利益の全体像を掴む!税引前当期純利益とは?
企業活動の成果を数値で表す決算書。中でも損益計算書は、一定期間における企業の収益と費用、最終的な利益を明らかにする重要な資料です。
企業が事業活動を通じて、どれだけの収益をあげ、その収益を得るためにどれだけの費用をかけたのか、最終的にどれだけの利益を生み出したのかを分析することができます。
損益計算書は、主に売上高から始まります。売上高とは、企業が商品やサービスを提供することで得た収益です。そこから、商品を仕入れたり、サービスを提供するためにかかった費用である売上原価を差し引くと、売上総利益が残ります。
さらに、売上総利益から、販売費や一般管理費などの費用を差し引くと、営業利益が残ります。営業利益は、本業からの収益性を示す重要な指標です。
そして、営業利益に金融収益や金融費用などを加减すると、経常利益を算出できます。経常利益は、企業の日常的な活動を反映した利益と言えるでしょう。
最後に、経常利益に特別利益や特別損失を加减すると、税金を支払う前の利益である税引前当期純利益を算出します。そして、税金を支払った後に残る利益が、当期純利益です。
損益計算書は、企業の収益構造や費用構造、そして最終的な利益を把握するために欠かせない資料です。投資家は、損益計算書を分析することで、企業の収益力や成長性などを評価し、投資判断を行うことができます。