知っておきたい基本年金のこと

知っておきたい基本年金のこと

基本年金とは

– 基本年金とは基本年金とは、かつて多くの企業が導入していた「厚生年金基金」という制度に加入していた方が、条件を満たした場合に受け取れる年金制度です。この制度は、老後の生活を支えるための公的年金である老齢厚生年金に上乗せして支給されます。かつて、企業は従業員の老後の生活をより充実させるために、独自に年金制度を設けることがありました。それが「厚生年金基金」です。しかし、経済状況の変化や企業の事業規模縮小などにより、厚生年金基金を維持することが難しくなった企業も出てきました。そこで、厚生年金基金の資産や運営を引き継ぐ形で設立されたのが、企業年金連合会です。基本年金は、この企業年金連合会が運営しています。受け取るためには、過去に厚生年金基金に加入していた期間や、加入していた当時の給与額など、一定の条件を満たしている必要があります。支給開始年齢は、原則として老齢厚生年金と同じです。もし、過去に厚生年金基金に加入していた経験があり、基本年金について詳しく知りたい場合は、企業年金連合会に問い合わせてみましょう。

支給の対象となる人

– 支給の対象となる人

過去に会社で厚生年金保険に加入していた代わりに、厚生年金基金という制度に加入していた方がいらっしゃいます。この制度は、会社が年金を独自に運用し、従業員に給付を行うものでした。

この厚生年金基金に加入していた方のうち、一定の条件を満たす方に対して、改めて公的な年金制度である基本年金の一部が支給されることになりました。これは、過去に厚生年金基金に加入していた期間も、公的な年金制度に加入していた期間と同様に扱われるようになったためです。

では、どのような方が支給の対象となるのでしょうか？

まず、厚生年金基金を脱退する際に、年金を運用していた元手となるお金を企業年金連合会に移換した方が対象となります。企業年金連合会とは、複数の企業年金基金が加入して年金の管理や運営を行う組織のことです。

また、平成26年4月1日より前に厚生年金基金を脱退し、その際に年金を受け取る権利を失ってしまった方も支給対象となります。

ただし、平成26年4月1日以降に厚生年金基金を脱退した方は、基本年金の支給対象にはなりませんので、注意が必要です。

ご自身が支給対象に該当するかどうか、気になる方は、年金事務所や市区町村役場の年金相談窓口にご確認いただくことをお勧めします。

基本年金の支給額

老後の生活の支えとなる基本年金。その支給額は、加入していた年金制度や期間、運用状況によって一人ひとり異なります。そのため、「平均で〇〇万円」のように一概にいくら支給されるとは言えません。

基本年金の支給額は、過去の加入期間と、その間の収入がベースとなります。自営業者など国民年金に加入していた期間だけでなく、会社員として厚生年金に加入していた期間も合算されます。また、それぞれの期間の収入に応じて納めていた保険料の額も、支給額に影響を与えます。

さらに、厚生年金基金に加入していた場合は、その基金の規模や運用状況によって支給額が変動します。厚生年金基金は、企業が従業員の老後資金を積み立てる制度です。加入していた期間が長いほど、また、基金の運用成績が良いほど、上乗せされる年金額は多くなります。

ご自身の年金見込み額を知りたい場合は、ねんきん定期便を確認したり、日本年金機構に問い合わせたりしてみましょう。また、加入していた厚生年金基金がある場合は、それぞれの基金にも問い合わせてみてください。

基本年金と老齢年金との違い

– 基本年金と老齢年金との違い

老後の生活を支える年金制度には、様々な種類があります。
その中でも、「基本年金」と「老齢年金」は混同されがちですが、実は全く異なる制度です。

まず、「老齢年金」は、国民年金や厚生年金に加入していた期間に応じて、誰でも受け取ることのできる年金です。
長年、社会保険料を支払ってきた私たちにとって、いわば当然の権利として受け取れるものです。

一方、「基本年金」は、老齢年金とは別の制度であり、一定の条件を満たした人だけが受け取れる年金です。
例えば、戦前に生まれた方や、障害を持つ子供の親御さんなどが対象となります。

さらに、支給開始年齢や支給額も、老齢年金と基本年金では異なります。
老齢年金の支給開始年齢は原則65歳からですが、基本年金の支給開始年齢は条件によって異なり、一律ではありません。
支給額も、それぞれの制度の計算方法に基づいて決定されます。

このように、基本年金と老齢年金は、全く別の制度です。
どちらの年金を受給できるのか、いくら受給できるのかは、加入していた年金制度や、個々の状況によって異なりますので、将来に備え、ご自身の年金についてしっかりと確認しておくことが大切です。

基本年金に関する情報確認

– 基本年金に関する情報確認老後の生活資金において、公的年金は重要な役割を担います。中でも基本年金は、老後の生活の土台となるものです。かつて厚生年金基金に加入していた方は、ご自身の加入期間や加入状況によって、基本年金の受給資格や受給額が変わる可能性があります。厚生年金基金とは、企業などが従業員の老後生活の安定のために独自に設けていた年金制度です。しかし、過去に経営破綻や年金制度の変更などにより、加入していた基金から脱退したり、基金自体が解散したりするケースも見られました。このような場合、ご自身の年金記録がどのように管理されているか、ご自身で確認する必要があります。基本年金の受給資格や支給額については、加入していた当時の状況によって異なりますので、ご自身で企業年金連合会や加入していた厚生年金基金に問い合わせることをおすすめします。確認に必要なものとしては、年金手帳や基礎年金番号通知書などがあるとスムーズです。老後の生活設計を立てる上で、ご自身の年金に関する情報は欠かせません。情報収集をしっかりと行い、安心できる老後を迎える準備をしましょう。