投資信託のベアとは?
- 弱気相場で利益を狙う投資信託投資の世界では、市場全体が値上がりする「強気相場」と、値下がりする「弱気相場」が交互に訪れます。一般的に投資家は、強気相場では株などを買い、値上がりによって利益を得ようとします。しかし、弱気相場では損失を抱える可能性が高まるため、投資を控える傾向にあります。では、弱気相場では利益を得る手段はないのでしょうか。実は、「ベア型」と呼ばれるタイプの投資信託であれば、値下がりする市場でも利益を狙うことができます。ベア型投資信託は、市場全体の値動きとは反対の方向に基準価額が動くように設計されています。例えば、日経平均株価などの指標が下落すると、ベア型投資信託の基準価額は上昇する仕組みです。なぜこのようなことが可能なのでしょうか?それは、ベア型投資信託が「空売り」と呼ばれる手法を利用しているからです。空売りとは、将来の値下がりを見込んで、株などを借りて売却し、その後、値下がりしたタイミングで購入して返却する投資手法です。ベア型投資信託は、この空売りを株式市場全体に対して行うことで、市場が下落した場合でも利益を獲得できるように設計されているのです。投資の世界では、強気相場を雄牛、弱気相場を熊に例えることがあります。ベア型投資信託の名前の由来は、熊が力強く爪を振り下ろすイメージからきています。市場が下落する局面でも、力強く利益を狙うことができる投資信託と言えるでしょう。