企業年金の事務費掛金:その役割と重要性
- 企業年金と掛金の種類企業年金は、会社が従業員の退職後の生活を支えるために給付を行う制度であり、老後の安心を確保する上で重要な役割を担っています。この企業年金制度を維持していくためには、毎月の給料から天引きされる掛金や、会社が負担する掛金など、様々な資金源が必要となります。これらの掛金は、大きく2つの種類に分けられます。一つ目は、将来従業員に年金として給付するための「給付掛金」です。毎月の給料から天引きされる場合と、会社が負担する場合があります。従業員が将来受け取る年金額は、この給付掛金が運用によってどれくらい増えるかによって決まります。二つ目は、年金制度の運営に必要な費用を賄うための「事務費掛金」です。こちらは主に会社が負担します。事務費掛金は、年金の計算や給付の手続き、記録の管理など、制度を円滑に運営するために必要な費用に充てられます。このように、企業年金の掛金には、将来の給付のためのものと、制度運営のためのものの二種類があります。従業員にとって、将来受け取る年金額は給付掛金の運用状況に左右されるため、自分の加入している企業年金制度について、どのような仕組みで運用されているのかを理解しておくことが大切です。