景気の山: 好景気の終わりを見極める
経済は生き物のように、常に変化しています。好調な時期もあれば、不調な時期もあり、この浮き沈みを繰り返しながら成長していくのです。
この経済活動の波のような動きを景気循環と呼びます。
景気循環は、まるで山を登り降りするように、景気が徐々に良くなっていく好況期と、反対に悪くなっていく不況期を繰り返します。
そして、景気が最も活発になった状態、つまり山の頂上を「景気の山」と呼びます。
景気の山では、経済成長率がピークに達し、まるで天井に届くかのように、これ以上の上昇は見込めないと判断されます。
この時期には、様々な経済指標が軒並み高い水準を示し、多くの企業が過去最高の業績を記録します。
企業は積極的に人を雇うため、失業率も低下し、多くの人が仕事に就き、収入も増加します。
しかし、同時に注意しなければならないのは、景気が過熱しすぎている状態でもあるということです。
需要が供給を上回り、モノやサービスの価格が上昇するインフレの懸念も高まります。
景気の山は、まさに経済活動が活気に満ち溢れている状態ですが、同時に反転の兆しも見え隠れする、注意深く見極めるべきポイントなのです。