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平均消費性向:家計の消費傾向を理解する
- 平均消費性向とは
平均消費性向(APC)は、家計で得た所得のうち、実際にどれだけの割合を消費に使っているのかを示す指標です。
例えば、1ヶ月の所得が30万円の家計があるとします。この家計が食費、住居費、光熱費、娯楽費などに合計24万円を使ったとすると、平均消費性向は80%(24万円 ÷ 30万円 × 100)となります。
この数値が高いほど、所得の大部分を消費に充てていることを意味し、反対に低い場合は、将来に備えて貯蓄をしている、あるいは借金の返済に充てているなど、消費以外の用途に所得を使っていると考えられます。
平均消費性向は、景気全体の動向を掴む上でも重要な指標となります。
人々の消費活動は経済活動の基盤であり、消費が活発になれば企業の売上や生産が増加し、経済全体が活性化します。逆に、消費が低迷すると経済は停滞しやすくなります。
そのため、政府や中央銀行は、経済政策の効果を測る指標の一つとして平均消費性向を注視しています。