
経済の構造を明らかにする:レオンチェフ表
- レオンチェフ表で経済活動を読み解くレオンチェフ表とは、ある国の経済活動を、産業間のモノやサービスのやり取りに焦点を当てて、詳細にまとめた統計表のことです。別名として、産業連関表、投入・産出表、IO表などとも呼ばれます。 この表は、それぞれの産業が、他の産業からどれだけの原材料やサービスを調達しているか(投入)と、自らの生産物を他の産業や最終需要(消費者や政府など)にどれだけ供給しているか(産出)を、一覧で確認できるように整理されています。例えば、自動車産業を例に考えてみましょう。レオンチェフ表を見れば、自動車産業が鉄鋼産業からどれだけの鉄鋼を仕入れ、機械産業からはどれだけの部品を購入しているのかが分かります。さらに、完成した自動車が、個人消費者に販売されたのか、あるいは他の産業(例えば、運輸業)に販売されたのかといった情報も、この表から読み解くことができます。このように、レオンチェフ表は、経済活動における産業間の複雑なネットワークを分析するためのツールとして、非常に重要な役割を担っています。 具体的には、ある産業の変化が他の産業にどのような影響を与えるかを予測したり、政府が政策の効果を分析する際などにも活用されています。複雑な経済の仕組みを理解する上で、レオンチェフ表は欠かせない存在と言えるでしょう。