好景気の象徴?!「〇〇景気」ってなに?
世の中のお金の動きは、良い時もあれば悪い時もあり、上がったり下がったりを繰り返しながら、長い目で見ると成長していくものです。このような景気の波の中で、特に景気が活発で人々が豊かさを実感できるような状態が長く続いた時代を、その時の象徴的な出来事や流行、あるいは当時の元号などにちなんで「〇〇景気」と呼ぶことがあります。
例えば、1950年代後半から1960年代前半にかけての高度経済成長期には、「三種の神器」と呼ばれた家電製品(白黒テレビ・洗濯機・冷蔵庫)が爆発的に普及しました。この時代は「岩戸景気」と呼ばれ、国民生活が大きく変化した時代として、多くの人々の記憶に刻まれています。また、1980年代後半のバブル経済期は、企業の積極的な投資や個人の旺盛な消費活動によって、地価や株価が異常なまでに高騰しました。この時代は「平成景気」とも呼ばれ、当時の好景気を象徴する言葉として使われています。
このように、「〇〇景気」という言葉は、単なる経済用語ではなく、その時代背景や社会現象、人々の暮らしぶりと密接に結びついているため、人々の記憶に残りやすく、経済状況を語る上での共通認識として機能してきました。過去の「〇〇景気」を振り返ることで、当時の経済状況や社会現象をより深く理解することができますし、未来の経済や社会の在り方を考える上でも重要な視点を与えてくれます。