ドイツ経済

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IFO景況指数で見るドイツ経済

- IFO景況指数とは ドイツの景気を知る上で欠かせない経済指標の一つに、IFO景況指数があります。 この指数は、ドイツのミュンヘンにあるIFO経済研究所が毎月発表しているもので、約7,000社ものドイツ国内企業を対象にアンケート調査を行い、その結果を数値化したものです。 アンケートでは、企業の経営者に対して、今後の景気の見通しについて質問します。具体的には、「現在の事業状況」、「今後半年間の事業見通し」といった項目について、「良くなっている」、「変わらない」、「悪くなっている」の3択で回答を求めます。 IFO経済研究所は、集まった回答を集計し、指数として発表します。指数は、100を基準として、数値が高いほど景況感が良いことを示し、低いほど景況感が悪いことを示します。 IFO景況指数は、実際の経済活動よりも先行して変化する傾向があるため、景気の先行指標として注目されています。企業は、将来の景気が悪くなると予想した場合、設備投資や雇用を抑制するなどの対応を取ることが考えられます。そのため、IFO景況指数が悪化すると、実際に景気が悪化する前に、その兆候をいち早く捉えることができるのです。 ドイツは、ヨーロッパ最大の経済規模を持つ国であり、その景気動向は、世界経済にも大きな影響を与えます。そのため、IFO景況指数は、ドイツだけでなく、世界中の投資家や経済学者から注目されているのです。
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ZEW景気指数で読み解く為替相場の行方

- はじめにと題しまして 海外に預金したり海外の企業にお金を投じたりする際には、常に円高ドル安などの為替の変動に気を配らなければなりません。しかしながら、為替相場は政治経済の様々な要因が複雑に絡み合い、変動の予想を立てることは容易ではありません。 そこで今回は、数ある経済指標の一つである、ドイツのZEW景気指数に注目してみましょう。 この指数は、ドイツの経済研究所であるZEW(欧州経済研究センター)が毎月発表しているもので、ドイツの経済状況に対する機関投資家やアナリストの期待感を調査した結果を数値化したものです。 ZEW景気指数は、将来の景気動向に対する感触を掴むことができる指標として、市場関係者の間で注目されています。 そして、この指数が変動することによって、ユーロや円を含む為替相場にも影響を与える可能性があります。 今回は、ZEW景気指数が為替相場にどういった影響を与えるのか、そして、どのように投資判断に役立てることができるのかについて、具体例を交えながら解説して参ります。