経済の用語

国際通貨基金:世界の経済安定を守る機関

- 国際通貨基金とは国際通貨基金(IMF)は、世界経済の安定と成長を支えるために設立された国際機関です。 1944年、第二次世界大戦の終戦間際に、アメリカ合衆国のブレトン・ウッズという場所で開かれた会議で、国際通貨体制の安定と復興を目指して設立が合意されました。 この合意をブレトン・ウッズ協定と呼び、IMFはこの協定に基づき、世界銀行とほぼ同時期に誕生しました。IMFの主な役割は、加盟国間の通貨・為替相場の安定を図ることです。 各国が協力して国際的な通貨システムを維持し、急激な変動や混乱を防ぐことで、国際貿易や投資を促進し、経済成長を促すことを目指しています。 具体的には、IMFは加盟国に対して、経済状況の監視や政策提言、資金援助などを行っています。経済危機に陥った国に対しては、資金支援と合わせて、経済構造の改革や財政健全化のための政策提言を行うことで、危機の克服と経済の再建を支援しています。IMFは、世界190カ国が加盟する国際機関であり、世界経済の安定と成長のために重要な役割を担っています。 世界経済のグローバル化が進む中で、国際協力の重要性はますます高まっており、IMFの役割は今後も重要性を増していくと考えられます。
経済の用語

世界で活躍するお金:国際通貨ってなに?

- 国際通貨世界のビジネスを支えるお金 国際通貨とは、国と国との取引やお金のやり取りをスムーズにするために使われる特別な通貨のことです。 例えば、日本の会社がアメリカの会社から機械を輸入するとします。この時、もし国際通貨というものがなければ、日本の会社はまず円をドルに両替しなければなりません。そして、アメリカの会社は受け取ったドルを再び自国の通貨に両替する必要があります。このように、国際的な取引の度に両替が必要になると、時間も手間もかかってしまい、大変面倒です。 そこで登場するのが国際通貨です。特定の通貨を、まるで世界共通の通貨のように使うことで、こうした面倒を解消することができます。 現在、世界の基軸通貨として最も広く使われているのはアメリカドルです。ドルは原油や金などの重要な商品の取引にも使われており、国際的な金融市場でも中心的な役割を担っています。 国際通貨は、世界のビジネスを円滑に進めるための潤滑油のような役割を担っていると言えるでしょう。
経済の用語

投資初心者必見!「地合い」を理解して賢く投資

- 「地合い」とは?投資の世界で頻繁に耳にする「地合い」という言葉。これは、相場全体の状態や雰囲気を表す言葉です。株式投資を行う上で、この「地合い」を理解することは非常に重要となります。なぜなら、地合いに応じて取るべき投資戦略が変わってくるからです。例えば、株価全体が上昇傾向にある場合は、「強気相場」と呼ばれ、積極的に投資を行うことが推奨されます。反対に、株価全体が下降傾向にある場合は、「弱気相場」と呼ばれ、投資を控えるか、保有している株式を売却して損失を限定することが推奨されます。地合いを判断する要素としては、様々なものがあります。経済指標や企業業績、金融政策、政治状況、投資家の心理状況など、様々な要素が複雑に絡み合って地合いは形成されます。そのため、地合いを正確に予測することは容易ではありません。しかし、過去のデータや専門家の分析などを参考にしながら、自分自身である程度地合いを判断する能力を養うことは重要です。地合いを正しく見極めることで、より効果的に投資を行い、資産を増やす可能性を高めることができるでしょう。地合いは常に変化するものです。常に最新の情報に目を向け、冷静に状況を判断することが、投資で成功するための鍵となります。
経済の用語

国際貸借説:為替レートを動かす力

- 国際的なお金の流れと為替レートの関係異なる国々で行われる貿易や投資などの取引は、常に異なる通貨間の交換を伴います。このような国境を越えたお金の移動は「国際貸借」と呼ばれ、為替レートを決定づける重要な要素となります。これが「国際貸借説」と呼ばれる考え方です。例えば、日本の企業がアメリカの製品を輸入する場合、代金はアメリカドルで支払う必要があります。この時、日本の銀行は円を売ってドルを購入し、アメリカの銀行に送金します。このように、円の売却とドルの購入が増加すると、円の価値は下がり、ドルの価値は上がります。これが為替レートの変動です。逆に、日本の投資家がアメリカの株式を購入する場合、円を売ってドルを購入する動きが活発化し、ドルの需要が高まります。その結果、円安ドル高が進行します。このように、国際的な投資や貿易の状況によって通貨の需要と供給が変化し、それが為替レートに影響を与えるのです。為替レートは、貿易や投資の動向、経済指標、金融政策など、様々な要因によって複雑に変動します。国際貸借説は、その中でも特に重要な要素である「国際的な資金の流れ」に着目し、為替レートの変動メカニズムを説明するものです。
指標

金融のプロが解説!ベージュブックとは?

- ベージュブックの概要ベージュブックは、アメリカ経済の現状を把握する上で欠かせない報告書です。正式には「地区連銀経済報告」と呼ばれ、アメリカ全土を12の地区に分けて管轄する連邦準備銀行(FRB)が、それぞれの担当地域の経済状況をまとめたものです。 この報告書は、金融政策の司令塔である連邦公開市場委員会(FOMC)の会合の約2週間前に公表されます。FOMCは、ベージュブックの内容を踏まえ、政策金利や量的緩和などの金融政策を決定します。つまり、ベージュブックは、アメリカの金融政策の方向性を占う上で非常に重要な資料と言えるのです。 ベージュブックの内容は、各地区連銀が企業や経済学者などから聞き取り調査を行い、その結果をまとめたものです。具体的には、消費者支出、設備投資、住宅市場、雇用状況、物価動向など、幅広い経済指標について、現状と今後の見通しが記述されています。 ベージュブックは、生の経済データや統計数値だけでは見えてこない、経済の「肌感覚」を伝える役割を担っています。企業の経営者や消費者の生の声を反映しているため、他の経済指標と合わせて読むことで、より多角的に経済状況を分析することができます。 ベージュブックは、連邦準備銀行のウェブサイトで公表されており、誰でも無料で閲覧することができます。
経済の用語

国際貸借:経済のバランス感覚

- 国際貸借とは何か 国際貸借は、国と国との間でお金が行き来する仕組みです。 個人間の貸し借りと同じように、ある国が別の国にお金を貸したり、借りたりすることがあります。 例えば、日本の企業が海外に進出する際に、工場建設などのためにお金が必要になります。 このとき、日本の銀行からお金を借りることもありますが、海外の銀行からお金を借りることもあります。 このように、企業活動を通じて国境を越えてお金の貸し借りが発生することがあります。 また、国同士がお互いに協力し合うために、お金の貸し借りを行うこともあります。 発展途上国の経済発展を支援するために、先進国が資金援助を行うことがあります。 これも国際貸借の一種です。 国際貸借は、一国の経済状況を把握する上で重要な指標となります。 家計のやりくりと同様に、一国のお金の outflow が inflow よりも多いと国際貸借は赤字、反対に inflow が多いと黒字になります。 赤字や黒字の状況は、その国の経済状況や将来予測に影響を与える可能性があります。
経済の用語

金融システムの要!地区連銀ってどんな機関?

アメリカの経済は、世界経済に大きな影響を与えています。その経済の安定を陰ながら支えているのが、「地区連銀」です。聞き慣れない言葉かもしれませんが、正式には「連邦準備銀行」といい、アメリカの中央銀行としての役割を担っています。 中央銀行とは、国の金融政策を決定し、実行する機関のことです。私たちの暮らしは、お金の流れと密接に関わっており、金融政策はその流れを調整する重要な役割を担っています。例えば、物価の上昇を抑えたり、景気を刺激したりするために、金利の調整やお金の供給量をコントロールしています。 アメリカは広大な国土をもち、地域によって経済状況も異なります。そこで、全米を12の地区に分けて、それぞれの地域経済の実情に合わせたきめ細かい金融サービスを提供するために設立されたのが、12の地区連銀です。 各地区連銀は、独自の判断で金融機関への貸出や債券の購入などを行い、地域経済の安定に貢献しています。また、金融に関する情報を収集・分析し、中央銀行全体の方針決定にも関わっています。このように、地区連銀はアメリカの金融システムにおいて、なくてはならない存在といえるでしょう。
経済の用語

国際収支表を読み解く

- 国際収支表とは 国際収支表は、ある国と外国との間で行われた経済取引を一定期間(通常は1年間)記録したものです。これは、国の経済活動を把握するための重要な統計であり、いわば「国の家計簿」のような役割を果たしています。 国際収支表は、経常取引、資本取引、金融取引の3つの主要な勘定から構成されています。 経常取引は、貿易収支(輸出入の差額)、サービス収支(サービスの輸出入の差額)、第一次所得(海外からの給与や投資収益など)、第二次所得(国際協力や贈与など)が含まれます。 資本取引は、特許権や商標権などの無形資産の取引や、国際間の資本移動を記録します。 金融取引は、海外への投資や借入など、国際的な金融資産・負債の変動を記録します。 国際収支表を分析することで、その国の経済状況や国際的な地位を把握することができます。例えば、経常収支が黒字であれば、その国は外国に対してモノやサービスを多く輸出していることを示しており、経済が好調である可能性が高いと言えます。逆に、経常収支が赤字であれば、その国は外国からの輸入に依存していることを示しており、経済状況が悪化している可能性があります。 国際収支表は、政府や企業、投資家など、様々な経済主体にとって重要な情報源となっています。国際経済の動向を理解し、適切な政策や戦略を立てるために、国際収支表を正しく理解することが重要です。
経済の用語

家計と地域経済:さくらレポートを読み解く

私たちが日々生活する地域社会と経済は、切っても切り離せない関係にあります。 地域の経済が活況を呈していれば、雇用も生まれ、街に活気があふれます。 逆に、経済が低迷すれば、私たちの生活にも影響が及ぶ可能性があります。 自分の住む地域の経済状況を把握することは、将来設計を考える上でも非常に重要と言えるでしょう。 日本銀行が発表している「地域経済報告」、通称「さくらレポート」は、こうした地域経済の現状を把握するための重要な資料です。 日本全国を北海道、東北、北関東、関東、東海、北陸、近畿、中国、四国、九州・沖縄の9つの地域に分け、それぞれの経済状況を分析し、今後の見通しを示しています。 企業の業績動向や雇用状況、消費活動など、多岐にわたるデータに基づいた分析は、私たちの生活にも大きな影響を与えるものです。 例えば、さくらレポートで地域の主要産業の業績が良いと報告されていれば、新規雇用が生まれやすくなる可能性があります。 また、消費活動が活発化していれば、地域の商店の売上増加も見込めるでしょう。 逆に、企業業績が悪化している場合は、失業率の上昇や賃金減少といった影響が出る可能性も考えられます。 さくらレポートの内容を理解することで、私たちは自身の生活に密接に関係する地域経済の現状と将来展望を知り、適切な行動をとることができるのです。
株式投資

値幅制限:株価の変動を抑える仕組み

株式投資を経験された方なら、「ストップ高」や「ストップ安」という言葉を耳にしたことがあるでしょう。これらの言葉は、株式市場で毎日起こる値動きに大きく関係しています。 株式市場では、企業の業績や経済状況など、様々な要因によって株価は日々変動しています。しかし、あまりに急激な値動きは、市場に混乱を招きかねません。そこで、証券取引所では、株価が一日で極端に上がったり下がったりするのを防ぐために、「値幅制限」というルールを設けています。 値幅制限とは、前日の取引終了時の株価を基準として、その日の取引価格が一定の範囲内に収まるように制限をかける仕組みです。この制限を超えて株価が上昇しようとすると「ストップ高」、下落しようとすると「ストップ安」となり、その日の取引は基準となる価格の上限または下限で停止します。 値幅制限は、投資家を急激な価格変動から保護する役割を果たすとともに、市場全体の安定性を保つ上でも重要な役割を担っています。しかし、値幅制限によって売買が停止されることで、投資家が希望するタイミングで取引できない場合もある点は留意が必要です。
経済の用語

国際収支を理解する

- 国際収支とは? 国際収支は、ある国とその他の国々との間で、一年間にどれだけの経済的なやり取りがあったのかを記録したものです。これは、いわば国の家計簿のようなものです。 家計簿と同じように、お金の出入りを記録することで、その国の経済状態を把握することができます。具体的には、貿易や投資など、国境を越えてお金が出入りするあらゆる取引が記録されます。 例えば、海外へ自動車を輸出すると、その分の外貨が国内に入ってきます。反対に、海外から石油を輸入すると、その分の外貨が国外に出ていきます。国際収支は、このようにして生じるお金の流れを、様々な項目に分類して記録したものです。 国際収支を分析することで、その国の経済が海外の影響をどの程度受けているのか、また、国際的な競争力を持っているのかどうかなどを判断することができます。そのため、政府や企業、投資家などが、今後の経済政策や事業戦略などを考える上で、重要な指標となっています。
先物取引

値洗制度とは?仕組みをわかりやすく解説

- はじめにと 金融の世界では、お金の増減は日常茶飯事です。特に、価格変動の大きい金融商品に投資する場合、大きな利益を得られる可能性がある一方で、大きな損失を被るリスクもあります。このようなリスクから投資家を守るための仕組みの一つに「値洗制度」があります。 値洗制度とは、簡単に言うと、保有している金融商品の価格を日々評価し直し、その時点での市場価格に基づいて計算し直すというものです。例えば、あなたが100万円で株式投資をしたとします。この株式の価格が翌日には110万円に値上がりした場合、あなたの資産は110万円と評価されます。逆に、価格が90万円に値下がりした場合には、あなたの資産は90万円と評価し直されます。 値洗制度は、主にデリバティブ取引などのリスクの高い金融取引において用いられます。なぜなら、デリバティブ取引は、元となる資産の価格変動が数倍に amplified され、短期間で大きな損失が発生する可能性があるからです。値洗制度によって、投資家は保有している金融商品の評価額を常に把握することができます。そして、損失が一定額を超えた場合は、追加の担保(追証)を求められることがあります。これは、投資家だけでなく、証券会社などの金融機関にとっても、巨額な損失を防ぐための重要な役割を果たしています。 今回の記事では、この値洗制度について、その仕組みやメリット、注意点などを詳しく解説していきます。値洗制度について正しく理解し、安全な資産運用に役立てましょう。
経済の用語

国際決済銀行:金融の安定を支える存在

- 国際決済銀行とは国際決済銀行(BIS)は、スイスのバーゼルに本部を置く国際機関です。1930年に設立され、世界60以上の国の中央銀行が加盟しています。BISは「中央銀行の中央銀行」とも呼ばれ、国際的な金融の世界において重要な役割を担っています。BISの主な役割は、国際的な金融協力と金融の安定を促進することです。具体的には、世界各国の中央銀行が協力して金融政策や為替政策を調整するための場を提供しています。また、国際的な金融市場の動向やリスクに関する情報を収集・分析し、加盟国の中央銀行に提供することで、世界経済の安定に貢献しています。BISは、中央銀行間の協力や情報交換の場を提供するだけでなく、国際的な金融に関する調査研究や基準策定も行っています。例えば、国際的な銀行の自己資本比率に関する基準である「バーゼル規制」は、BISが中心となって策定したものです。このように、BISは国際的な金融システムの安定と効率性向上に大きく貢献しており、世界経済にとって非常に重要な機関と言えるでしょう。
経済の用語

値洗いとは?仕組みと目的をわかりやすく解説

- 値洗いの基礎知識 「値洗い」とは、企業が保有している資産、特に株や債券といった価格変動しやすい有価証券について、その価値を最新の市場価格を用いて評価し直すプロセスを指します。 私たちが普段商品を購入する際、その時点での価格を支払います。しかし、時間が経つにつれて商品の価値は変動することがあります。例えば、人気商品であれば価格は上昇するでしょうし、反対に人気がなくなれば価格は下落します。 これと同じように、企業が保有する資産も、取得時点と比べて市場価値が変動している可能性があります。そこで、企業は定期的に資産の値洗いを行い、保有資産の価値を最新の市場価格に基づいて把握する必要があるのです。 値洗いによって明らかになった購入時からの価値の変動は、「評価損益」として計上されます。もしも市場価格が上昇していれば「評価益」、下落していれば「評価損」となります。 企業は、この値洗いを通じて、保有資産の市場価値を常に正しく把握し、財務諸表の信頼性を高めることが求められます。これにより、投資家や債権者に対して、企業の健全な財務状況を示すことができるのです。
経済の用語

世界経済を読み解く:国際経済モデル入門

- 経済モデルの基本閉鎖経済モデル経済モデルとは、現実の複雑な経済活動を、単純化して表現することで、経済現象の仕組みを理解するためのツールです。経済活動には、企業の生産活動、家計の消費活動、政府の政策、国際貿易など、様々な要素が複雑に絡み合っており、それぞれの影響を把握することは容易ではありません。そこで、経済モデルを用いることで、現実の経済を抽象化し、分析可能な形に落とし込むのです。数ある経済モデルの中でも、基礎となるのが「閉鎖経済モデル」です。これは、海外との経済的な取引を考慮せず、国内の経済活動だけを対象としたモデルです。閉鎖経済モデルは、現実の経済において国際的な影響が無視できないのと同様に、単純化された仮定に基づいています。しかし、このモデルは、国内の経済循環を理解するための基礎として非常に重要です。閉鎖経済モデルでは、経済活動を行う主体として、家計、企業、政府の3つを考えます。家計は、労働や資本を提供し、賃金や利子などの所得を得て、それを消費や貯蓄に充てます。企業は、家計から労働や資本を投入して財やサービスを生産し、販売することで利潤を得ます。政府は、税金を集め、公共事業や社会保障などの支出を行います。閉鎖経済モデルは、これらの経済主体の相互作用を分析することで、例えば、家計の消費支出が企業の生産活動にどう影響するか、政府の政策が経済全体にどう波及するか、といったことを明らかにします。これは、現実の経済政策を立案する上でも重要な示唆を与えてくれます。
株式投資

値下がりリスクとは?資産運用での備えを解説

お金を育てる手段として投資を選ぶ方が増えています。しかし、投資の世界では必ず利益が得られるわけではなく、常に損失の可能性も考慮する必要があります。投資における代表的なリスクの一つに「値下がりリスク」があります。 これは、保有している資産の価値が、予想に反して下落し、損失が出てしまうリスクを指します。例えば、1株1000円で購入した会社の株が、業績不振や市場全体の低迷などの影響を受け、500円に値下がりした場合、投資家は500円の損失を被ることになります。 特に、株式投資においては、企業の業績が悪化したり、市場全体が冷え込んだりすることで株価が下落する可能性があり、値下がりリスクは常に意識しておく必要があります。 値下がりリスクを軽減するためには、投資する対象を分散したり、価格変動が比較的安定している資産を組み合わせたりすることが有効です。また、事前に投資先の情報収集を行い、将来性を見極めることも大切です。 投資はリスクとリターンのバランスが重要です。値下がりリスクを正しく理解し、適切な対策を講じることで、リスクを抑えながら、将来に向けた資産形成を目指しましょう。
経済の用語

途上国発展の鍵!国際金融公社の役割

- 国際金融公社ってどんな機関?国際金融公社(IFC)は、世界銀行グループの一員として活動する国際機関です。世界銀行が主に途上国の政府に対して融資を行っているのに対し、国際金融公社は民間企業への融資や出資に重点を置いている点が大きな違いです。途上国が経済発展を遂げるためには、政府の政策や取り組みだけでなく、民間企業の活力も欠かせません。活気のある民間企業は、新しい雇用を生み出し、革新的な技術やサービスを生み出すことで、経済全体を活性化させる力を持っています。国際金融公社は、民間企業が抱える資金調達などの課題を解決し、成長を後押しすることで、途上国の経済発展を促す役割を担っています。具体的には、途上国の企業への融資や出資、リスク管理のアドバイス、技術支援など、多岐にわたる活動を行っています。 国際金融公社の活動は、途上国の貧困削減や持続可能な開発目標(SDGs)の達成にも大きく貢献しています。
株式投資

投資の勘所:値ごろ感とは?

- 値ごろ感投資の判断材料 株式投資の世界では、企業の業績や将来性、市場動向など、様々な要因を元に投資判断が行われます。 その中でも「値ごろ感」は、個人投資家にとって特に馴染み深い考え方と言えるでしょう。 値ごろ感とは、「この株価なら買いだ!」と感じることを指します。 しかし、この感覚的な判断基準は、一体どのように育まれるのでしょうか? 値ごろ感を養うためには、まず、企業の財務状況や業績を分析し、その企業が持つ本来の価値( intrinsic value )を見極める目を養う必要があります。 PER(株価収益率)やPBR(株価純資産倍率)などの指標を参考にしながら、現在の株価が割高なのか、割安なのかを判断していくのです。 しかし、値ごろ感はあくまでも感覚的な判断基準であるため、客観的な指標だけで判断することは危険です。 市場全体の動向や、将来的な成長性など、他の要素も総合的に判断する必要があります。 さらに、過去の経験も値ごろ感を育む上で重要です。 過去の株価推移や、自身の投資経験を通じて、どのような時に株価が上昇し、どのような時に下落したのかを分析することで、より精度の高い判断ができるようになるでしょう。 値ごろ感は一朝一夕に身につくものではありません。 日々の勉強や経験を通じて、自分自身の投資判断基準を確立していくことが大切です。
経済の用語

国際協力銀行:日本の発展途上国支援

- 国際協力銀行とは国際協力銀行(JBIC)は、日本の政府系金融機関の一つです。開発途上国への支援を目的としており、日本の企業が海外に進出する際のリスクを軽減し、円滑な事業展開をサポートする役割を担っています。具体的には、貿易保険や融資などの金融サービスを提供しています。貿易保険とは、海外との取引において生じる様々なリスク(例えば、取引先の倒産や契約不履行など)をカバーする保険です。一方、融資とは、開発途上国のインフラ整備や資源開発などの事業に対して、資金を貸し出すことです。JBICの活動は、日本の企業を支援するだけでなく、開発途上国の経済成長や社会発展にも貢献しています。例えば、インフラ整備は、経済活動を活性化させ、雇用を創出する効果があります。また、資源開発は、開発途上国の貴重な外貨獲得源となります。このように、JBICは、日本と開発途上国の双方にとって重要な役割を担う金融機関と言えるでしょう。
株式投資

値がさ株投資の注意点

- 値がさ株とは 「値がさ株」とは、文字通り解釈すると「価格の高い株」を指します。一口に「高い」と言っても、株の世界では一般的に1株あたり数万円、数十万円といった価格で取引される株式のことを指します。 では、なぜこのような高額な株が存在するのでしょうか? 企業は成長に伴い、その価値である株価も上昇していきます。多くの企業は株価が上がりすぎると、投資家が買いやすくなるよう「株式分割」を行い、1株あたりの価格を抑えます。しかし、中にはこの株式分割をあまり行わずに、事業の成長とともに株価が上昇し続けるケースがあります。このような企業の株は、長年の成長の証として、高値で取引されるようになり、値がさ株と呼ばれるようになるのです。 値がさ株は、高値であるがゆえに、購入には多額の資金が必要となります。しかし、その背後には確かな企業努力と成長の歴史が隠されています。
株式投資

もう存在しないの?「端株」について解説

- 端株とは株は、企業の所有権を表す小さな証明書のようなもので、証券取引所で売買されています。通常、株は決まったまとまった数で取引されます。このまとまった数のことを「単元」と呼び、多くの場合100株が1単元となります。では、100株に満たない数の株はどうなるのでしょうか? 例えば、99株や、15株、1株だけ持っていたい場合はどうなるでしょう?このような、1単元に満たない株のことを「端株」と呼びます。端株は、いくつかの理由で発生することがあります。例えば、企業が「株式分割」を行った場合です。株式分割とは、1株を2株にしたり、3株にしたりすることで、株価を下げて、より多くの人が株を買えるようにする仕組みです。この時、100株持っていた人が、1株を2株に分割すると、200株を持つことになります。しかし、99株しか持っていなかった人は、198株となり、2株の端株が発生してしまうのです。また、株式の贈与や相続などで、単元未満の株が譲渡される場合も、端株が発生します。端株は、通常の取引所では売買できません。しかし、証券会社によっては、端株を買い取ったり、希望者に売却するサービスを提供している場合があります。 また、端株を1単元になるまで買い足したり、逆に端株を売却して単元株だけにすることで、通常の株式売買を行うことも可能です。
経済の用語

国際協力機構:世界の未来を創造する

- 国際協力機構とは 国際協力機構(JICA)は、開発途上国と呼ばれる、様々な問題を抱える国々に対して、日本が行う政府開発援助(ODA)を一手に引き受ける実施機関です。世界には、貧困、飢餓、病気、教育の遅れなど、様々な困難に直面している国々が数多く存在します。JICAは、これらの国々が抱える問題を解決し、より良い社会を築くために、資金や技術の提供、人材育成など、様々な形で支援活動を行っています。 具体的には、道路、橋、港湾などのインフラ整備、学校や病院などの建設、安全な水を提供するための井戸の設置、農業技術の向上、医療従事者の育成など、その活動は多岐に渡ります。 JICAの活動は、開発途上国の経済発展を促すだけでなく、日本と開発途上国の友好関係を築き、世界の平和と安定に貢献することも目的としています。 JICAは、現地の人々と協力しながら、それぞれの国の状況に合わせた支援を、草の根レベルで行うことで、真に役立つ国際協力を目指しています。
経済の用語

経済指標「NI」とは?

経済の動向を知る上で欠かせない指標の一つに、「国内総生産(GDP)」があります。これは、国内で一定期間内に新たに生み出された財やサービスの付加価値の合計を示すものです。一方で、「国民所得(NI)」という指標も存在します。これは、国民全体が1年間に実際にどれだけの所得を得たのかを表す指標です。 GDPと国民所得の違いは、海外との所得のやり取りを考慮するかどうかにあります。GDPは国内で生み出された付加価値の合計を測る指標である一方、国民所得は、GDPに海外からの所得を加え、海外への所得を差し引くことで算出されます。例えば、海外からの投資による利子や配当収入は、GDPには含まれませんが、国民所得には加算されます。逆に、海外への投資による損失や支払利息は、国民所得からは差し引かれます。 このように、国民所得はGDPをベースに、海外との所得のやり取りを加味することで、より実質的に国民が手にする所得を把握できるようにした指標と言えるでしょう。
経済の用語

外貨預金、上昇トレンドに乗る

外貨預金とは、私たちが普段使っている円ではなく、アメリカドルやユーロなどの外国の通貨で預金をするという金融商品です。 外貨預金の最大の魅力は、円預金に比べて金利が高いという点です。近年、日本は超低金利時代が続いており、銀行にお金を預けていてもほとんど利息が増えません。そこで、より高い利回りで資産を増やしたいと考える人たちの間で、外貨預金が注目を集めているのです。 さらに、為替レートの変動によって利益を狙えることも、外貨預金の大きなメリットと言えるでしょう。為替レートとは、円と他の通貨の交換比率のことです。例えば、円安の局面では、預けている外貨の価値が円に対して上昇します。そのため、預けた時よりも円に戻す時に有利なレートで交換できれば、為替差益を得ることが期待できます。 ただし、外貨預金は為替レートの変動によって元本割れの可能性もある点は注意が必要です。