世界経済の波に乗りこなす?
私たちの身の回りを見渡すと、景気は常に同じ状態を保っているわけではなく、良い時期と悪い時期を繰り返していることに気づきます。まるで波のように、景気は上がったり下がったりを繰り返すものなのです。この経済の波は、一体なぜ生まれてしまうのでしょうか?
この経済の波の謎を解き明かす鍵となるのが、「景気循環論」と呼ばれる考え方です。景気循環論によると、経済は一定のリズムで、好況と不況を繰り返すとされています。
景気が良くなると、企業は商品をたくさん作り、人々は積極的に消費活動を行います。しかし、このような状態が長く続くと、物価の上昇や人手不足といった問題が起こり始めます。
その結果、景気は天井を打ち、今度は下降へと転じていきます。企業は生産を減らし、人々の消費意欲も減退するため、経済は冷え込んでいきます。これが不況と呼ばれる状態です。
しかし、不況が永遠に続くわけではありません。不況によって物価が下がり、人件費などのコストが抑制されると、再び企業の生産意欲が高まり始めます。そして、人々の消費も徐々に回復することで、景気は再び上昇へと転じていくのです。
このように、景気循環論は、経済がまるで生き物のように、ある一定のサイクルで好況と不況を繰り返す現象を説明しようとする考え方なのです。