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経済の用語

帰属計算:GDPをより正確に測る

- 帰属計算とは何か私たちの国の経済活動の規模を示す重要な指標として、国内総生産(GDP)があります。これは、国内で一定期間内に新たに生み出されたモノやサービスの付加価値の合計値を測るものです。しかし、GDPは市場で取引されるモノやサービスのみを対象としているため、実際には市場で取引されていないものについては、その価値を適切に反映することができません。例えば、家事や育児、ボランティア活動などは、経済活動としてGDPに計上されません。そこで登場するのが「帰属計算」という考え方です。帰属計算とは、市場で取引されていない財やサービスに対しても、もし市場で取引されていたとしたらどれくらいの価格で取引されるのかを推計し、GDPに含める計算方法です。例えば、自宅で家事や育児を行っている場合、家政婦を雇用した場合にかかるであろう費用を推計し、GDPに含めるという方法が考えられます。帰属計算を行うことによって、GDPに今まで含まれていなかった家事労働やボランティア活動などの価値を反映させることができ、より実態に近い経済活動の規模を把握することが可能となります。これにより、経済政策の立案や評価をより的確に行うことができるようになることが期待されます。