セクター効果で収益アップを狙う
- セクター効果とは
経済は常に変化しており、その変化は株式市場にも大きな影響を与えます。景気は良い時ばかりではなく、悪い時もあります。景気が良くなったり悪くなったりするサイクルの中で、特定の業種は他の業種よりも大きな影響を受けやすいことがあります。例えば、景気が良くて人々の消費活動が活発になると、小売業や外食産業などは大きな恩恵を受けます。一方で、景気が悪くなると、真っ先にこれらの業種の業績が悪化する傾向があります。
このように、景気や経済活動の変化によって特定の業種の株価が大きく変動することを「セクター効果」と呼びます。株式投資の世界では、このセクター効果をうまく利用して利益を狙う投資戦略が存在します。それが「セクターローテーション」と呼ばれる投資戦略です。
セクターローテーションでは、景気サイクルのどの段階にいるかを分析し、現在そして今後成長が期待される業種の株式に投資します。そして、景気サイクルが変わり始めると、次の段階で成長が期待される業種の株式へと投資先を移していきます。このように、セクターローテーションは、セクター効果を予測し、絶えず変化する経済環境に柔軟に対応することで、収益の安定化を目指した投資戦略と言えます。