ユーロ債

経済の用語

ユーロ市場とは?その仕組みを解説

- ユーロ市場の定義ユーロ市場とは、自国の通貨以外の通貨を取引する国際的な金融市場のことです。具体的には、日本円やアメリカドルなどの通貨を、日本やアメリカ国内ではなく、ロンドンやニューヨークといった海外の金融市場で取引することを指します。ユーロ市場という名称は、その起源がヨーロッパ、特に1950年代後半から1960年代にかけてのロンドン市場でのユーロ債取引にあったことに由来しています。当時、東西冷戦の影響で、ソ連とその同盟国はアメリカドルの使用を制限されていたため、ヨーロッパの銀行に預けられたドル資金を運用する市場としてユーロ市場が発展しました。ユーロ市場では、預金、貸付、債券発行、外国為替取引など、多岐にわたる金融取引が行われています。ユーロ市場の特徴としては、各国政府の規制を受けにくい点や、取引規模が大きく流動性が高い点が挙げられます。このため、企業はユーロ市場を通じて、低コストで資金調達を行ったり、効率的に資産運用を行ったりすることが可能になります。一方、ユーロ市場は規制が緩いことから、マネーロンダリングや租税回避などの不正な目的で利用される可能性も懸念されています。そのため、国際機関などによって、ユーロ市場における透明性や健全性の向上に向けた取り組みが進められています。
債券投資

ユーロ債:国際金融の舞台で活躍する債券

ユーロ債とは ユーロ債とは、企業や政府機関といった発行体が、自国の通貨建てではなく、他の通貨建てで発行し、自国以外の市場で販売する債券のことを指します。例えば、日本の企業が資金調達のために、日本円ではなく米ドル建てで債券を発行し、それをロンドンやニューヨークといった海外の金融市場で投資家に販売する場合、その債券はユーロ債に分類されます。 ユーロ債という名称ですが、ユーロ建ての債券に限らず、米ドルや日本円など、様々な通貨で発行されています。ユーロ債の魅力は、発行体にとって、自国市場だけでなく、より幅広い国際的な投資家から資金を集められる点にあります。 また、投資家にとっても、ユーロ債は、異なる通貨や金利の債券に投資することで、投資の選択肢を広げ、リスク分散を図ることができるというメリットがあります。ユーロ債は、国際的な資金調達手段として、企業や政府機関にとって重要な役割を担っており、世界経済の成長と安定に貢献しています。