東西冷戦の象徴、コメコンとは?
第二次世界大戦が終結すると、世界はアメリカを筆頭とする資本主義陣営とソ連を盟主とする社会主義陣営に二分され、対立する時代に入りました。これが冷戦です。西側諸国はアメリカの経済的な支援を受けながら戦後の復興を遂げていきました。一方、ソ連はアメリカを中心とした資本主義経済に対抗するため、独自の経済圏を築こうとしました。これがコメコン設立の背景です。1949年、ソ連の呼びかけに応じて東ヨーロッパ諸国が集まり、経済相互援助会議、すなわちコメコンが設立されました。ソ連を中心とした社会主義国による経済協力機構として、コメコンは加盟国間の貿易促進や資源配分などを調整し、経済的自立を目指しました。しかし、計画経済の弊害や西側諸国との経済格差などから、コメコンは期待されたほどの成果を上げることができませんでした。その後、東欧革命を経て1991年に崩壊しました。