
経済の波に乗る?~大循環を理解しよう~
- 大きな波に乗る経済大循環とは?経済の世界は、まるで生き物のように常に変化し続けています。日々、株価は上下し、企業の業績も上がったり下がったりと、目まぐるしい変動を繰り返しています。しかし、少し長い目で、数十年という単位で経済活動を眺めてみると、そこには緩やかながらも、大きな波が存在していることに気づきます。この波こそが、約50年周期で訪れると言われる「大循環」です。大循環は、経済活動が長期的に見た場合、好況期と不況期を交互に繰り返すという考え方です。ちょうど、海の波が満ち引きを繰り返すように、経済もまた、成長と停滞を繰り返しながら進んでいくと考えられています。 この大循環という概念を、世界に広めたのが、1920年代に活躍したロシアの経済学者、コンドラチェフです。そのため、大循環は「コンドラチェフの波」や「コンドラチェフ循環」とも呼ばれています。大循環は、技術革新や戦争、人口変動といった、経済活動に大きな影響を与える出来事がきっかけとなって生じると考えられていますが、そのメカニズムには、まだ未解明な部分が多く残されています。しかしながら、大循環の存在を意識することで、私たちは、経済の大きな流れを把握し、将来を見据えた上で、より的確な経済活動を行うことができるようになると言えるでしょう。