個別取引

債券投資

債券個別取引の落とし穴:個別取引与信額とは?

債券は株式と比べて価格変動が少なく、安定した収益が見込めるため、投資初心者にとっても魅力的な資産です。しかしながら、証券会社を介さずに個人間で行う債券の個別取引、特に代金を支払ってから債券を受け取る現先取引には、知っておくべきリスクが存在します。 株式投資と同様に、債券投資においても、発行体の経営が悪化したり、市場の金利が変動したりすることで、債券の価格が下落し、損失が発生する可能性があります。さらに、個別取引においては、取引相手が約束通りに債券を発行したり、代金を支払ったりしないという、いわゆる「債務不履行」のリスクも考えられます。これは、取引相手が倒産したり、資金繰りに窮したりすることで起こる可能性があり、債券投資における大きなリスクの一つと言えるでしょう。 このようなリスクから投資家を保護するために、証券会社は「個別取引与信額」という制度を設けています。これは、投資家一人ひとりに、取引相手と取引できる金額の上限を設定するものであり、取引相手の信用度などを考慮して、証券会社が独自に設定します。 個別取引与信額は、投資家と証券会社双方にとって、安全な取引を実現するための重要な仕組みです。債券の個別取引を行う際には、この制度を十分に理解し、リスクを認識した上で投資を行うように心がけましょう。