ヨーロッパ統合の礎となったEMSとは?
- EMSとは
EMSとは、ヨーロピアン・マネタリー・システム(European Monetary System)の略称で、1979年3月から1999年1月まで運用されていた、ヨーロッパにおける通貨制度です。
イギリスを除く、当時のEC加盟8か国が参加し、為替レートの安定と通貨統合による経済の安定化を目指しました。
具体的には、参加国の通貨間の為替レートを一定の範囲内に収めるように、各国の通貨当局が為替介入を行う仕組みがとられました。
しかし、1992年のイギリスの通貨危機などをきっかけに、EMSは大きな変動相場に見舞われ、その後の見直しを経て、1999年1月からは、ユーロという単一通貨を導入する、経済通貨同盟へと移行しました。
EMSは、ユーロ導入に向けた重要なステップとして、ヨーロッパ経済の統合に大きく貢献しました。