外国人投資家のための常任代理人とは?
- はじめにと近年、世界経済のグローバル化がますます進展する中で、投資の選択肢も広がりを見せています。中でも、新興国市場への投資と並んで、注目を集めているのが先進国市場への投資です。特に、日本は世界第3位の経済大国としての地位を確立しており、その安定した経済成長や企業の収益性の高さから、海外投資家にとって魅力的な投資先となっています。しかしながら、日本の株式市場に不慣れな外国人投資家にとって、日本の商慣習や法規制、言語の違いなどは大きな障壁となり得ます。そこで、外国人投資家と日本企業の橋渡し役として、重要な役割を担うのが『常任代理人』です。
常任代理人は、外国人投資家に代わり、株主としての権利行使や議決権行使、IR情報などの入手、企業側とのコミュニケーションなどを代行します。また、日本の法律や会計基準に関する専門知識を活かし、外国人投資家が安心して投資活動を行えるよう、様々なサポートを提供します。
具体的には、常任代理人は、
* 外国人投資家の日本法人設立のサポート
* 日本企業の株式取得に関するアドバイス
* 株主総会への出席および議決権行使の代行
* 日本企業との間で行われる重要な会議への出席および議事録作成
* IR情報などの翻訳および提供
などを業務として行います。
このように、常任代理人は、外国人投資家が日本企業への投資を円滑に行うために、欠かせない存在と言えるでしょう。