替レートが1ドル100円だったとしても、銀行のカスタマーズ・レートは1ドル101円と、市場レートよりも1円高く設定されているかもしれません。そのため、あなたは1ドルを101円で買うことになり、市場レートで両替する場合よりも割高になってしまいます。

反対に、外貨預金の利息を受け取ったり、海外からの送金を受け取ったりする際に、外貨を円に両替する場合には、銀行は市場レートよりも低いレートを適用します。例えば、市場レートが1ドル100円だった場合、銀行は1ドル99円で買い取るかもしれません。

この市場レートとカスタマーズ・レートの差額が、銀行にとっての外貨両替や海外送金の手数料に相当します。銀行によってこの手数料は異なり、中には手数料無料を謳う銀行もあるため、事前に確認しておくことが大切です。

銀行間取引との違い

– 銀行間取引との違い

銀行は、私たち顧客との取引とは別に、銀行同士で外貨を売買しています。これは、銀行が日々、海外送金や外貨両替などの顧客からの要望に応えるために、必要な外貨を調達したり、余剰な外貨を売却したりする必要があるためです。

銀行同士で行われるこの外貨取引を銀行間取引と呼び、そこで適用される為替レートをインターバンク・レートと言います。インターバンク・レートは、銀行同士が巨額の外貨を取引するため、取引コストが抑えられ、手数料が顧客向けに比べて低く設定されています。また、世界の金融市場で日々変動する為替レートを、リアルタイムで反映しているため、市場の実勢をより正確に反映したレートと言えます。

一方、私たちが銀行で外貨両替や海外送金を行う際に適用されるレートは、カスタマーズ・レートと呼ばれます。カスタマーズ・レートは、インターバンク・レートを基準に、銀行が顧客にサービスを提供するコストやリスクを考慮して、一定のマージンを上乗せしたレートとなっています。このマージンには、銀行の利益や、為替変動リスクに対する手数料などが含まれています。

カスタマーズ・レートの影響

海外旅行や海外への投資、国際送金など、外貨を使う機会は近年ますます増えています。このような場面では、必ず「為替レート」というものが関わってきます。銀行などで円を外貨に交換する際、実は同じ通貨を同じタイミングで交換するにしても、金融機関によって異なる交換レートが適用されていることをご存知でしょうか？

一般的に、銀行などで提示される為替レートには、「インターバンク・レート」と「カスタマーズ・レート」の二つがあります。インターバンク・レートとは、銀行間で外貨を売買する際に適用されるレートです。一方、私たちが銀行で外貨を両替する際に適用されるレートが、このカスタマーズ・レートです。

カスタマーズ・レートは、インターバンク・レートを基準に、金融機関が独自に手数料を加えて設定されます。この手数料は金融機関によって異なり、特に少額の取引を行う場合、手数料の割合が大きくなる傾向があります。そのため、外貨を扱う際には、事前に複数の金融機関のカスタマーズ・レートを比較し、少しでも有利なレートで取引を行うことが重要です。

近年では、インターネット銀行やFX会社など、従来の銀行よりも低い手数料で外貨両替サービスを提供する金融機関も増えています。これらの金融機関も比較検討することで、よりお得に外貨取引を行うことができる可能性が広がります。