その他

米国FINRA:証券投資を守る監視役

- FINRAとはFINRAは「Financial Industry Regulatory Authority」の略で、日本語では「金融取引業規制機構」といいます。アメリカの証券業界全体を監視する、政府から独立した自主規制機関です。日本では、証券業界を監督する立場として金融庁が存在し、証券会社を会員とする自主規制機関として日本証券業協会が存在します。FINRAは、これらの機関の役割を1つに統合したような組織といえるでしょう。具体的には、FINRAは約3,400社を超える証券会社と、61万人を超える証券ブローカーを監視対象としています。その活動は多岐にわたり、投資家保護のためのルール策定や、証券会社に対する検査、証券取引の監視、投資家への教育活動、証券取引紛争の解決などを行っています。FINRAの活動目的は、「投資家が信頼できる証券市場を構築すること」です。そのため、FINRAは常に投資家の視点に立ち、公正かつ透明性の高い証券取引の実現を目指しています。
経済の用語

対価とは?その意味とビジネスでの役割

- 対価の定義 私たちは日々、何かと交換に何かを得ています。これはモノやサービスを提供する経済活動においても同じです。何かを得たいと思った時、ただ欲しいと願うだけでは何も手に入りません。その「何か」を得るためには、それに見合った別の「何か」を提供する必要があります。この、提供し交換される「何か」のことを、経済活動においては「対価」と呼びます。 例えば、あなたが街の八百屋さんで美味しそうなリンゴを見つけたとしましょう。あなたは、そのリンゴを手に入れて食べたいとします。しかし、八百屋さんはリンゴをタダでくれるわけではありません。リンゴと交換に、あなたはお金という対価を支払わなければなりません。 このように、対価という概念は、経済活動における基本的な原則である「ギブ・アンド・テイク」の関係を示しています。何かを得るためには、それに見合った対価が必要となるのです。そして、この対価は何もお金だけに限りません。労働力や技術、情報なども対価になり得ます。 対価は、経済活動を円滑に進めるための重要な要素と言えるでしょう。
投資信託

投資信託のベアとは?

- 弱気相場で利益を狙う投資信託投資の世界では、市場全体が値上がりする「強気相場」と、値下がりする「弱気相場」が交互に訪れます。一般的に投資家は、強気相場では株などを買い、値上がりによって利益を得ようとします。しかし、弱気相場では損失を抱える可能性が高まるため、投資を控える傾向にあります。では、弱気相場では利益を得る手段はないのでしょうか。実は、「ベア型」と呼ばれるタイプの投資信託であれば、値下がりする市場でも利益を狙うことができます。ベア型投資信託は、市場全体の値動きとは反対の方向に基準価額が動くように設計されています。例えば、日経平均株価などの指標が下落すると、ベア型投資信託の基準価額は上昇する仕組みです。なぜこのようなことが可能なのでしょうか?それは、ベア型投資信託が「空売り」と呼ばれる手法を利用しているからです。空売りとは、将来の値下がりを見込んで、株などを借りて売却し、その後、値下がりしたタイミングで購入して返却する投資手法です。ベア型投資信託は、この空売りを株式市場全体に対して行うことで、市場が下落した場合でも利益を獲得できるように設計されているのです。投資の世界では、強気相場を雄牛、弱気相場を熊に例えることがあります。ベア型投資信託の名前の由来は、熊が力強く爪を振り下ろすイメージからきています。市場が下落する局面でも、力強く利益を狙うことができる投資信託と言えるでしょう。
株式投資

ベンチャーキャピタル:未来への投資

ベンチャーキャピタルとは、将来性が見込めるベンチャー企業に対して投資を行う機関のことを指します。では、ベンチャー企業とは一体どのような企業なのでしょうか。革新的な技術や画期的なアイデアを強みとし、設立から間もない企業のことを、一般的にベンチャー企業と呼びます。 ベンチャーキャピタルは、独自の綿密な調査や分析を通じて、将来的に大きく成長する可能性を秘めたベンチャー企業を厳選し、資金を提供します。 投資の形としては、株式取得が一般的です。つまり、ベンチャーキャピタルは、ベンチャー企業の株式を取得することと引き換えに、成長に必要な資金を提供するのです。 ベンチャー企業は、ベンチャーキャピタルから提供された資金を元手に、事業を拡大したり、新しい製品やサービスを開発したりします。そして、将来的に株式公開や企業売却などを実現することで、大きな利益を生み出すことを目指します。 ベンチャーキャピタルは、投資のリスクとリターンのバランスを考慮しながら、投資先を決定します。投資したベンチャー企業が成功すれば、ベンチャーキャピタルも大きな利益を得ることができます。しかし、すべてのベンチャー企業が成功するわけではありません。投資したベンチャー企業が失敗した場合、ベンチャーキャピタルは投資資金を失うことになります。
その他

金融トラブル相談はFINMACへ

- FINMACとはFINMACは、「証券・金融商品あっせん相談センター」という正式名称で呼ばれており、投資家と金融機関をつなぐ重要な役割を担っています。 具体的には、金融商品に関する相談や苦情を受け付けたり、問題解決のためのあっせんを行ったりするNPO法人です。金融商品は、私たちの生活を豊かにする可能性を秘めている一方、複雑な仕組みを持つため、トラブルが発生することも少なくありません。そこで、FINMACは、中立的な立場で投資家と金融機関の間に立ち、問題解決を支援することで、公正な金融取引の実現を目指しています。FINMACの特徴は、その専門性の高さにあります。金融に関する幅広い知識と経験を持った専門スタッフが、相談者の状況に合わせて、丁寧に対応してくれます。相談は無料で、秘密は厳守されるため、安心して相談することができます。FINMACは、投資家にとって心強い味方と言えるでしょう。 金融商品に関することで少しでも不安や疑問を感じたら、一人で抱え込まずに、FINMACに相談することをおすすめします。
経済の用語

交易条件入門:経済を読み解く鍵

- 交易条件とは交易条件とは、ある国が輸出する財と輸入する財の交換比率を示す指標です。簡単に言うと、自国の製品を売って、どれだけ外国の製品を購入できるかを表すものです。具体的には、輸出する財1単位に対して、交換として得られる輸入財の量で計算します。例えば、日本製の車が1台輸出され、その対価として海外製のワインを100本輸入できるとします。この場合、車の輸出1単位に対してワインを100単位輸入できたことになるため、交易条件は1100と表されます。この数字が大きければ大きいほど、輸出する国にとって有利な状況と言えます。なぜなら、同じ量の輸出で、より多くの輸入品を得ることができるからです。逆に、この数字が小さくなっていくと、輸出国にとっては不利な状況となります。これは、同じ量の輸出をするにもかかわらず、輸入できる商品の量が減ってしまうことを意味します。交易条件は、様々な要因によって変動します。輸出入する財の需要と供給の変化、為替レートの変動、資源価格の変動などが、交易条件に影響を与える主な要因として挙げられます。そのため、交易条件を常に注視し、自国の経済状況を把握することが重要です。
債券投資

資産運用の選択肢!CLO投資とは?

- 多数貸付債権プール型担保証券の概要多数貸付債権プール型担保証券は、英語ではCollateralized Loan Obligation、略してCLOと呼ばれ、近年、投資家から注目を集めている証券の一つです。この証券は、企業に対して行われた貸付債権をたくさん集めて、それを裏付けとして発行されます。そして、その貸付金から得られる利息収入を、CLOを購入した投資家に分配するという仕組みになっています。多数の企業への貸付債権をまとめて扱うため、仮に一部の企業が貸付金を返済できなくなったとしても、他の企業からの返済によって損失を軽減できる可能性が高まります。これが、CLOのリスク分散効果と呼ばれるものです。CLOは、投資家にとって魅力的な利回りを実現できる可能性を秘めている一方、投資する際には、その仕組やリスクを十分に理解しておく必要があります。
債券投資

FILP債:地域社会への投資

- FILP債とはFILP債は、「フィスカル・インベストメント・アンド・ローカル・プログラム・ボンド」の略称で、国が特定の政策目標を達成するため、資金を集めるために発行する債券です。一般的に国債というと、国の予算不足を補うために発行されるというイメージがありますが、FILP債は少し違います。FILP債は、「財政投融資特別会計」、通称「財投」という特別な会計を使って資金を調達し、それを元手に発行されます。では、財投とは何でしょうか? 簡単に言うと、国が国民の税金や国債の発行によって集めたお金を、将来性のある分野に投資し、日本の経済成長を促そうという仕組みです。FILP債によって集められた資金は、この財投を通じて、道路や橋、港湾などの社会インフラの整備、中小企業への融資、教育機関への融資など、幅広い分野のプロジェクトに使われます。つまり、私たちの暮らしを支え、より良い未来を創造するための様々な取り組みを、FILP債は陰ながら支えていると言えるでしょう。
株式投資

ベンチャー企業への投資:可能性とリスク

- ベンチャー企業とはベンチャー企業とは、新しい技術やアイデアを武器に、まだ世の中にない商品やサービスを生み出す、成長の可能性を秘めた規模の小さい企業のことです。 これまでの常識にとらわれず、自由な発想と行動力で、新しい市場を切り開き、社会に大きな変化をもたらす可能性を秘めている点が、ベンチャー企業の最大の魅力です。具体的には、インターネットやAI、バイオテクノロジーなどの最先端技術を活用したり、これまでになかった全く新しいビジネスモデルを開発したりする企業が挙げられます。このような企業は、既存の大企業にはないスピード感と柔軟性を持ち合わせており、社会のニーズをいち早く捉え、画期的な商品やサービスを提供することで、急速な成長を遂げる可能性を秘めています。ベンチャー企業は、社会に大きなインパクトを与える可能性を秘めている一方で、常に変化の波に乗り続け、新しい技術やアイデアを生み出し続けなければならないという側面も持ち合わせています。また、資金調達や人材確保など、多くの課題を乗り越えなければ成長は望めません。しかし、その困難を乗り越え、成功を収めた際には、大きな経済的利益だけでなく、社会貢献という大きな喜びも得ることができるでしょう。
FX

はじめてのFX:外国為替とは?

- 外国為替の基本 外国為替とは、異なる国の通貨を交換することを指します。 私たちが海外旅行へ行く際に、例えば日本円をアメリカドルに交換するのも、広い意味では外国為替取引の一例です。 しかし、一般的に「外国為替取引」や「FX」と呼ばれる場合は、企業や投資家が、より有利な為替レートで通貨を売買し、利益を獲得することを目的とした取引を指すことが多いでしょう。 例えば、1ドル100円の時に100万円をドルに交換し、その後円高が進み1ドル90円になったとします。 この時、ドルを円に再両替すると、約111万1千円となり、11万円以上の利益が出ます。 このように、外国為替取引は為替レートの変動を利用して利益を狙う投資の一種ですが、同時にリスクも伴います。 為替レートは、経済状況や政治情勢、自然災害など、様々な要因によって常に変動しています。 予想に反して為替レートが動けば、損失を被る可能性もあるため注意が必要です。
株式投資

ベンチャー投資:ハイリスク・ハイリターンの世界

- ベンチャー投資とはベンチャー投資とは、革新的な技術やアイデアを持った、設立間もない企業に対して資金を提供する投資のことです。このような企業は「ベンチャー企業」と呼ばれ、既存の枠にとらわれない新しい商品やサービスを生み出すことで、急速な成長を目指しています。ベンチャー企業はまだ実績が少なく、事業が成功するかどうかは未知数な部分が多くあります。そのため、投資には大きなリスクが伴いますが、その分、成功した場合には高いリターンを得られる可能性を秘めています。投資家は、資金提供だけでなく、経営や事業戦略に関する助言や、自社の持つネットワークを活用した事業提携の支援などを行うこともあります。ベンチャー企業は、これらの支援を受けることで、事業を軌道に乗せ、更なる成長を加速させることが期待できます。ベンチャー投資は、単に資金を提供するだけでなく、新しい技術やアイデアを育み、社会全体の発展に貢献する側面も持ち合わせています。近年では、インターネットやスマートフォンなどの普及により、ベンチャー企業が新たなサービスを生み出しやすくなったことから、ベンチャー投資はますます注目を集めています。
経済の用語

交易利得とは?仕組みと影響を解説

- 交易利得の定義貿易は、国々が得意な分野に資源を集中させ、互いに必要な財やサービスを交換することで、経済的な利益を生み出すための重要な活動です。そして、この貿易を行う際に得られる利益の一つに「交易利得」があります。交易利得とは、国際的な貿易において、取引条件の変化によって一国が得る経済的な利益を指します。具体的には、輸出価格と輸入価格の比率である「交易条件」が自国にとって有利な方向に動くことで発生します。例えば、ある国が輸出している製品の価格が国際市場で上昇した場合、あるいは輸入している原材料の価格が下落した場合、その国は従来よりも少ない輸出量で多くの輸入品を得ることができるようになります。これは、輸出入の価格差が拡大することで、財の国際的な交換比率が変化し、より少ない労力で多くの財を得られるようになったためです。このように、交易条件が変化することで、国全体としては、より少ない資源の投入で、より多くの財やサービスを享受できるようになり、実質所得の増加という形で経済全体にプラスの影響をもたらします。しかし、交易利得は常に発生するわけではありません。国際市場の需給バランスや為替レートの変動など、様々な要因によって交易条件は変化するため、常に有利な状況が続くとは限らない点に留意する必要があります。
経済の用語

銀行と顧客をつなぐ対顧客市場

- 対顧客市場とは 対顧客市場とは、私たちのような一般顧客が銀行と直接やり取りをする金融取引の場を指します。銀行の窓口で預金したり、住宅ローンの相談をしたり、インターネットバンキングで振り込みをしたりする様子を思い浮かべてみてください。これらは全て対顧客市場における取引の一例です。 銀行では、預金口座の開設、住宅ローンや自動車ローンのような融資、円を外貨に交換する為替取引、資産運用のための投資信託の購入、万が一に備える生命保険や損害保険の加入など、生活に密着した様々な金融商品やサービスを提供しています。 私たちは銀行の支店に出向く以外にも、電話やインターネットを通じて、場所や時間を問わずにこれらのサービスを利用することができます。近年では、スマートフォンやATMを使った取引も一般的になりつつあり、銀行との接点はますます多様化しています。 このように、対顧客市場は私たちの日常生活と密接に関わっており、安全で便利な金融サービスの提供を通じて、経済活動を支える重要な役割を担っています。
経済の用語

為替相場に影響?FOMCって結局何?

- アメリカの金融政策を決めるFOMCとは FOMCとは、Federal Open Market Committee(連邦公開市場委員会)の略称で、アメリカの中央銀行にあたる連邦準備制度理事会(FRB)において、金融政策を決定する最高意思決定機関です。日本で例えるならば、日本銀行の金融政策決定会合に相当し、為替市場に関心の高い方であれば、一度は耳にしたことがあるのではないでしょうか。 FOMCは、年に8回開催され、アメリカの経済状況を分析し、物価の安定と雇用の最大化を目標に、政策金利であるフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標や、量的緩和などの金融政策を決定します。このFF金利は、銀行間で短期の資金を貸し借りする際の基準となる金利であり、住宅ローンや企業融資など、様々な金利に影響を与えます。 FOMCの決定は、アメリカ国内だけでなく、世界経済にも大きな影響を与えます。例えば、FF金利が引き上げられると、ドル建て資産の魅力が増すため、ドル高が進む傾向にあります。また、アメリカの金利上昇は、世界的な資金調達コストの上昇につながり、新興国経済に悪影響を与える可能性もあります。このように、FOMCは、世界経済の安定に重要な役割を担っていると言えるでしょう。
投資信託

ベンチャー企業への投資:ベンチャーファンドとは

ベンチャーファンドとは、将来性が見込めるものの、まだ株式公開していない企業に対して投資を行うファンドのことです。数多くの投資家から集めた資金を元手に、大きな成長が期待できる未公開企業に対して出資を行います。 では、なぜベンチャー企業はベンチャーファンドから資金調達をする必要があるのでしょうか?それは、画期的な技術や斬新なアイデアを持っていても、事業の初期段階では資金が不足している場合が多いからです。新しい事業を軌道に乗せるには、人材の確保や設備投資、広告宣伝など、どうしてもお金が掛かってしまいます。 そこで、ベンチャーファンドの出番です。ベンチャーファンドは、将来性のあるベンチャー企業に対して、事業成長に必要な資金を提供します。ベンチャー企業は、調達した資金を元に事業を拡大し、将来的には株式公開や企業買収といった出口戦略を目指します。そして、その際に得られた利益の一部が、ベンチャーファンドの投資家に還元されるのです。このように、ベンチャーファンドは、投資家とベンチャー企業の双方にとって、大きなメリットをもたらす可能性を秘めているのです。
投資信託

投資信託の「ブル」で積極運用

投資の世界では、市場全体が値上がり傾向にある状態を「強気相場」と呼びます。これは、まるで牛が勢いよく角を突き上げる様子にたとえられています。そして、この力強い市場の流れに乗って、大きな利益を獲得しようと試みるのが「ブル型」と呼ばれる投資信託です。 ブル型ファンドは、一般的な投資信託よりも積極的に利益を追求することを目標としています。具体的には、先物取引などを駆使して、ファンドが保有する純資産額を上回る資金で運用を行うのです。これを「レバレッジ効果」と呼びます。この効果によって、株価指数の上昇率を大きく上回るリターンを得られる可能性を秘めている点が、ブル型ファンド最大の魅力と言えるでしょう。 しかし、高いリターンを目指せる反面、市場が下落局面に転じた場合には、損失も大きくなるという側面も持ち合わせています。ですから、ブル型ファンドへの投資は、リスクを十分に理解した上で、余裕資金で行うことが重要です。
株式投資

後配株のススメ

- 後配株とは 後配株とは、企業が事業で得た利益を株主に分配する際、普通株よりも後に配当金を受け取る権利を持つ株式のことを指します。 株式投資では、一般的に「普通株」と呼ばれる株式が広く知られていますが、後配株は、この普通株と比較して、いくつかの点で異なる特徴を持っています。 最大の特徴は、配当金の受け取りや、万が一、発行会社が倒産してしまった場合の財産分配において、普通株よりも後に権利が回ってくるという点です。言い換えれば、普通株を持つ株主よりも後に、配当金を受け取ったり、会社の資産を分配してもらったりすることになります。 このように、後配株は普通株と比べて、投資家にとって不利な立場に置かれていると言えます。そのため、後配株は、普通株よりも高い配当利回りや、将来的な株価上昇による大きな利益が期待できる場合があります。 しかし、高いリターンが見込める一方で、投資元本を失うリスクも高くなるため、投資初心者の方は、後配株への投資にはリスクとリターンのバランスを十分に理解することが重要です。
その他

顧客分別金信託:顧客資産を守る仕組み

- 顧客資産保護の重要性投資を行う上で、資産が安全に管理されているかどうかは、誰もが気になる重要な関心事です。特に、証券会社のような金融機関に資産を預ける場合、その安全性が確保されているかどうかは非常に重要になります。万が一、預けている証券会社が倒産するような事態になったとしても、預けた資産は当然のことながら、顧客に返還されなければなりません。では、証券会社が倒産した場合でも、顧客の資産はどのようにして守られるのでしょうか?そのための重要な仕組みの一つが「顧客分別金信託」です。顧客から預かった金銭や有価証券は、証券会社の資産とは別に、信託銀行などに分別して保管されます。この分別管理によって、証券会社の経営状態が悪化したり、倒産したりした場合でも、顧客の資産は守られ、確実に顧客に返還される仕組みとなっています。顧客分別金信託は、顧客の資産を保護するための重要な制度です。投資を行う際には、預ける金融機関がこの制度を導入しているかどうかを確認するようにしましょう。顧客分別金信託は、投資家が安心して資産運用を行うための重要な基盤となっています。
株式投資

投資における損切りの重要性

- 損切りとは投資の世界では、誰もが利益を上げたいと願う一方で、損失のリスクは常に付きまといます。価格変動の激しい株や為替取引において、損失を最小限に抑え、投資資金を守るための重要な戦略が「損切り」です。損切りとは、保有している金融商品が値下がりした場合、損失が拡大する前に、あらかじめ決めておいた価格で売却することを指します。人は誰しも損失を受け入れることは辛いものです。「もう少し待てば価格が回復するかもしれない」という期待を持ちがちですが、感情に左右されず、冷静に損失を確定させることが長期的な投資成功には不可欠です。損切りを行う上で重要なのは、事前に損切りの価格を決めておくことです。これを「損切りライン」と呼びます。損切りラインは、過去の値動きや今後の見通しなどを考慮して、許容できる損失の範囲内で設定します。損切りラインを設定することで、感情的な判断に流されず、機械的に損切りを実行することができます。損切りは、投資において避けては通れない重要な技術です。損切りを適切に行うことで、損失の拡大を防ぎ、次の投資機会に備えることができます。
投資信託

投資信託選びの基礎知識:ベンチマークとは?

投資信託を選ぶ際に、よく「ベンチマーク」という言葉を耳にすることがあるでしょう。これは、投資信託が目指す運用成績の目安となる指標のことを指します。例えば、日経平均株価やTOPIXといった、株式市場全体の値動きを表す株価指数がベンチマークとして用いられることがあります。 投資信託は、このベンチマークにできるだけ近い値動きをすることを目指すものや、ベンチマークを上回る運用成績を目指して、組み入れる銘柄やその量、売買のタイミングなどを決めているものなど、様々な種類があります。 ベンチマークを上回ることを目指す投資信託は、市場平均を上回るリターンを狙う「アクティブ運用」と呼ばれる運用スタイルをとります。一方、ベンチマークに連動することを目指す投資信託は「パッシブ運用」と呼ばれ、低い運用コストが特徴です。 投資信託を選ぶ際には、その投資信託がどのような運用スタイルをとっているのか、ベンチマークは何か、過去の運用成績はどうだったのかなどを比較検討することが重要です。そして、自身の投資目標やリスク許容度に合った投資信託を選びましょう。
経済の用語

金融市場を動かす「FEDウォッチャー」とは?

金融市場では毎日、経済の動きを知る手がかりとなる様々な経済指標が発表されています。その中でも、アメリカの中央銀行であるFRB(連邦準備制度理事会)の金融政策は、世界経済を左右する可能性を秘めているため、市場関係者から特に注目されています。FRBが決定する政策金利や量的緩和などの金融政策は、世界の経済に大きな影響を与えるためです。市場関係者は、常にFRBの動きを注視していると言えるでしょう。 そうした中、FRBの動きを専門的に分析し、市場に情報を提供する専門家たちがいます。彼らが「FEDウォッチャー」です。FEDウォッチャーは、FRB議長の発言やFRBが発表する経済見通しなどを分析し、FRBが今後どのような金融政策をとるのかを予測します。そして、その予測に基づいて、投資家や企業に対して、株式や債券の売買、投資戦略などのアドバイスを行います。FEDウォッチャーの分析や予測は、金融市場に大きな影響を与えるため、市場関係者は彼らの動向にも注目しています。近年では、インターネットや金融情報サービスの発達により、個人投資家でもFEDウォッチャーの情報に容易にアクセスできるようになりました。しかし、FEDウォッチャーの予測が必ずしも当たるわけではありません。FRBの金融政策は、複雑な要素が絡み合って決定されるため、完全に予測することは不可能と言えるでしょう。結局のところ、投資判断は、自己責任で行う必要があります。
その他

顧客カード:顧客理解の第一歩

- 顧客カードとは 顧客カードとは、金融機関に所属する金融アドバイザーが、お客様一人ひとりの大切な情報を記録するための書類です。このカードには、お客様の氏名や住所といった基本的な情報だけでなく、過去の投資経験や現在の資産状況、そして将来の夢や目標といった、お客様の経済活動全体を深く理解するために必要な情報が記録されます。 顧客カードを作成し、お客様の状況をしっかりと把握することで、お客様一人ひとりのニーズに合った、最適な金融商品やサービスの提供が可能になります。例えば、将来のために大きな資金を準備したいと考えているお客様には、長期的な視点に立った資産運用プランを、短期的な利益を追求したいお客様には、リスクとリターンを考慮した投資信託など、お客様の状況に合わせた提案をすることができるのです。 顧客カードは、お客様との信頼関係を築き、長期的な視点に立った資産形成をサポートするために非常に重要なツールと言えるでしょう。
投資信託

将来性に期待!グロースファンドで資産運用

- グロースファンドとは グロースファンドとは、将来性のある企業の株式に重点的に投資を行う投資信託です。 「グロース」は「成長」を意味する言葉で、その名のとおり、グロースファンドは、今後大きく成長していくことが期待される企業に投資を行います。 具体的には、革新的な技術やサービスを持っている企業や、優れた経営戦略によって市場で高いシェアを獲得することが見込まれる企業などが投資対象となります。 これらの企業は、将来的に収益を大きく伸ばし、株価の上昇も見込める可能性を秘めているため、グロースファンドは高いリターンを期待することができます。 しかし、その一方で、投資リスクも大きい点が特徴です。 投資対象である成長企業は、必ずしも期待通りに成長するとは限りません。 市場環境の変化や競争の激化などによって、成長が鈍化したり、業績が悪化したりする可能性もあります。 そのため、グロースファンドは、高いリターンを目指せる一方で、投資元本を割り込むリスクも孕んでいることを理解しておく必要があります。
投資信託

ベビーファンドで資産運用を始めよう

- 投資信託の用語 投資信託は、多くの人からお金を集めて、集めたお金を専門家が運用し、その成果を投資家に還元する金融商品です。 例えるなら、大きな鍋に皆でお金を入れて、プロの料理人であるファンドマネージャーが、そのお金で様々な食材(株式や債券など)を買い、料理(運用)します。そして、出来上がった料理(運用成果)を、鍋に入れたお金の割合に応じて皆で分配するイメージです。 投資信託には、国内株式型、外国株式型、債券型など、様々な種類があります。どのような金融商品に投資するのか、どのように運用するのかは、投資信託によって異なります。 投資信託は、少額から始められる、分散投資ができる、専門家に運用を任せられるなどのメリットがあります。そのため、初心者の方でも比較的始めやすい投資商品と言えるでしょう。 しかし、投資信託は、元本が保証されているわけではなく、投資する金融商品や運用状況によっては、損失が出る可能性もあります。投資信託を購入する際には、どのような仕組で、どのようなリスクとリターンがあるのかを、事前にしっかりと理解しておくことが大切です。