公共財

経済の用語

非競合性:みんなが使えるものの価値

- 非競合性とは非競合性とは、ある人が財やサービスを消費しても、他の人の消費量に影響を与えない性質を指します。つまり、一人が利用しても、それがなくなるわけではなく、同時に多くの人が利用できるものを意味します。これは、経済学、特に公共財の議論において重要な概念です。例えば、美しい夕焼けを考えてみましょう。一人の人が夕焼けを見て楽しんでも、他の人が同じ夕焼けを見ることを阻害されることはありません。これは夕焼けという財が非競合性を持ち、一人の消費が他の人の消費を減らさないためです。同様に、公園のベンチも、座れる人数に限りはありますが、一人が座ったことで、他の人が座れなくなるわけではありません。もちろん、混雑して座れなくなることはありますが、それはベンチの数という物理的な制約によるものであり、本質的に一人の利用が他の人の利用を排除するものではありません。このような非競合的な財は、市場メカニズムでは適切に供給されにくいという問題があります。なぜなら、一人が利用しても他の人の利用を阻害しないため、対価を支払うインセンティブが働きにくいからです。そのため、政府が税金などを財源として供給することが一般的です。非競合性は、公共財を理解する上で重要な概念であり、市場の失敗や政府の役割を考える上で欠かせない要素となっています。
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お金を払わなくても?排除不可能性を解説

- 排除不可能性とは -# 排除不可能性とは 排除不可能性とは、ある財やサービスを供給する際に、対価を支払わない人をその利用から排除することが難しい性質を指します。 例えば、私たちが毎日吸っている空気は、誰かが料金を支払わなくても自由に呼吸できます。 これは空気を供給する側が、呼吸にお金を払わない人を排除することが事実上不可能だからです。 このように、誰でも対価の有無に関わらず利用できてしまう性質が排除不可能性です。 経済学では、この排除不可能性は公共財を考える上で重要な要素となります。 公共財は、公園や街灯のように、一部の人だけが利用するのではなく、地域社会全体にとって利益をもたらすものです。 しかし、排除不可能性が故に、民間企業が費用を回収するのが難しく、供給が不足する可能性があります。 そのため、公共財は政府が税金などを財源として供給することが一般的です。 排除不可能性は、非排除性、消費の非排除性、消費の排除不可能性とも呼ばれます。
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お金で「排除」?経済における「排除可能性」を解説

- 「排除可能性」とは?「排除可能性」とは、ある商品やサービスについて、お金を払わない人にはそれを利用できないようにすることを指します。言い換えれば、対価を支払った人だけが、その商品やサービスから利益を得られる状態のことです。私たちの身の回りには、この「排除可能性」が溢れています。例えば、お店で売られているお菓子。お金を払わずに持って帰ることはできませんよね。映画館で映画を見るにも、電車に乗るにも、決められた料金を支払う必要があります。これらはすべて、お金を払わない人はサービスを受けられないという「排除可能性」に基づいています。もし「排除可能性」がなければ、誰もがお金を払わずに商品やサービスを享受しようとするかもしれません。そうなれば、お店や企業は利益を得ることが難しくなり、サービスを提供し続けることができなくなってしまいます。「排除可能性」は、経済活動を支えるための、重要な原則と言えるでしょう。