投資信託の「設定来」を理解しよう

投資信託の「設定来」を理解しよう

投資信託における「設定来」とは？

– 投資信託における「設定来」とは？投資信託は、多くの人から集めたお金をひとまとめにして、専門家が株式や債券などに投資し、その運用成果を投資家に還元する金融商品です。
この投資信託が新たに運用を開始する日のことを「設定日」といいます。
そして、「設定来」とは、この設定日から現在までの期間のことを指します。

投資信託の運用成績を表す際に、「設定来」という言葉がよく使われます。
例えば、「設定来リターン」といえば、設定日から現在までの投資信託の値上がり益や分配金などを含めたトータルの収益率を表します。
また、「設定来パフォーマンス」といえば、設定日から現在までの運用成績全体を指します。

投資信託を選ぶ際には、過去の実績を参考にしますが、その際に「設定来」の期間が長いほど、長期的な運用成績を把握することができます。
ただし、過去の実績が将来の成果を保証するものではないことには注意が必要です。
設定来の期間が短い投資信託の場合、運用成績が安定していない可能性もあるため、他の情報と合わせて総合的に判断することが大切です。

基準価額と設定来の関係

投資信託で運用成果を測る上で、欠かせない指標となるのが「基準価額」です。基準価額とは、投資信託を1口購入した際に必要となる金額を示し、毎日計算されて更新されます。新たに設定された投資信託の基準価額は、多くの場合1万円に設定されます。しかし、これはあくまで初期設定の金額であり、運用開始後は、投資している株式や債券の価格変動、為替の変動、分配金の支払いなど、様々な要因によって日々変化していきます。

基準価額は、投資信託の運用成績をダイレクトに反映する重要な指標です。設定来の基準価額が上昇しているということは、その投資信託が運用を開始してからの間に値上がりしたことを意味します。逆に、基準価額が下落している場合は、運用開始時よりも価値が下がっていることを示しています。投資信託を選ぶ際には、設定来の基準価額の推移を過去データで確認することで、その投資信託がどのような値動きをしてきたのか、長期的な運用成績はどうであったのかを知ることが重要になります。

設定来の上昇率でわかること

投資信託を購入する際、その商品の値動きが気になるところですが、過去からの値動きを把握するために役立つ指標の一つに「設定来の上昇率」があります。これは、投資信託が運用を開始してからの基準価格の騰落率を示したものです。

例えば、設定来の上昇率が20%と表示されている場合、運用開始当初に100万円投資していたとすると、現在の資産価値は120万円にまで成長していることを意味します。このように、設定来の上昇率を見ることで、投資信託が長期的に見てどの程度の利益を生み出してきたのかを把握することができます。

ただし、設定来の上昇率はあくまで過去の成績であり、将来の運用成果を保証するものではありません。また、投資信託は値上がり益だけでなく、分配金による収益も期待できます。設定来の上昇率は投資信託の運用成績を評価する上で重要な指標の一つではありますが、他の指標も合わせて確認することで、より多角的に投資判断を行うように心がけましょう。

設定来だけでは判断できないこと

投資信託を選ぶ際に、多くの人が注目するのが設定来の上昇率です。設定来の上昇率は、その投資信託が始まってから現在までの値上がり率を示すものですが、設定来の上昇率だけで投資信託の良し悪しを判断するのは危険です。

なぜなら、設定来の上昇率はあくまでも過去の成績であり、将来も同様の成績になるとは限らないからです。投資信託は、株式や債券などの価格変動によって基準価額が上下するため、将来の成績は予測不可能です。

特に、設定されてからの期間が短い投資信託の場合、短期間の好調な相場環境によって設定来の上昇率が高くなっている可能性もあります。このような投資信託は、相場が下落局面に入った途端、大きく値下がりするリスクがあります。

投資信託を選ぶ際には、設定来の上昇率だけで判断するのではなく、どのような運用方針なのか、リスクはどれくらいなのか、手数料はいくらかなど、様々な角度から検討することが重要です。

長期投資における設定来の重要性

投資信託で長期にわたって資産運用を行う際、運用開始からの期間である「設定来」は、見逃せない要素の一つです。投資信託は、株式や債券など、さまざまな資産に投資を行う金融商品ですが、その運用成績は、市場環境の変化による影響を大きく受けます。

設定来期間が長いということは、それだけ長い期間、市場の浮き沈みを経験してきた証になります。リーマンショックやコロナショックのような世界的な出来事や、景気の上昇局面、下降局面など、さまざまな経済状況を乗り越えて運用を続けてきた実績は、投資信託を選ぶ上での重要な判断材料となります。

設定来期間が長い投資信託は、運用成績が安定している傾向にあると言えます。長年の運用経験を通じて、ファンドマネージャーの運用スキルやリスク管理能力も向上していくことが期待できます。また、長い期間にわたって運用成績が公開されているため、投資家は過去の運用実績を参考に、将来のリターンを予測しやすくなるというメリットもあります。

一方、設定来期間が短い投資信託は、運用実績が限られているため、将来的な運用成績を予測することが難しくなります。ただし、新しい投資信託は、最新の市場トレンドや投資戦略を取り入れているケースもあり、今後の成長が期待できる場合もあります。

長期投資を行う際は、設定来期間の長さだけで投資信託を選ぶのではなく、運用目標や投資対象、信託報酬などの要素も総合的に判断することが重要です。