投資信託の個別元本とは?その意味と計算方法を解説
- 個別元本とは何か
投資信託を購入する際、私たちは証券会社を通して「一口いくら」という価格で購入します。この一口当たりの価格のことを基準価額といいます。
しかし、投資信託は一度にまとまった金額で購入するのではなく、毎月一定額を積み立てていくように、複数回に分けて購入する方が多いのではないでしょうか?
ところが、投資信託の基準価額は日々変動するため、購入するたびに一口当たりの値段が変わってきます。当然ながら、基準価額が安い時に購入した口数と、高い時に購入した口数も異なってきます。
このように、複数回にわたって異なる価格で購入した場合、投資信託全体の利益を考える際に、単純に現在の基準価額と最初に購入した時の基準価額を比較するだけでは、正確な評価はできません。
そこで重要となるのが「個別元本」という概念です。
個別元本とは、簡単に言えば「平均購入価格」のことです。複数回に分けて購入した投資信託の、すべての購入価格を考慮して、一口当たりの平均購入価格を算出したものです。
例えば、ある投資信託を10,000円で購入した時と、8,000円で購入した時があったとします。その場合、個別元本は9,000円となり、現在の基準価額がこの9,000円を上回っていれば利益が出ている、下回っていれば損失が出ていると判断することができます。
このように、個別元本を把握することで、投資信託の運用状況をより正確に把握することができます。