取引所

経済の用語

具体的な市場って? – 身近な例から解説 –

「具体的な市場」と聞いて、すぐにイメージが湧くでしょうか? 実は、私たちの身近なものから、少し特別な響きを持つものまで、幅広いものが含まれています。「具体的な市場」とは、特定の商品やサービスを売買する場所のことを指し、実体のある市場を指します。 例えば、私たちがニュースなどで目にする、株式や債券を売買する証券取引所は「具体的な市場」の一つです。また、金や原油といった商品を専門に扱う商品取引所も、この「具体的な市場」に分類されます。さらに、私たちの生活に身近な、野菜や魚を扱う市場も「具体的な市場」に含まれます。 このように「具体的な市場」は、一見、異なるように見える多様な市場を包括する概念といえます。重要なのは、取引される対象が具体的であり、そして、物理的な場所が存在するということです。
経済の用語

証券取引所の役割とは?

証券取引所は、企業がお金を集めたり、投資家がお金を増やしたりするための大切な場所です。 企業は、事業を大きくしたり新しいことを始めたりするためにお金が必要です。そのお金を集める方法の一つに、株式や債券を発行することがあります。 株式は、企業の ownership の一部を売るようなものです。投資家は株式を買うことで、その企業の ownership の一部を持つことになり、企業の利益に応じて配当金を受け取ったり、株価が上がれば売却して利益を得たりすることができます。 債券は、企業が投資家にお金を借りる代わりに発行する借用証のようなものです。投資家は債券を買うことで、企業にお金を貸すことになり、決まった利息を受け取ることができます。 証券取引所は、企業が株式や債券を発行して多くの人に買ってもらうための場所を提供しています。そして、投資家は証券取引所を通じて、様々な企業が発行する株式や債券を取引することができます。 このように、証券取引所は企業と投資家を結びつけることで、経済全体を活性化する役割を担っていると言えます。
株式投資

初値ってなに? IPO投資の基礎知識

新たに企業が株式市場へ参入することを新規上場、あるいは英語で新規株式公開と呼びます。これは、企業が証券取引所に株式を公開し、多くの投資家から資金を集めるための方法です。企業にとって、新規上場は事業拡大のための資金調達や、知名度向上による企業価値向上などのメリットがあります。そして、上場後初めて株式が売買された時の価格を初値と呼びます。 新規上場する企業は、まず証券会社と相談し、株式の発行価格を決定します。この発行価格は、企業の財務状況や業績、将来性などを考慮して慎重に決められます。しかし、初値は需要と供給の関係によって決まるため、必ずしも発行価格と同じになるとは限りません。投資家がその企業の将来性に期待し、多くの買い注文が集まれば発行価格を上回る初値がつきます。これを初値騰貴と呼びます。逆に、投資家の人気が低ければ、発行価格を下回ることもあります。 初値は、新規上場する企業にとって、投資家からの期待を測る一つの指標となります。初値が公募価格を大きく上回れば、投資家の期待が高いことを示し、企業は幸先の良いスタートを切ることができます。一方、初値が公募価格を下回れば、投資家の期待が低いことを意味し、企業は今後の事業展開において、投資家の信頼を勝ち取るための努力が求められます。
株式投資

取引所のルール:時間優先の原則とは?

- 株式投資の基礎知識 株式投資を始めるとき、皆さんは証券会社に口座を開設し、その証券会社を通して証券取引所に売買注文を出します。 自分が投資したいと思った株式を、希望する価格と数量で注文するのですが、この時、自分の注文がどのように成立するのか、その仕組みを理解しておくことは非常に大切です。 証券取引所では、私たちが出した注文を公平かつ効率的に処理するために、いくつかのルールに基づいて売買を成立させています。 その中でも基本となるルールの一つが「時間優先の原則」です。 これは、同じ価格で注文を出している人が複数いる場合、先に注文を出した人から順番に約定するというルールです。 例えば、Aさんが1000円で100株の買い注文を、Bさんが同じ1000円で100株の買い注文を出したとします。 この時、もし売りが100株出ていれば、先に注文を出したAさんから約定し、Bさんの注文はその後になります。 このように、時間優先の原則は、注文を出すタイミングが約定に影響を与えることを示しています。 株式投資を行う上で、こうした取引の基本的な仕組みを理解しておくことは、より有利な投資判断をするために非常に重要と言えるでしょう。
株式投資

株式投資の基本!価格優先の原則を解説

株式投資を始めるにあたり、取引所での売買ルールを理解することは投資家にとって非常に大切です。数あるルールの中でも、「価格優先の原則」は、投資家が注文を出す際に特に注意すべき重要なルールです。この原則は、市場に集まる数多くの売買注文の中から、どの注文を優先的に成立させるかを決定するものです。 では、具体的にどのような仕組みなのでしょうか。「価格優先の原則」とは、その名の通り、売買注文の価格に基づいて優先順位が決まるルールです。 例えば、A株を1株1,000円で買いたいという注文と、1株1,010円で買いたいという注文があったとします。この場合、より高い価格である1,010円で買いたいという注文が優先的に成立します。 反対に、A株を1株1,000円で売りたいという注文と、1株990円で売りたいという注文があったとします。この場合、より安い価格である990円で売りたいという注文が優先的に成立します。 このように、「価格優先の原則」は、市場において、より有利な価格で取引を行うことを可能にするためのルールと言えるでしょう。
その他

進化する株式投資:STPで実現する効率性と透明性

- 証券取引の自動化STPとは証券取引におけるSTP(Straight Through Processing)とは、投資家が株式などを売買する際の一連の流れを、全てコンピューターシステム上で自動化する仕組みです。従来の証券取引では、注文から決済までに様々なやり取りが発生し、それぞれの段階で担当者が介在していました。例えば、投資家が証券会社に電話で注文を出す場合、担当者はその内容をシステムに入力する必要がありました。その後、証券会社から取引所へ注文を伝える際にも、電話やFAXが使われていた時代もあります。このように、従来の取引では人手を介する場面が多かったため、どうしてもミスや遅延が発生しやすかったのです。STPでは、注文から決済までの全てが電子化・自動化されるため、人為的なミスや遅延を大幅に削減することができます。具体的には、投資家がインターネット上で注文を行うと、その情報は自動的に証券会社、取引所、証券保管振替機構などに伝達され、決済まで自動的に処理されます。この結果、証券会社は業務を効率化し、人件費などのコストを削減することができます。また、投資家にとっても、取引のスピードアップやコスト削減などのメリットがあります。近年では、多くの証券会社がSTPを導入し、より効率的で安全な取引環境の整備を進めています。
株式投資

適格外国金融商品市場とは?

- 適格外国金融商品市場の概要日本の投資家が、海外の金融商品に投資する場合、その取引が行われる市場が、日本の法律に基づいて適切に規制されているかどうかは、重要な検討事項です。なぜなら、市場の規制が不十分な場合、投資家保護の観点から、思わぬリスクにさらされる可能性があるからです。そこで、日本の金融商品取引法では、「適格外国金融商品市場」という制度を設けています。これは、日本の投資家保護の観点から、一定の水準を満たしていると認められた外国の金融商品市場のことを指します。具体的には、証券取引所や、証券会社が顧客の注文を取引する店頭市場などが、この制度の対象となります。これらの市場は、日本の金融庁や証券取引等監視委員会といった監督機関によって、厳正に審査されます。審査では、市場の開示体制や、取引の公正性を確保するためのルールなどが、日本の基準に照らして十分かどうかが評価されます。そして、審査の結果、適格と認められた市場が、「適格外国金融商品市場」として、金融庁の告示において指定されます。この制度は、日本の投資家が、海外の金融商品に投資する際の安心感を高める上で、重要な役割を担っています。