一年に一度の市場の節目!大納会とは?
投資について知りたい
先生、「大納会」って、年末年始のお休みの前に、その年最後の取引をする日っていうことですよね?
投資アドバイザー
その通りです。東京証券取引所では、12月30日が土日や祝日ではない場合は、「大納会」としてその年の最後の取引を行います。
投資について知りたい
へえー。でも、なんで年末にわざわざ「大納会」なんてやるんですか?
投資アドバイザー
「大納会」は、一年間の取引を締めくくる大切な日なんです。その年に活躍した人を招いて取引終了の鐘を鳴らすなど、式典のような意味合いもあるんですよ。
大納会とは。
「大納会」とは、東京証券取引所で一年間の締めくくりとして行われる、その年の最後の取引日のことを指します。年末年始が土日や祝日と重ならない限り、毎年12月30日が大納会となります。大納会には、その年に活躍した人が招かれ、取引終了を告げる鐘を鳴らすのが習わしとなっています。ちなみに、年が変わって最初の取引日は「大発会」と呼ばれています。
年の瀬の風物詩、大納会
12月は、街が華やかに彩られ、どこか浮き立つような気分になる季節です。クリスマスや年末年始など、楽しみなイベントが盛りだくさんで、一年の中でも特に慌ただしく感じる方も多いのではないでしょうか。仕事納めの後は、同僚や上司と一年間の労をねぎらう忘年会が開かれる会社も多いでしょう。
そんな12月の風物詩の一つに、東京証券取引所で行われる「大納会」があります。大納会とは、一年最後の証券取引の最終日のことを指します。通常は12月30日に行われますが、土曜日や日曜日、祝日と重なる場合は、その直前の営業日が大納会となります。
大納会は、一年間の取引を締めくくる特別な日で、証券会社の関係者などが出席し、その年の株式市場の動向を振り返ります。また、場内では、証券取引所の立会場において、一年の取引の無事終了を感謝し、翌年の発展を祈願する式典が行われます。
大納会が終わると、株式市場は年末年始の休場に入ります。そして、新年最初の取引の日である「大発会」で、再び活気を取り戻します。このように、大納会は、日本の経済にとって、一年を締めくくり、新たな年を迎えるための大切な節目と言えるでしょう。
項目 | 説明 |
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大納会とは | 一年最後の証券取引の最終日 |
開催日 | 通常は12月30日(土日祝日の場合は直前の営業日) |
内容 |
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意義 | 日本の経済にとって、一年を締めくくり、新たな年を迎えるための大切な節目 |
大納会の歴史
年末の風物詩として、テレビでもよく見かけるようになった大納会。これは、一年間の取引を締めくくる日本の証券市場における伝統行事です。その起源は、江戸時代にまで遡ります。
当時は、お米が主要な取引品目でした。現代でいうお米の先物取引である「米相場」が立ち、年々活況を呈していました。そして年末には、その年の取引を締めくくる意味を込めて、「納め札」と呼ばれる儀式が行われていました。この「納め札」こそ、現在の大納会の原型だと考えられています。
その後、時代は流れ明治時代に。日本の近代化に伴い、東京証券取引所が設立されました。これを機に、大納会も証券取引の一環として、正式に定着することになったのです。
時代の流れと共に、その形式は変化してきましたが、大納会は日本の金融市場にとって重要な伝統行事として、現在まで続いています。
時代 | 出来事 |
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江戸時代 | 米の先物取引である「米相場」が活況。年末にはその年の取引を締めくくる「納め札」という儀式が行われていた。 |
明治時代 | 東京証券取引所が設立。大納会も証券取引の一環として正式に定着。 |
鐘の音で締めくくる一年
年の瀬が近づくと、一年間の取引を終える「大納会」が証券取引所で行われます。大納会を特徴づけるのが、取引終了時に鳴らす鐘の音です。この鐘の音は、単にその年の取引の終わりを告げるだけでなく、新しい年が明るく活気のある市場となるようにとの願いが込められています。
近年では、その年に話題を呼んだスポーツ選手や文化人などをゲストに迎え、彼らに鐘を鳴らしてもらうことが恒例となっています。華やかな雰囲気の中で行われる鐘打式の様子は、テレビやインターネットなどを通じて広く報じられ、年末の風物詩として多くの人に親しまれています。
このように、証券取引所で行われる鐘の音は、経済界にとっての一年の締めくくりを象徴するだけでなく、お茶の間にも年の瀬の到来を告げる風物詩として定着しています。
項目 | 内容 |
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イベント | 大納会 |
場所 | 証券取引所 |
時期 | 年末、一年間の取引終了時 |
特徴 | 鐘の音を鳴らす
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近年 | 話題のスポーツ選手や文化人が鐘を鳴らす |
意義 |
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大納会の反対は?
一年を締めくくる12月30日の取引を終え、東京証券取引所では「大納会」が執り行われます。では、年明け最初の取引である1月4日は何と呼ばれるのでしょうか? その答えは「大発会」です。 大納会とは対照的に、大発会は新たな年の始まりを告げ、その年の市場の成長と発展を祈念する大切な日となります。
大発会は、証券市場にとって、一年の始まりを告げるとても重要な一日です。新しい年の最初の取引ということもあり、多くの市場関係者が見守る中、取引が開始されます。初値がその年の市場動向を占う指標の一つとして注目されることもあり、投資家や企業にとって、期待と緊張感が入り混じる一日とも言えるでしょう。
大納会と対照的な意味を持つ大発会ですが、どちらも日本の証券市場にとって欠かせない行事です。大納会で一年を締めくくり、大発会で新たな年の始まりを迎える。 この二つの行事は、日本の経済や市場の歴史と伝統を象徴するものでもあります。
行事 | 説明 |
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大納会 | 12月30日の取引終了時に執り行われ、一年間の取引を締めくくる行事。 |
大発会 | 1月4日の最初の取引を指し、新たな年の始まりを告げ、市場の成長と発展を祈念する行事。初値がその年の市場動向を占う指標として注目される。 |
まとめ
一年の締めくくりとして、日本の金融市場では「大納会」と呼ばれる重要なイベントが開催されます。大納会は、単にその年の最後の取引日というだけではありません。市場関係者にとって、この一年間の市場の動きを振り返り、来る年の成長と繁栄を祈願する特別な日なのです。
年の瀬の慌ただしい時期ではありますが、大納会を機に、この一年間で行われた様々な経済活動に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。世界経済の変動や企業の業績、私たちの暮らしに直結する物価の動きなど、様々な出来事が思い出されるはずです。そして、新年を迎えるにあたって、来たる一年が、私たち一人一人にとって、そして日本経済全体にとって、実り多き一年となることを願う、そんな貴重な機会を大納会は提供してくれるのです。