整理回収銀行とは?
1990年代後半、日本経済は深刻な不況に見舞われました。特に、1980年代後半のバブル経済期に、不動産や株への過剰な融資を行っていた金融機関は、その後の地価や株価の急落によって、回収の見込みが立たない不良債権を多額に抱え、経営が急速に悪化しました。そして、実際に破綻する金融機関も相次ぎました。
このような金融システム不安の状況下、国民の預金を守る預金者保護と、経済活動の基盤となる金融システムの安定を図ることが喫緊の課題となりました。
そこで、破綻した金融機関の抱える資産や債務を、国が設立した専門機関が引き取り、処理する仕組みが必要となりました。
こうして、1998年10月、破綻した2つの信用組合の業務を継承するために、東京共同銀行が設立されました。
この東京共同銀行が、後の整理回収銀行であり、現在の預金保険機構の前身となる機関です。