ナスダック・ジャパン:日本の新興企業向け市場の軌跡
- ナスダック・ジャパンとは2000年5月、大阪証券取引所に新たな株式市場が誕生しました。それが「ナスダック・ジャパン」です。当時、世界的にインターネット関連企業の成長が著しく、アメリカでは「ナスダック」という株式市場が、そうした企業の資金調達を支え、大きな発展を遂げていました。
ナスダック・ジャパンは、まさにその成功例を日本でも実現しようと、アメリカのナスダックと提携し設立されました。その目的は、日本におけるベンチャー企業や成長企業に、より円滑な資金調達手段を提供することにありました。
従来の日本の株式市場は、新規公開の審査基準が厳しく、新興企業にとって参入のハードルが高いという現状がありました。ナスダック・ジャパンは、そうした状況を打破し、革新的な技術やアイデアを持つ企業が資金を調達しやすくすることで、日本経済の活性化を図ろうとしたのです。
しかし、期待されたほどの新規上場企業が集まらず、2010年に幕を閉じることとなりました。当時の日本経済の停滞や、インターネットバブル崩壊の影響など、さまざまな要因が重なった結果と言われています。