事業持株会社とは?その役割とメリット・デメリット
- 事業持株会社とは
事業持株会社とは、自ら事業活動を行いながら、他の会社を子会社として傘下に収め、グループ全体を統括する会社のことを指します。
従来型の持株会社、いわゆる純粋持株会社は、株式の保有を通じてグループ全体の経営戦略や資源配分を行う役割を担っていました。一方、事業持株会社は、純粋持株会社のようにグループ全体の指揮を執りつつ、自らも特定の事業活動に従事するのが大きな特徴です。
例えば、ある製造業の会社が事業持株会社へ移行する場合を考えてみましょう。この会社は、従来通り製造事業を継続しながら、新たに設立した販売会社や研究開発会社などを子会社化します。そして、事業持株会社は、これらの子会社の事業活動の調整、経営資源の最適化、新規事業の創出などを通じて、グループ全体としての成長と収益拡大を目指します。
このように、事業持株会社は、単一の事業会社としてのリスク分散、グループ全体の経営効率の向上、グループシナジーの創出といったメリットを追求するために設立されるケースが多く見られます。