債券市場

債券投資

自己現先とは?証券会社が行う資金調達の仕組み

- 自己現先の概要自己現先とは、証券会社が保有している債券を担保に、一時的に資金を調達することを指します。金融商品取引業者である証券会社は、顧客から預かった資金や自己資金を用いて、株式や債券などの金融商品を取引し、利益を上げています。自己現先は、証券会社が自己資金で運用を行う際に必要となる資金を一時的に調達するために行われます。具体的には、証券会社が保有している国債などの債券を担保として金融機関に預け、その債券の価値に見合った資金を借り入れます。そして、一定期間後に、借り入れた資金に利息を上乗せして返済すると同時に、預けていた債券を買い戻します。自己現先は、売却と買戻しを組み合わせた取引形態をとることから、レポ取引とも呼ばれ、短期金融市場で活発に行われている資金調達方法です。自己現先を利用することで、証券会社は一時的に必要となる資金を柔軟に調達することができます。
経済の用語

市場分断仮説:金利の謎を解く

- イールドカーブと金利の謎 投資の世界において、「金利」は欠かせない要素です。金利とは、お金を貸し借りする際の価格のことであり、私たちの日常生活にも深く関わっています。例えば、住宅ローンを組む際や、銀行に預金をする際にも、金利は重要な判断材料となります。 この金利ですが、実は一定ではなく、お金を借りる期間によって変化します。一般的には、1年間お金を借りるよりも、10年間お金を借りる方が、金利は高くなる傾向にあります。これは、長期間お金を貸す場合、貸し手はより高いリスクを負うことになるためです。 この、お金を借りる期間と金利の関係を示したものを「イールドカーブ」と呼びます。通常、イールドカーブは右上がりに描かれます。これは、期間が長くなるにつれて、金利も高くなるという一般的な傾向を示しています。 しかし、なぜこのような関係になるのか、明確な答えを出すのは容易ではありません。様々な要因が複雑に絡み合って、イールドカーブは形成されているからです。その謎を解き明かす鍵の一つとして、経済学では「市場分断仮説」と呼ばれる理論が提唱されています。 この仮説では、お金を借りる期間によって、資金の需要と供給のバランスが異なると考えます。例えば、短期的に資金を必要とする投資家と、長期的に資金を運用したい投資家は、それぞれ異なる市場を形成していると考えます。そして、それぞれの市場における需給バランスによって、短期金利と長期金利が決定され、イールドカーブが形成されると説明します。 市場分断仮説は、イールドカーブの形状を説明する上で重要な視点を提供しています。
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RMBS投資とPSJ予測統計値の関係

- 住宅ローン担保証券(RMBS)とは住宅ローン担保証券(RMBS)は、多くの人が住宅を購入する際に利用する住宅ローンを、投資の対象となる証券にしたものです。具体的には、銀行などの金融機関が住宅ローンを貸し出す際に、その貸出債権をまとめて証券会社に売却します。証券会社は、集めた住宅ローン債権を、投資しやすいように小口の証券に作り変え、RMBSとして投資家に販売します。投資家は、このRMBSを購入することで、住宅ローン金利を収益として受け取ることができます。これは、銀行にお金を預けるのと似ていますが、RMBSの方が一般的に高い利回りが見込める点が魅力です。しかし、RMBSへの投資には、リスクも存在します。例えば、住宅ローンの借り手が、予定よりも早くローンを完済してしまう場合があります。これを「期限前償還リスク」と呼びます。期限前償還が発生すると、投資家は、当初見込んでいた期間分の利息を受け取ることができなくなってしまうのです。このように、RMBSは、住宅ローンを投資対象とすることで、比較的高利回りの投資機会を提供する一方で、期限前償還リスクなどのリスクも内包しています。投資家は、これらのメリットとリスクを十分に理解した上で、投資判断を行う必要があります。