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金融市場の巨人:1本の取引単位

- インターバンク市場における巨額取引インターバンク市場とは、銀行同士がお金を貸し借りする市場です。銀行は日々、私たちのような顧客から預けられたお金と、企業や個人への融資のバランスをとる必要があります。しかし、預金の量と融資の量は常に変動するため、銀行は一時的に資金が余ったり、逆に不足したりすることがあります。このような資金の過不足を解消するために、銀行はインターバンク市場を利用します。 インターバンク市場では、銀行は他の銀行から短期的に資金を借りたり、逆に他の銀行へ資金を貸し出したりします。取引期間は overnight と呼ばれる翌日物から、数週間、数ヶ月と、銀行の資金ニーズに応じて様々です。この市場の特徴は、その取引量の大きさです。世界中の銀行が参加し、1日の取引額は数千兆円にものぼると言われています。これは東京証券取引所の年間の売買代金に匹敵するほどの規模です。 インターバンク市場は、銀行にとって資金調達の重要な手段であると同時に、金融システム全体にとっても重要な役割を担っています。銀行が資金の過不足をスムーズに解消することで、金融システムの安定性が保たれているのです。もしインターバンク市場が機能不全に陥れば、銀行は資金調達ができなくなり、企業への融資や私たちの預金の払い戻しにも影響が及ぶ可能性があります。このように、インターバンク市場は、私たちが普段意識することは少ないかもしれませんが、経済活動の基盤を支える重要な役割を担っていると言えるでしょう。
指標

1株あたり純資産でわかる企業価値

株式投資で成功するには、企業の真の価値を見極めることが何よりも重要です。企業の価値を測る指標は多岐に渡りますが、その中でも基本となる指標の一つに「1株あたり純資産」があります。 1株あたり純資産とは、企業の純資産を発行済株式数で割ることで算出される指標です。企業の純資産とは、企業の総資産から総負債を差し引いたものであり、いわば企業の持ち分を示しています。つまり、1株あたり純資産は、一株あたりどれだけの純資産を保有しているかを示す指標と言えるでしょう。 この指標を見ることで、企業の財務状態を把握することができます。1株あたり純資産が高い企業は、それだけ多くの資産を保有しており、財務健全性が高いと言えるでしょう。一方、1株あたり純資産が低い企業は、負債が多い、もしくは収益力が低いなど、財務状況に注意が必要となる可能性があります。 ただし、1株あたり純資産だけで投資判断をすることは危険です。なぜなら、1株あたり純資産は過去の財務データに基づいて算出されるため、将来の収益力や成長性を反映していないからです。 株式投資を行う際には、1株あたり純資産だけでなく、他の指標も合わせて分析し、企業の価値を多角的に判断することが重要です。