チャート分析の基礎:保ち合い放れとは?
株式投資の世界では、株価の値動きを読み解くための様々な指標や分析手法が存在します。その中でも、「保ち合い放れ」は、今後の大きな値動きを予測する上で、特に重要な意味を持つ現象と言えるでしょう。「保ち合い」とは、株価がある一定の価格帯で上下を繰り返す膠着状態を指します。相場は常に上がり続けるわけではなく、また、下がり続けるわけでもありません。ある時は上昇し、ある時は下落する、この動きを繰り返しながら、全体としては上昇トレンド、もしく下降トレンドを形成していくのです。しかし株価は、はっきりとしたトレンドが現れるまでの間、方向感の定まらない状態に入ることがあります。これが「保ち合い」と呼ばれる状態です。そして、この膠着状態から、ある時を境に、力強い上昇や下落へと転換する現象を「保ち合い放れ」と呼びます。投資家にとって、この保ち合い放れをいち早く察知し、その後の大きな値動きに乗ることができれば、大きな利益獲得に繋がります。逆に、保ち合い放れを見誤ると、大きな損失を被る可能性もあるため注意が必要です。