会社員必見!受託保証型確定給付年金とは?
投資について知りたい
「受託保証型確定給付企業年金」って、普通の確定給付企業年金と何が違うんですか?
投資アドバイザー
良い質問だね!どちらも会社が従業員のために将来の年金を準備しておく制度という点では同じなんだ。違いは、年金を準備する方法と、運用リスクを誰が負うかという点にあるんだよ。
投資について知りたい
準備する方法と、運用リスク?
投資アドバイザー
そう。「受託保証型確定給付企業年金」は、会社が保険会社にお金を預けて運用してもらい、将来の年金を準備するんだ。そして、運用リスクは保険会社が負う。だから、会社は毎月の掛け金を払うだけで、年金の準備は保険会社にお任せできるというわけだね!
受託保証型確定給付企業年金とは。
「受託保証型確定給付企業年金」は、会社が従業員のために将来受け取る年金を準備しておく制度の一つです。この制度では、会社は保険会社と契約を結び、従業員が年金を受け取れるようにお金を積み立てます。この時、積み立てられたお金は、将来支払うべき年金額を常に上回ることが約束されています。そのため、会社は安心してこの制度を利用することができますし、手続きも簡単に行うことができます。
確定給付企業年金の種類
– 確定給付企業年金の種類会社員や公務員が老後の生活資金を準備する方法として、企業年金があります。企業年金には、あらかじめ給付額が決まっている「確定給付企業年金」と、運用成績によって給付額が変わる「確定拠出年金」の二種類があります。今回は、確定給付企業年金について詳しく見ていきましょう。確定給付企業年金は、加入期間や給与額に応じて将来受け取れる年金額があらかじめ決まっているという特徴があります。企業は、従業員に約束した年金を将来支払うために、年金原資を積み立てる必要があります。確定給付企業年金は、年金原資の運用方法によって、大きく「契約型」と「基金型」の二つに分けられます。-契約型-は、企業が生命保険会社や信託銀行と年金契約を結び、年金原資の運用を委託する方法です。契約型は、さらに「受託管理型」「分離運用管理型」「受託保証型」の三つに分類されます。* -受託管理型- 運用は保険会社または信託銀行が行いますが、運用指示は企業側が行います。* -分離運用管理型- 年金資産を複数の運用機関に預け、それぞれの専門性に応じて分散投資を行います。* -受託保証型- 企業が保険会社または信託銀行に対して、あらかじめ決められた一定以上の運用利回りを保証してもらう方法です。-基金型-は、企業が年金基金という独立した組織を設立し、年金原資の管理・運用を行う方法です。近年注目されているのは、「受託保証型確定給付企業年金」です。受託保証型は、運用リスクを保険会社または信託銀行が負うため、企業にとっては年金原資の積立不足が発生するリスクを抑えられます。また、従業員にとっても、将来受け取れる年金額が保証されているため、安心して老後の生活設計を立てることができます。
種類 | 説明 | 特徴 |
---|---|---|
確定給付企業年金 | 契約型 | 企業が生命保険会社や信託銀行と年金契約を結び、年金原資の運用を委託 |
基金型 | 企業が年金基金という独立した組織を設立し、年金原資の管理・運用を行う | |
契約型確定給付企業年金 | 受託管理型 | 運用は保険会社または信託銀行が行うが、運用指示は企業側が行う |
分離運用管理型 | 年金資産を複数の運用機関に預け、それぞれの専門性に応じて分散投資を行う | |
受託保証型 | 企業が保険会社または信託銀行に対して、あらかじめ決められた一定以上の運用利回りを保証してもらう方法 |
受託保証型確定給付年金の仕組み
– 受託保証型確定給付年金の仕組み
受託保証型確定給付年金は、会社が従業員の老後の生活資金を準備する年金制度の一つで、生命保険会社または生命共済が運営を担います。
この制度では、会社は従業員が将来受け取る年金額をあらかじめ決めておき、毎月の保険料を生命保険会社または生命共済に積み立てます。従業員はこの積み立てられたお金を、退職後に年金として受け取ることができます。
受託保証型確定給付年金の一番の特徴は、運用状況に関係なく、あらかじめ決められた年金が必ず受け取れるという点です。これは、積み立てられたお金を運用して年金を準備しますが、万が一、運用がうまくいかず、年金の準備金が不足した場合でも、生命保険会社または生命共済が不足分を補填してくれるからです。
つまり、将来受け取れる年金額が確定しており、安心して老後の生活設計を立てることができるという点で、従業員にとって非常にメリットの大きい制度と言えるでしょう。
制度名 | 運営主体 | 年金額 | 特徴 | メリット |
---|---|---|---|---|
受託保証型確定給付年金 | 生命保険会社または生命共済 | あらかじめ確定 | 運用状況に関係なく、確定した年金が受け取れる 運用不足は、運営主体が補填 |
将来の年金額が確定しており、老後の生活設計が立てやすい |
受託保証型確定給付年金のメリット
– 受託保証型確定給付年金のメリット
老後の生活資金を準備する方法として、企業年金は重要な役割を担っています。
その中でも、受託保証型確定給付年金は、将来受け取れる年金額があらかじめ決まっているため、老後の生活設計を立てやすいという大きなメリットがあります。
このタイプの年金では、加入者は運用によるリスクを負う必要がありません。 つまり、経済状況の変動に関係なく、約束された額の年金を受け取ることができるのです。
これは、老後の生活に不安を抱えることなく、安心して生活を送りたいと考える方にとって、大きな安心材料と言えるでしょう。
また、企業側にとっても、保険会社が年金の管理や給付を行うため、事務手続きなどの手間が軽減されるというメリットがあります。
企業は、本来の業務に集中することができ、従業員満足度の向上にも繋がる可能性があります。
このように、受託保証型確定給付年金は、加入者と企業の双方にとってメリットのある制度と言えるでしょう。
立場 | メリット |
---|---|
加入者 | 将来の受取額が確定しており、老後の生活設計が立てやすい 運用リスクがなく、経済状況に左右されずに安定した収入を得られる 老後の生活に不安を抱えることなく、安心して生活できる |
企業 | 保険会社が年金の管理や給付を行うため、事務手続きなどの手間が軽減される 本来の業務に集中することができ、従業員満足度の向上につながる可能性がある |
受託保証型確定給付年金のデメリット
– 受託保証型確定給付年金のデメリット受託保証型確定給付年金は、会社が運用責任を負い、将来受け取る年金額が確定しているため、老後の資金計画が立てやすいというメリットがあります。しかし、加入前にデメリットについてもきちんと理解しておく必要があります。まず、運用成績がどれだけ良好であっても、その利益が加入者に還元されない点が挙げられます。確定給付型年金は、あらかじめ決められた年金額を受け取ることが目的であり、運用益は年金の支払いに充てられます。そのため、積極的に資産運用を行い、大きなリターンを求める場合には不向きと言えます。また、会社が倒産した場合でも、年金は原則として保証されますが、加入している保険会社が万が一破綻してしまった場合は、年金が減額される可能性があります。これは、保険会社が年金の支払いを保証する責任を負っているためです。ただし、保険会社は金融庁の監督下にあるため、破綻するリスクは極めて低いと言えるでしょう。このように、受託保証型確定給付年金には、運用益の分配がない、保険会社の破綻リスクといったデメリットも存在します。老後の資金計画を立てる際には、これらのデメリットも踏まえ、自身にとって最適な選択をすることが重要です。
項目 | 内容 |
---|---|
運用益の分配 | 運用成績が良くても、利益は加入者に還元されず年金の支払いに充てられる |
保険会社の破綻リスク | 保険会社が破綻した場合、年金が減額される可能性がある(リスクは低い) |
まとめ
– まとめ
老後の生活資金は、誰もが不安を抱えるテーマです。安心して暮らせるように、早いうちから備えておくことが大切です。その選択肢の一つとして、会社員などであれば加入できる「確定給付企業年金」という制度があります。
確定給付企業年金は、将来受け取れる年金額があらかじめ決まっているため、老後の生活設計を立てやすいという利点があります。運用は会社が専門の機関に委託するため、投資の知識や経験がない方でも安心して加入できます。また、運用成績に関わらず、決まった年金を受け取れるため、経済状況の変動に左右されにくいという安心感もあります。
しかし、メリットばかりではありません。会社が倒産した場合など、年金が減額される可能性もある点には注意が必要です。また、転職などで会社を辞めた場合、年金を受け取れるまでの期間が長くなる可能性もあります。
確定給付企業年金は、将来の生活設計に大きな影響を与えるものです。加入を検討する際には、メリットだけでなくデメリットも理解した上で、ご自身のライフプランやリスク許容度を考慮し、最適な選択をするようにしましょう。
メリット | デメリット |
---|---|
将来受け取れる年金額が確定しており、老後の生活設計が立てやすい。 | 会社が倒産した場合など、年金が減額される可能性がある。 |
運用は会社が専門機関に委託するため、投資の知識や経験がなくても安心。 | 転職などで会社を辞めた場合、年金を受け取れるまでの期間が長くなる可能性がある。 |
運用成績に関わらず、決まった年金を受け取れるため、経済状況の変動に左右されにくい。 |