債券投資

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外貨建て債券で資産運用!メリット・デメリットを解説

- 外貨建て債券とは外貨建て債券とは、日本円ではなく、米ドルやユーロなどの外国通貨で発行される債券のことを指します。 一般的な債券は、購入、利息の受け取り、償還時の受け取りなど、すべての手続きが日本円で行われます。しかし、外貨建て債券の場合、これらのすべての手続きが発行された通貨で行われます。 例えば、米ドル建て債券を購入する場合、購入時に日本円を米ドルに交換する必要があります。その後、利息を受け取る際も米ドルで支払われ、満期償還時にも米ドルで受け取ることになります。 つまり、外貨建て債券に投資するということは、投資期間中は、常に為替変動リスクと隣り合わせということになります。しかし、為替変動リスクは、円高・円安どちらの可能性もあるため、円安になった場合には、為替差益を得られる可能性も秘めています。
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外貨建て外債で資産防衛

- 外貨建て外債とは外貨建て外債とは、発行している企業の国以外の通貨で発行される債券のことを指します。例えば、日本の企業が発行する債券であっても、アメリカドルやユーロで発行されていれば、それは外貨建て外債に分類されます。外貨建て外債には、主に二つの魅力があります。一つ目は、外貨に投資できるという点です。日本円だけで資産を保有していると、円安になった場合に資産価値が目減りしてしまうリスクがあります。外貨建て外債に投資することで、円安になった場合には円換算で利益が膨らむ可能性があり、リスク分散につながります。二つ目は、利回りの高さです。一般的に、日本やアメリカなどの先進国で発行される債券よりも、経済成長の著しい新興国で発行される外貨建て外債の方が、利回りが高くなる傾向があります。高い利回りを求めて、外貨建て外債に投資するのも一つの方法です。ただし、外貨建て外債への投資にはリスクも存在します。為替変動リスクや発行体の信用リスクなど、事前にしっかりと理解しておく必要があります。
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買い現先:安全な資金運用とは?

- 買い現先とは買い現先とは、債券や預金証書(CD)を対象とした取引で、将来の特定の日にあらかじめ決めた価格で買い戻すことを約束した上で、購入することです。分かりやすく言うと、一度購入したものを、将来、約束した日に約束した価格で必ず買い戻してもらう約束で売買する取引のことです。この取引は、資金の貸し手と借り手の双方にとってメリットがあるため、金融市場で広く利用されています。買い現先を利用する主な目的は、短期的な資金調達を行うことです。例えば、企業が一時的に資金不足に陥った場合、保有している債券を買い現先で売却することで、必要な資金を調達することができます。買い現先は、通常の債券売却と異なり、将来の特定日に買い戻すことが約束されているため、資金調達手段として非常に柔軟性が高い点が特徴です。また、買い現先は、投資家が債券に投資する際のリスクをヘッジするためにも利用されます。例えば、ある投資家が将来債券価格が下落することを予想した場合、保有する債券を買い現先で売却しておくことで、価格下落による損失を回避することができます。買い現先は、金融機関同士や、金融機関と事業会社との間で行われることが多く、短期金融市場において重要な役割を担っています。別名として、リバースレポ、逆現先、売戻し条件付買い取引などとも呼ばれます。
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地球を救う投資?!グリーンボンドとは

地球温暖化による異常気象や生態系への影響、海洋プラスチック問題など、地球全体の環境問題は深刻さを増すばかりです。こうした状況を改善するため、世界中で様々な取り組みが行われていますが、その解決策の一つとして近年注目されているのがグリーンボンドです。 グリーンボンドとは、企業や政府、国際機関などが、環境問題の解決に繋がる事業のために発行する債券です。こうした事業は、再生可能エネルギーの開発や省エネルギー設備の導入、森林保全、水資源管理など多岐に渡り、一般的に「グリーンプロジェクト」と呼ばれています。 グリーンボンドは、投資家にとって、環境問題への貢献と経済的な利益の両方を追求できるという魅力があります。資金の使い道がグリーンプロジェクトに限定されているため、投資家は自身が環境問題解決に貢献しているという実感を得やすく、また、発行体も資金調達を通じて、環境に配慮した事業を推進することができます。 このように、グリーンボンドは、環境問題解決と経済活動を両立させる有効な手段として、世界中でその発行額が年々増加しており、持続可能な社会の実現に向けて、重要な役割を担うことが期待されています。
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意外と知らない?金融用語「クーポン」を解説

「クーポン」と聞いて、多くの人が思い浮かべるのは、お店でもらえる割引券や雑誌に付いている懸賞応募券ではないでしょうか? 確かに、それらも「クーポン」の一種です。しかし、実は金融の世界にも「クーポン」という言葉が存在します。 金融における「クーポン」とは、債券の利息のことを指します。私たちが銀行にお金を預けると利息がもらえるように、債券を購入すると発行者から利息を受け取ることができます。この利息のことを「クーポン」と呼ぶのです。 クーポンは、債券の表面に記載された利率に基づいて支払われます。例えば、100万円の債券でクーポンが年利2%の場合、毎年2万円の利息を受け取ることができます。この利息は、半年ごとや3ヶ月ごとなど、あらかじめ決められた時期に支払われます。 債券投資を行う上で、クーポンは重要な要素の一つです。なぜなら、クーポンによって投資家が受け取れる利息の額が決まるからです。そのため、債券を購入する際には、クーポンの利率をよく確認することが大切です。
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外貨預金で投資!米国債の魅力とは?

普段私たちが利用している銀行の預金は円で行っていますが、銀行では外国のお金で行う預金も提供しています。これが外貨預金と呼ばれるもので、アメリカドルやユーロなど様々な通貨を選択することができます。 外貨預金の魅力は、円預金よりも高い金利が期待できる点です。金利が高いということは、同じ金額を預けていても、外貨預金の方がより多くの利息を受け取れる可能性があるということです。 さらに、この外貨預金を活用した投資先として、米国債という選択肢があります。米国債とは、アメリカ合衆国が発行する債券のことで、世界的に信用が高い投資先として知られています。米国債を購入し、満期まで保有すると、利息を受け取ることができます。 外貨預金と米国債を組み合わせることで、円預金に比べてより高いリターンを目指せる可能性があります。ただし、為替レートの変動によって、円換算時の受取額が変動する点には注意が必要です。
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自己現先とは?証券会社が行う資金調達の仕組み

- 自己現先の概要自己現先とは、証券会社が保有している債券を担保に、一時的に資金を調達することを指します。金融商品取引業者である証券会社は、顧客から預かった資金や自己資金を用いて、株式や債券などの金融商品を取引し、利益を上げています。自己現先は、証券会社が自己資金で運用を行う際に必要となる資金を一時的に調達するために行われます。具体的には、証券会社が保有している国債などの債券を担保として金融機関に預け、その債券の価値に見合った資金を借り入れます。そして、一定期間後に、借り入れた資金に利息を上乗せして返済すると同時に、預けていた債券を買い戻します。自己現先は、売却と買戻しを組み合わせた取引形態をとることから、レポ取引とも呼ばれ、短期金融市場で活発に行われている資金調達方法です。自己現先を利用することで、証券会社は一時的に必要となる資金を柔軟に調達することができます。
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時価転換方式とは?

- 時価転換方式の概要時価転換方式とは、企業が資金調達のために株式を発行する際に、その発行価格を発行時点の市場価格を基準として決定する方法です。従来の転換社債のように、あらかじめ転換価格を固定しておく方法とは異なり、発行時の市場環境をリアルタイムに反映した価格設定となるため、より柔軟で効率的な資金調達が可能となります。具体的には、株式の発行時に、過去一定期間の株価の平均値や、発行時の株価に一定の割引率を適用するなどして、転換価格が決定されます。このため、投資家は、発行時の市場価格に近い価格で株式を取得できる可能性が高く、企業にとっては、従来の方法よりも有利な条件で資金調達を行うことができます。時価転換方式は、特に、新興企業や成長企業のように、株価の変動が大きく、将来の株価を予測することが難しい企業にとって有効な資金調達手段と言えます。また、市場環境の変化に柔軟に対応できるため、近年、多くの企業で採用されています。
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企業の信用度を測る「日本格付研究所」とは?

- 日本格付研究所の概要日本格付研究所(JCR)は、企業が資金調達のために発行する債券や、企業全体の信用力を客観的な視点で評価する専門機関です。具体的には、企業の財務状況や事業の将来性などを多角的に分析し、投資家に対してその企業の債務履行(お金を返す能力)の可能性の高さを分かりやすく記号で表示します。この記号による評価を「格付け」と呼び、投資家にとって重要な判断材料となります。JCRは1985年に設立され、日本初の格付け機関として、日本の金融市場の健全な発展に大きく貢献してきました。企業が発行する債券の信頼性を評価することで、投資家は安心して投資を行うことができ、企業は円滑に資金調達を行うことができるようになります。JCRは、公正で透明性の高い格付け業務を通じて、日本の金融市場の安定と成長を支える重要な役割を担っています。
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二重通貨建て外債:ハイリスク・ハイリターン投資の魅力

- 二重通貨建て外債とは二重通貨建て外債とは、文字通り二つの通貨が関係する債券です。通常の債券では、発行時に決められた通貨で利子の支払いも元本の償還も行われます。しかし、二重通貨建て外債の場合、例えば日本円で債券を購入し、利子も日本円で受け取ることができますが、償還時には米ドルで受け取るといった仕組みになっています。具体例を挙げます。仮に、1米ドルが100円の時に、年利3%で1万米ドル分の二重通貨建て外債を購入したとします。1年間保有すれば、利息として300米ドル(3万円)を受け取ることができます。満期が来た時、もし1ドルが110円になっていれば、償還金として110万円を受け取ることができ、為替差益を得られます。しかし、逆に1ドルが90円になっていれば、償還金は90万円となり、為替差損が発生してしまいます。このように、二重通貨建て外債は、通常の債券にはない投資機会を提供する一方で、為替変動リスクも抱えています。特に、償還時の為替レートが大きく変動した場合、当初想定していたよりも大きな利益または損失が発生する可能性があります。そのため、投資する際には、為替変動リスクを十分に理解しておくことが重要です。
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企業の資金調達を支える「事業債」

- 事業債とは事業債とは、会社が事業を大きくしたり、新しい事業を始めたりする際に必要なお金を、たくさんの人から集めるための一つの方法です。会社は銀行からお金を借りる方法もありますが、より多くのお金を集めるために、事業債を発行することがあります。では、この事業債とは一体どのような仕組みなのでしょうか?簡単に言うと、会社は「債券」という形で、“お金を貸してください。利息をつけて返します”という約束を投資家にします。投資家は、この約束が書かれた債券を買うことで、会社にお金を貸すことになります。会社は集めたお金を使って、工場を建てたり、新しい機械を導入したりします。そして、約束通り、投資家には定期的に利息を支払い、決められた期間が来たら、借りたお金の元本を返済します。この事業債は、会社が株を発行して資金調達する方法とは異なります。株を買った人は、その会社の株主となり、会社の経営に参加する権利を持つことができます。しかし、事業債を買った人は、会社にお金を貸している立場になるため、会社の経営には参加しません。その代わりに、会社は投資家に対して、約束した利息を支払う義務、そして満期が来たら元本を返済する義務を負います。
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資産担保証券:資産を投資に

資産担保証券とは 資産担保証券とは、企業が持つ様々な資産を裏付けとして発行される証券のことです。例えば、住宅ローンや自動車ローン、クレジットカードの債権などが、その裏付けとなる資産になります。これらの資産をまとめて証券化することで、投資家に対して販売しやすくなるという仕組みです。 企業は、この資産担保証券を発行することで、保有している資産を投資家に売却し、資金調達を行うことができます。従来の方法よりも、より効率的に資金を集められるというメリットがあります。一方、投資家にとっては、この証券を購入することで、裏付けとなる資産が生み出す利息収入を得ることができます。預金や債券などと比べて、高い利回りを期待できる点が魅力です。しかし、裏付けとなる資産の価値が下落した場合には、投資家が損失を被る可能性もあるため、注意が必要です。
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エクスワラント債:投資の魅力とリスク

- エクスワラント債とはエクスワラント債とは、企業が資金調達のために発行するワラント債から、ワラントと呼ばれる新株予約権が切り離された債券部分のことを指します。ワラント債とは、債券に新株予約権が付いたものです。この新株予約権であるワラントは、投資家が希望すれば、将来、あらかじめ決められた価格で株式を購入できる権利です。しかし、エクスワラント債には、このワラントが付随していません。そのため、株式に転換する権利などはなく、通常の社債と似た性質を持ちます。投資家は、主に利息収入を目的としてエクスワラント債に投資します。エクスワラント債は、ワラント債からワラント部分が切り離されているため、一般的にワラント債よりも価格が低くなります。そのため、投資家にとっては、より低い価格で債券投資を行うことができるというメリットがあります。一方で、株式への転換益が見込めないという点では、ワラント債に劣るとも言えます。
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私募社債:限られた投資家への特別な投資機会

- 私募社債とは 企業が事業を拡大したり、新しい設備投資を行うには、資金が必要です。銀行から融資を受けるという方法もありますが、多くの企業は投資家からお金を集めて、事業に必要な資金を調達します。この際に発行されるのが「社債」です。社債には、広く投資家を募る「公募社債」と、限られた相手方にのみ販売する「私募社債」の二種類があります。 私募社債は、企業が特定の少数の投資家に対してのみ発行する社債のことを指します。発行する企業は、信頼のおける金融機関や大企業、または富裕層といった限られた投資家に対して、個別に投資の募集を行います。 公募社債は証券取引所に上場され、誰でも自由に売買することができます。一方、私募社債は証券取引所に上場されず、限られた投資家間のみで取引されます。そのため、一般の投資家にとっては、公募社債と比較して、情報が少ない、売買が難しいなどの特徴があります。 しかし、私募社債は、発行する企業と投資家が直接交渉を行うため、それぞれのニーズに合わせた柔軟な資金調達が可能というメリットもあります。例えば、投資家側は、より高い利回りや特別な条件を求めることができますし、企業側は、自社の経営状況について丁寧に説明することで、投資家との信頼関係を築きながら資金調達を進めることができます。
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債券の価格はどうやって決まるの? 指定報告協会員の役割

- 債券の価格決定の仕組み 株式投資と比べると、債券投資は難解な印象を抱く方もいらっしゃるかもしれません。特に、債券の価格がどのように決まるのか、疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。株式は証券取引所で売買され、その取引を通じて価格が決まりますが、債券は少し事情が異なります。 債券は通常、証券取引所ではなく証券会社などの金融機関を通じて売買されます。そのため、株式のように市場全体で統一された価格が表示されているわけではありません。では、債券の価格はどのように決まるのでしょうか? 債券の価格は、主に需要と供給の関係によって変動します。需要が多い、つまり債券を買いたい人が多い場合は価格が上昇し、逆に需要が少ない、つまり債券を売りたい人が多い場合は価格が下落します。 また、債券価格は、新規発行された債券の利回りにも影響を受けます。一般的に、市場の金利が上昇すると、新規発行される債券の利回りも上昇します。すると、既存の債券の利回りが相対的に低くなり、価格が下落する傾向があります。逆に、市場の金利が低下すると、既存の債券の利回りが相対的に高くなり、価格が上昇する傾向があります。 さらに、債券の発行体の信用力も価格に影響を与えます。発行体の信用力が高いほど、債券の価格も高くなる傾向があります。これは、信用力が高い発行体であれば、債務不履行のリスクが低いためです。 このように、債券の価格は様々な要因によって複雑に変動します。債券投資を行う際には、これらの要因を理解しておくことが重要です。
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債券投資の基礎:応募者利回りとは?

- 債券投資における利回り 債券投資を行う上で、「利回り」は投資判断を行う上で非常に重要な指標となります。利回りとは、投資した元本に対してどれだけの収益を得ることができるのかを示す割合のことです。 例えば、100万円の債券に投資し、1年後に1万円の利息を受け取ったとすると、この債券の利回りは1%となります。債券の利回りは、大きく分けて「表面利率」と「実質利回り」の2種類があります。 表面利率とは、債券の券面に記載されている利率のことです。一方で実質利回りは、債券の購入価格や市場価格、償還までの期間などを考慮した利回りです。債券は、発行価格と償還価格が異なる場合があり、また市場で売買されるため価格が変動します。そのため、実際に投資家が手にする収益は表面利率とは異なる場合があり、実質利回りを確認することが重要となります。 債券の利回りは、将来の金利変動によって影響を受けます。一般的に、金利が上昇すると債券の価格は下落し、利回りは上昇する傾向があります。逆に、金利が低下すると債券の価格は上昇し、利回りは低下する傾向があります。 債券投資を行う際には、利回りの概念をしっかりと理解し、表面利率だけでなく実質利回りも確認することが大切です。また、将来の金利変動が債券の価格や利回りに影響を与える可能性があることも踏まえておく必要があります。
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円債:安定資産の代表格

- 円債とは何か円債とは、発行時の通貨が日本円である債券のことを指します。債券といえば、投資に慣れている方であれば「日本国債」を思い浮かべるかもしれません。日本国債は日本政府が発行する債券で、まさに円債の代表例といえます。発行額も非常に大きく、私たちにとって最も身近な円債と言えるでしょう。しかし、円債には日本国債以外にも様々な種類が存在します。例えば、日本の企業が資金調達のために発行する「社債」も、円建てで発行されていれば円債に分類されます。社債は発行する企業の信用力によって利率が異なり、一般的に日本国債よりも高い利率が期待できます。さらに、海外の企業や機関投資家が、日本円で資金調達を行うために発行する債券も円債と呼ばれます。これは、例えばアメリカの企業が日本国内で事業を拡大する際に、円建てで資金調達を行うために発行するといったケースが考えられます。このように円債には様々な種類が存在し、それぞれリスクやリターンが異なります。そのため、円債に投資する際には、発行体や利率、償還期限などをしっかりと比較検討することが重要になります。
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円建て外債で資産運用!

- 円建て外債とは 円建て外債とは、発行体が海外の企業や政府であっても、利子の受け取りや元本の償還をすべて日本円で行う債券のことです。 一般的に債券は、発行体の信用力に応じて利率が変動します。海外の企業や政府が発行する債券の中には、日本企業が発行する債券よりも高い利率が設定されている場合があります。しかし、海外で発行される債券の多くは、利子の受け取りや元本の償還に米ドルなどの外貨が使われます。そのため、為替の変動によって、円換算での収益が目減りしてしまうリスクがあります。 一方、円建て外債の場合、外貨を介さずに取引が完結するため、為替変動の影響を受けにくいというメリットがあります。外貨両替の手数料や為替リスクを心配することなく、海外の債券に投資できるため、特に投資初心者にとって魅力的な選択肢と言えるでしょう。 しかし、円建て外債であっても、発行体が倒産してしまうと、元本や利子の支払いが滞ってしまう可能性はあります。また、発行体が海外の企業や政府である以上、海外の政治・経済状況の影響を受ける可能性も否定できません。投資を行う際には、これらのリスクも踏まえた上で、慎重に判断することが重要です。
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外貨預金と比較!ショーグン・ボンドとは?

近年、円安の進行や資産を分散してリスクを抑える視点から、海外の通貨で運用する資産に関心が集まっています。銀行の外貨預金は、手軽に始められる投資先として人気ですが、その他にも投資家にとって魅力的な選択肢が存在します。 その一つが、日本で発行される外貨建て債券である「ショーグン・ボンド」です。 ショーグン・ボンドは、海外の企業や国際機関などが発行体となり、日本で円以外の通貨で発行される債券です。 例えば、アメリカの企業が発行体となり、利子や償還金がアメリカドルで支払われる債券などが挙げられます。 ショーグン・ボンドの魅力は、主に2点あります。 まず、比較的高い利回りが期待できる点です。一般的に、外貨建て債券は円建て債券よりも利回りが高く設定されていることが多いため、投資家にとって魅力的な投資対象となりえます。 二つ目は、為替の変動による利益を狙える点です。 ショーグン・ボンドは外貨建てで運用されるため、円高時には円換算した際に為替差益を狙うことも可能です。 ただし、投資にはリスクが伴います。 外貨建て資産は為替の変動の影響を受け、円安になると損失が発生する可能性があります。 また、発行体の信用リスクなど、投資する際には事前に十分な情報収集と検討が必要です。
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資産運用に!市場性証券の基礎知識

- 市場性証券とは市場性証券とは、株式や債券のように、証券取引所で活発に売買され、必要な時に換金しやすい金融商品のことを指します。分かりやすく言うと、「市場で取引できる証券」ということになります。例えば、A社の株式を保有しているとします。A社の業績が伸び悩んで株価が下落した場合でも、市場で他の投資家に売却することが可能です。このように、市場性証券は換金性が高いという特徴があります。しかし、市場価格の変動によって、保有している証券の価値が上下するという側面も持ち合わせています。A社の株価が上昇すれば利益を得られますが、反対に下落すれば損失を被ることになります。そのため、投資をする際には、価格変動リスクを理解しておく必要があります。市場性証券には、株式や債券以外にも、投資信託など様々な種類が存在します。それぞれリスクや収益性といった特徴が異なるため、自身の投資目的やリスク許容度を考慮した上で、最適な商品を選ぶことが大切です。
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自由な運用でチャンスを広げる!アンコンストレインド債券戦略とは?

近年、投資の世界で注目を集めている債券運用戦略の一つに「アンコンストレインド債券戦略」という言葉を耳にする機会が増えてきました。聞き慣れない言葉に戸惑う方もいるかもしれませんが、これは従来の債券運用にあった様々な制約を取り払い、より自由度の高い運用を目指す戦略のことを指します。 従来の債券運用では、市場全体の動きを表す指標である時価総額インデックスを基準として運用を行うことが一般的でした。しかし、この方法では組入れる銘柄やその比率があらかじめ決められているため、運用担当者の裁量が制限され、真に魅力的な投資機会を逃してしまう可能性もありました。 一方、アンコンストレインド債券戦略では、このような制約を排除することで、運用担当者はより柔軟に投資判断を行うことができます。具体的には、国や地域の制限なく世界中の債券に投資できるほか、社債やハイイールド債など、より高い利回りが期待できる投資対象にも積極的に投資を行うことができます。 もちろん、自由度が高い分、リスク管理の重要性も高まります。しかし、経験豊富な運用担当者によって適切にリスク管理が行われることで、従来の枠にとらわれない、より大きな投資成果を追求することが可能となります。
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債券投資と償却:アモチゼーションとは?

アモチゼーションの概要 アモチゼーションとは、建物や機械といった固定資産や債券などを取得した際に、その取得価格と将来価値との差額を、一定期間にわたって費用として配分していく会計処理方法です。 例えば、100万円で購入した機械の耐用年数が10年、残存価格がゼロの場合、1年あたり10万円ずつ費用計上していくことになります。このように、アモチゼーションは、取得した資産の価値を、その使用期間や保有期間全体にわたって適切に費用として認識させるために重要な役割を果たします。 債券投資においても、アモチゼーションは重要な概念です。特に、債券を額面以上の価格で購入した場合に、その差額を償還日まで保有しておくと、償還時に損失として計上されてしまいます。そこで、アモチゼーションを用いることで、この差額を債券の保有期間全体にわたって均等に費用計上することができます。具体的には、100円の額面の債券を105円で購入した場合、5円の差額を償還日までの期間にわたって、少しずつ費用として計上していくことになります。 このように、アモチゼーションは、企業の財務状況を正しく把握し、適切な投資判断を行う上で欠かせない会計処理方法と言えます。
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資産の裏付けで安心?特定社債とは

- 特定社債とは?特定社債は、法律に基づいて発行される特別な債券です。企業は、自社の保有する資産を特定目的会社と呼ばれる別の会社に譲渡し、その資産から生まれる収益を裏付けとして特定社債を発行します。一般的な社債は、発行する企業自体の信用力がその債券の価値を保証します。しかし、特定社債の場合、裏付けとなるのは特定の資産から生み出される収益です。 つまり、発行元の企業の業績が悪化したり、倒産したりした場合でも、特定社債の価値は守られる可能性が高いという特徴があります。例えば、企業が保有する貸付金や不動産などの資産を特定目的会社に譲渡し、そこから得られる利息や賃料を元手に特定社債が発行されます。投資家は、この特定社債を購入することで、その収益を受け取ることができます。特定社債は、発行企業の信用力に影響を受けにくいという点で、投資家にとって魅力的な投資対象となりえます。しかし、投資する際には、裏付けとなる資産の内容やリスクなどを十分に理解しておくことが重要です。
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投資に有利? 特定公社債の基礎知識

- 特定公社債とは? 特定公社債とは、特定の条件を満たす公社債のことを指します。 まず、公社債とは、株式会社以外の組織が資金調達のために投資家に向けて発行する債券のことです。 私たちの身近なものでは、国が発行する国債や、地方公共団体が発行する地方債などが代表的な公社債として挙げられます。 特定公社債には、これらの国債や地方債に加えて、外国の政府や地方公共団体が発行した債券も含まれます。 さらに、広く一般の投資家を対象に募集・発行される公募公社債や、証券取引所に上場されている上場公社債なども特定公社債に該当します。 また、2015年12月31日以前に発行された公社債は、同族会社が発行した社債などを除き、特定公社債として扱われます。 このように、特定公社債には様々な種類の債券が含まれており、投資対象として幅広く検討することができます。