投資

その他

企業年金における『直投』運用とは

- はじめに企業年金は、私たちが老後の生活を送る上で、公的年金と並んで重要な役割を担っています。将来受け取る年金額は、年金基金の運用成績によって変動する可能性があります。そのため、自分の将来のためにも、企業年金の仕組みや運用方法について、きちんと理解しておくことが大切です。企業年金は、会社が従業員のために積み立てて運用する年金制度です。毎月の給与から天引きされる場合や、会社が全額負担する場合など、その仕組みは企業によって異なります。将来、退職後に受け取る年金額は、積み立てられた金額や運用成績によって決まります。運用がうまくいけば、将来受け取れる年金額が増える可能性もあります。逆に、運用がうまくいかなかった場合は、受け取れる年金額が減ってしまう可能性もあるのです。そのため、自分の年金がどのように運用されているか、関心を持つことが重要です。この冊子では、企業年金の基礎知識から、具体的な運用方法、将来の年金見通しまで、わかりやすく解説していきます。
経済の用語

企業の資金調達!直接金融を解説

- 直接金融とは 企業が事業を拡大したり、新しい事業に投資したりするためには、資金が必要です。資金を集める方法はいくつかありますが、その中でも「直接金融」は、企業が銀行などの金融機関を介さずに、投資家から直接資金を集める方法です。 例えば、企業が株式を発行する場合を考えてみましょう。企業は、自分たちの事業内容や将来性などをまとめた資料を作成し、投資家に対して株式の購入を呼びかけます。投資家は、その情報をもとに、将来その企業が成長すると判断すれば株式を購入します。こうして、企業は投資家から直接資金を得ることができ、投資家は株式という形でその企業の一部を所有することになります。 直接金融には、株式発行以外にも、債券の発行など、様々な方法があります。債券とは、企業が投資家に対して、お金を借りる際に発行する証明書のようなものです。投資家は、企業が発行する債券を購入することで、企業にお金を貸すことになります。企業は、投資家に対して、決まった期日までに利息をつけてお金を返済する約束をします。 このように、直接金融は、企業にとっては、銀行借入に比べて低金利で資金調達できる可能性や、多くの投資家から資金を集めることができるなどのメリットがあります。一方、投資家にとっては、株式や債券への投資を通じて高いリターンを得られる可能性がある一方、投資した資金を失ってしまうリスクも伴います。
経済の用語

国内総固定資本形成とは?

- 国内総固定資本形成の概要国内総固定資本形成とは、一定期間内に国内で行われた、住宅、工場、道路といった生産活動に利用される比較的使用期間の長い資産への投資の増加分を指す経済指標です。簡単に言えば、国全体で、将来の経済活動のためにどれだけ新しい建物や設備を作ったのかを示す指標と言えるでしょう。この指標には、大きく分けて「民間企業による設備投資」「住宅投資」「政府による公共投資」の3つが含まれます。まず、「民間企業による設備投資」は、工場や機械設備などへの投資を指します。企業は、より多くの商品やサービスを生産したり、生産性を向上させたりするために設備投資を行います。このため、設備投資の増加は、企業の業績拡大や新規事業への進出意欲を示唆し、経済成長の先行指標として注目されます。次に、「住宅投資」は、個人や企業による住宅建設への投資を指します。住宅需要の増加は、景気の上昇や人口増加を背景に起こることが多く、住宅投資の増加は、国内経済の好調さを示す指標となります。最後に、「政府による公共投資」は、道路、橋、港湾などの社会インフラ整備や公共施設の建設への投資を指します。 公共投資は、雇用創出効果や民間投資を誘発する効果があり、政府は経済状況に応じて公共投資を調整することで、景気を安定化させようとします。このように、国内総固定資本形成は、国の経済活動の水準や将来の成長可能性を評価する上で欠かせない重要な指標と言えるでしょう。
債券投資

外貨預金、お得に始めるなら?

「外貨預金」と聞いて、皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?恐らく多くの方は、銀行の窓口などで見かける、円預金よりも高い金利に魅力を感じるのではないでしょうか。確かに、外貨預金は魅力的な投資先となりえますが、その一方で、注意深く理解しておくべき点も存在します。 外貨預金の最大の特徴は、預け入れや引き出しの際に、預入時の為替レートで円に換算するという点にあります。つまり、円高のタイミングで購入し、円安のタイミングで売却できれば大きな利益を得られますが、逆に円安で購入し、円高で売却すると、預けた時よりも円換算した金額が目減りしてしまう、いわゆる元本割れのリスクを伴います。 外貨預金で成功するためには、為替の変動を予測することが重要となりますが、為替市場は世界経済や政治状況など、様々な要因によって複雑に変動するため、予測は容易ではありません。そのため、外貨預金は、余裕資金の範囲内で行うように心がけ、大きな損失が出た場合でも、生活に影響が出ないよう注意することが大切です。
債券投資

地方債とは?基礎知識と投資の魅力を解説

- 地方債の概要地方債とは、都道府県や市町村といった地方公共団体が資金を調達するために行う、債券の発行を指します。 地方公共団体は、私たちが普段利用する道路や橋、学校といった公共施設の建設や老朽化した箇所の改修、住民が安心して暮らせるよう福祉や教育といったサービスを提供するために、日々多額の費用を必要としています。これらの財源を賄う方法の一つとして、地方債が発行されています。地方債には、使途が特定されている「建設地方債」と、特定されていない「臨時財政対策債」の二つに大別されます。「建設地方債」は、新しい学校を建設する、老朽化した橋を改修するといった、具体的な事業のために発行されます。一方、「臨時財政対策債」は、地方公共団体の財政状況が厳しい場合に、人件費や福祉費など、さまざまな用途に充てる資金を調達するために発行されます。国が発行する国債と比較すると、発行規模は小さいものの、地方債は私たちの生活に身近な地域社会の発展に欠かせない役割を担っています。地方債によって、より暮らしやすい街へと発展したり、地域経済が活性化したりするなど、私たちの生活にも大きな影響を与えているのです。
債券投資

地方債とは?基礎知識と投資の魅力を解説

- 地方債の概要地方債とは、都道府県や市町村といった地方公共団体が、財源を確保するために発行する債券のことです。地方公共団体は、私たちが日々暮らす地域社会を支えるために、道路や橋、学校、病院といった様々な公共施設の建設や、住民サービスの向上に取り組んでいます。しかし、これらの事業には多額の費用がかかるため、地方公共団体は積極的に資金調達を行う必要があり、その手段の一つとして地方債が活用されています。地方債は、発行する地方公共団体の規模や、資金の使途によって様々な種類に分類されます。例えば、道路や橋といった建設事業の資金に充てられるものは「建設公債」、病院の整備など住民の福祉向上を目的とするものは「福祉公債」と呼ばれます。また、財源不足を補うために発行される「臨時財政対策債」など、その種類は多岐に渡ります。地方債は、国が発行する国債と比較すると、発行体の規模は小さいものの、私たちの生活に密着した地域社会の発展に大きく貢献しています。地方債によって調達された資金は、地域のインフラ整備や住民サービスの向上、雇用創出などを通じて、私たちの暮らしを支える基盤を築き、より豊かにする役割を担っていると言えるでしょう。
株式投資

値がさ株投資の注意点

- 値がさ株とは 「値がさ株」とは、文字通り解釈すると「価格の高い株」を指します。一口に「高い」と言っても、株の世界では一般的に1株あたり数万円、数十万円といった価格で取引される株式のことを指します。 では、なぜこのような高額な株が存在するのでしょうか? 企業は成長に伴い、その価値である株価も上昇していきます。多くの企業は株価が上がりすぎると、投資家が買いやすくなるよう「株式分割」を行い、1株あたりの価格を抑えます。しかし、中にはこの株式分割をあまり行わずに、事業の成長とともに株価が上昇し続けるケースがあります。このような企業の株は、長年の成長の証として、高値で取引されるようになり、値がさ株と呼ばれるようになるのです。 値がさ株は、高値であるがゆえに、購入には多額の資金が必要となります。しかし、その背後には確かな企業努力と成長の歴史が隠されています。
債券投資

短期社債:企業の短期資金調達を支える仕組み

- 短期社債とは 企業が事業資金を調達する際に発行する債券には、償還期限が1年未満の短期社債と、1年を超える長期社債の二つがあります。 短期社債は、文字通り企業が短期間で資金調達を行うために発行する債券です。企業は、この短期社債を投資家に購入してもらうことで、事業に必要な資金を短期間で集めることができます。 一方、投資家にとっては、短期社債は満期が短いため、預金よりも高い金利で運用できる可能性がありつつも、比較的短期間で資金を回収できるというメリットがあります。そのため、短期的な資金運用を考えている投資家や、近いうちにまとまった資金が必要になる予定のある投資家に向いている投資先と言えるでしょう。 このように、短期社債は、発行する企業と投資家の双方にとってメリットがある資金調達・運用手段として、重要な役割を担っています。
NISA

将来に備える!NISAで賢く投資を始めよう

- NISAとは? NISAは「少額投資非課税制度」の愛称で、個人投資家向けの国の制度です。 NISA口座では、投資によって得た利益にかかる税金が一定の条件を満たすと非課税になるという大きなメリットがあります。 通常、株式や投資信託で利益が出ると、約20%の税金が課されます。 しかし、NISA口座を利用すれば、この税金がゼロになるため、投資効率が大幅に向上します。 例えば、年間100万円の投資で10万円の利益が出たとします。 通常であれば2万円の税金が発生しますが、NISA口座であれば、この2万円がまるまる手元に残ります。 NISAには、つみたてNISAと一般NISAの2種類があり、それぞれ年間の投資限度額や非課税期間が異なります。 どちらのNISA口座が自分に合っているかは、投資経験や投資目標などを考慮して選ぶ必要があります。
株式投資

NASDAQ:アメリカの成長企業が集まる市場

- NASDAQとはNASDAQ(ナスダック)は、アメリカにある株式市場の1つで、正式名称を「ナショナル・アソシエーション・オブ・セキュリティーズ・ディーラーズ・オートメーティッド・クォーテーションズ」と言います。1971年に設立された、歴史のある株式市場です。 NASDAQは、世界で初めてコンピューターによる株式取引を導入したことで知られています。それまでの株式市場では、取引所で証券会社の人たちが直接売買の交渉を行っていました。しかし、NASDAQはコンピューターを使って売買の注文を管理し、自動的に取引を成立させるシステムを開発しました。この画期的なシステムにより、NASDAQは「電子株式市場」と呼ばれるようになりました。 NASDAQには、AppleやMicrosoft、Amazonなど、世界的に有名なハイテク企業が多く上場しているのも特徴です。これらの企業は、NASDAQの革新的なイメージと高い成長性によって、多くの投資家から支持を集めています。 NASDAQは、従来の株式市場とは異なる、新しい時代の流れを象徴する存在として、世界中の投資家から注目されています。
その他

ファンドマネージャーの役割とは?

- 資金運用のプロフェッショナル 「ファンドマネージャー」という職業をご存知でしょうか? 彼らは、いわば「お金の専門家」であり、投資家から預かった大切なお金を運用する役割を担っています。 投資信託や年金基金といった、私たちにとって身近な金融商品も、実はファンドマネージャーが運用しているケースが多いのです。彼らは、株式や債券、不動産など様々な投資対象の中から、その時々の経済状況や市場の動向を見極め、最適な組み合わせで投資を行います。その目的は、預かった資金を大きく成長させ、投資家に還元することです。 ファンドマネージャーの仕事は、まさに「未来への投資」と言えるでしょう。 彼らの的確な判断と運用スキルによって、私たちの将来の資産形成が大きく左右されるといっても過言ではありません。
債券投資

資産運用に!CDの魅力を解説

- CDとは CDは、正式名称を「譲渡可能預金証書」と言い、銀行にお金を預ける際に発行される証書のようなものです。 このCDは、普通預金などとは異なり、あらかじめ決められた期間が経過するまでは原則としてお金を引き出すことができません。つまり、満期日までお金は銀行に預けられたままになります。 しかし、その代わりに、CDは普通預金よりも高い金利で運用できるという大きなメリットがあります。銀行は、預かったお金を一定期間運用することが約束されているため、その分高い金利を支払うことができるのです。 CDは、預入期間や預入金額によって金利が異なり、満期が長いほど、また預入金額が多いほど、高い金利が設定されるのが一般的です。
債券投資

劣後債:ハイリスク・ハイリターンの投資対象

- 劣後債とは?会社が発行する債券には、返済の順番が決められているものがあります。この順番を「弁済順位」と呼びますが、劣後債とは、他の債券よりも弁済順位が低い債券のことを指します。 会社が倒産した場合、まずは銀行からの借入金や従業員への給与など、優先的に返済されるべき「優先債権」が支払われます。その後、残った財産でようやく劣後債の返済が始まるのです。優先債権と比べて返済順位が低いということは、それだけ元本が返ってこないリスクが高いことを意味します。言い換えれば、投資家にとってはハイリスク・ハイリターンの投資対象と言えるでしょう。では、なぜ劣後債は発行されるのでしょうか?それは、会社にとって資金調達手段の幅を広げることができるからです。劣後債は利回りが高い分、投資家にとっては魅力的な投資先となります。そのため、会社は通常の社債よりも有利な条件で資金を調達することが可能となります。しかし、投資家は劣後債の高いリスクを十分に理解しておく必要があります。 発行会社の業績や財務状況などを慎重に見極め、投資するかどうかを判断することが重要です。
投資信託

ファンドで賢く資産運用を始めよう

- ファンドとはファンドとは、多くの人から集めたお金をまとめて、大きな資金として運用する仕組みのことです。分かりやすく例えると、大きな鍋に皆でお金を入れて、そのお金で皆が望む料理を作るイメージです。この時、鍋に入れたお金は、株式や債券といった、様々な食材を買うために使われます。そして、これらの食材をどのように組み合わせて、どんな料理を作るのか、つまり、集めたお金をどのように運用して利益を目指すのかは、プロの料理人、つまり専門家であるファンドマネージャーが決定します。ファンドには、投資信託や投資ファンドなど、様々な種類があります。これらは、鍋の形や大きさ、作る料理の種類が異なるようなもので、それぞれ特徴や目的が異なります。しかし、どれも基本的には、多くの人からお金を集めて、専門家が運用するという点では共通しています。ファンドを利用するメリットとしては、少額から始められるという点があります。大きな鍋に少しだけお金を入れることもできるので、投資初心者の方でも始めやすいでしょう。また、様々な食材、つまり複数の金融商品に投資することで、リスクを分散できるというメリットもあります。さらに、専門家に運用を任せられるため、投資の知識や経験が少ない方でも安心して資産運用を始められます。
株式投資

投資における劣後株の役割

- 劣後株とは 会社が事業に必要な資金を集めるために行う資金調達には、大きく分けて借入と株式発行の二つの方法があります。 借入は、銀行などからお金を借り、決まった期日までに利息をつけて返済する方法です。 一方、株式発行は、会社の ownership の一部を投資家に売却することで、お金を集める方法です。 この株式には、大きく分けて普通株と劣後株の二つの種類があります。 劣後株は、普通株に比べて配当金や会社が解散する際の残余財産の分配を受ける順番が後になる株式のことを指します。 もし会社が倒産した場合、劣後株主は、債権者や普通株主よりも後に返済を受ける権利しか持っていません。そのため、劣後株は普通株よりもリスクが高い投資とみなされます。 しかし、リスクが高い分、劣後株は普通株よりも高い配当金や、株価上昇による値上がり益(キャピタルゲイン)が期待できるというメリットもあります。 また、会社側にとっては、劣後株は普通株よりも経営への影響力が低いというメリットがあります。 劣後株は、リスクとリターンのバランスを考えた上で、投資判断を行う必要があります。 投資初心者の方は、まずは投資信託などを通じて間接的に投資することを検討してみましょう。
債券投資

CDO入門:仕組みとリスクを解説

- CDOとは何かCDOとは、「債務担保証券」と呼ばれる金融商品の一種で、Collateralized Debt Obligationの頭文字を取った言葉です。企業への融資や住宅ローンなど、様々な種類の債権をまとめて証券化したものがCDOです。では、CDOは具体的にどのように作られるのでしょうか? まず、銀行などの金融機関が、企業への融資や住宅ローンといった貸付債権を多数集めます。そして、集めた債権をひとつのプールにまとめます。このプールに証券化という処理を施し、投資家に対して販売できるようにしたのがCDOです。投資家は、このCDOを購入することで、元となる債権から生じる利息や元本を受け取る権利を得ます。CDOは、元となる債権の種類やリスク、投資家が受け取る利息や元本の返済順位などによって、様々な種類に分類されます。CDOは、投資家にとっては、分散投資や利回りという観点で魅力的な投資対象となりえます。一方で、元となる債権の信用リスクなどを適切に評価することが重要になります。
投資信託

ファミリーファンドで資産運用を効率化

- ファミリーファンドとは?ファミリーファンドとは、複数の投資信託に投資を行う投資信託です。まるで、経験豊富な投資のプロたちが厳選した投資先を、さらに別の専門家が選別し、組み合わせるようなイメージです。具体的には、「マザーファンド」と呼ばれる投資信託に、ファミリーファンドが資金をまとめて投資します。そして、そのマザーファンドが株式や債券など、様々な資産に投資を行う仕組みです。ファミリーファンドを利用する大きなメリットは、分散投資によるリスク軽減効果と言えるでしょう。1つの投資信託に投資するよりも、複数の投資信託に投資することで、特定の投資先の値動きに左右されにくくなるからです。さらに、専門家によって選定された投資信託に投資できる点も魅力です。投資信託選びは、初心者にとって容易ではありません。ファミリーファンドは、プロの視点で選定された投資信託に投資できるため、初心者でも安心して運用を始められます。ただし、ファミリーファンドは、その仕組み上、マザーファンドよりも信託報酬が高くなる傾向があります。投資する際は、コスト面も考慮する必要があるでしょう。
株式投資

知っておきたい!累積的優先株式の基礎知識

投資を始めようと思った時、銀行の預金や国債以外にも、魅力的な選択肢がたくさんあることに気づかれるでしょう。株式投資、債券投資、不動産投資など、その種類は多岐に渡ります。その中でも、今回は「累積的優先株式」について詳しく解説していきます。 一見すると、複雑で難解な金融商品に思えるかもしれません。しかし、「累積的優先株式」は、株式と債券両方の特徴を併せ持った、投資家にとって非常に魅力的な投資対象となり得るのです。 「累積的優先株式」は、企業が資金調達を行う際に発行する証券の一つです。一般的な株式と比べて配当金を受け取る権利が優先される点で「優先株式」と呼ばれ、さらに、支払いが遅延した場合でも、将来に繰り越して受け取ることができる点が「累積的」と呼ばれる所以です。 次の章では、「累積的優先株式」が持つ特徴やメリット・デメリットについて、さらに詳しく見ていきましょう。
指標

テクニカル指標「ピボット」を解説

- 「ピボット」とは「ピボット」は、株式や為替などの市場において、相場の転換点となる価格帯を予測するために用いられるテクニカル指標の一つです。過去の価格データ、具体的には前日の高値、安値、終値の3つの価格を用いて計算されます。この指標は、その日の取引における重要な価格帯、すなわち抵抗線や支持線となる可能性が高い価格帯を予測する際に役立ちます。「ピボット」は、J・W・ワイルダー・Jr.という人物によって開発されました。彼は、「ピボット」以外にも、相対力指数(RSI)やパラボリックSARといった、現在でも多くの投資家に愛用されている有名なテクニカル指標を考案した人物として知られています。「ピボット」は、それ自体で売買のタイミングを判断する指標ではありません。しかし、他のテクニカル指標と組み合わせることで、より精度の高い分析が可能になると考えられています。例えば、「ピボット」で算出された抵抗線に RSI の買われすぎシグナルが重なった場合は、相場が反転する可能性が高いと判断できます。このように、「ピボット」は、相場の転換点を捉え、効果的な売買戦略を立てるために役立つツールの一つと言えるでしょう。
債券投資

CB:投資の魅力を探る

- CBとはCBとは、「変換社債型新株予約権付社債」の省略形で、2002年4月の商法改正以前は「転換社債」と呼ばれていました。社債の一種ですが、発行会社の株式へ転換する権利が付与されていることが特徴です。 企業にとっては、一般的な社債よりも低い金利で資金調達ができるというメリットがあります。これは、投資家が株式転換権による値上がり益を期待するため、低い金利でも投資する魅力があるためです。一方、投資家にとっては、債券のように定期的に利息を受け取れると同時に、株価の上昇に応じて株式に転換することで値上がり益も期待できるという、ハイブリッドな投資対象として注目されています。 ただし、CBは株式転換が行われなければ、最終的には額面価格で償還されるため、投資した時点での株価が低い場合は、株式投資に比べてリターンが小さくなる可能性があります。また、発行会社の業績が悪化した場合、株価の下落によって損失を被るリスクもあります。 CBへの投資を検討する際には、発行会社の財務状況や業績、将来性などを十分に分析し、リスクとリターンのバランスを考慮することが重要です。
債券投資

企業の資金調達を支えるCBOとは?

- 社債担保証券(CBO)とは社債担保証券(CBO)とは、複数の企業が発行した社債をまとめて証券化し、投資家に対して販売することで資金を調達する仕組みです。 数多くの企業の社債を組み合わせることで、投資家にとってのリスクを分散できる点が大きな特徴です。-# CBOの仕組み1. -証券化- まず、資金調達を希望する複数の企業が発行した社債を、特定の機関(SPC等)が集めてまとめます。2. -格付け- まとめられた社債は、格付け機関によって信用リスクに応じた格付けを受けます。3. -証券の発行と販売- 格付けに基づいて、リスクとリターンが異なる複数のクラスの証券が発行されます。そして、投資家に対して販売されます。4. -投資家への償還- 投資家は、購入した証券の格付けと満期に応じて、利子と元本を受け取ります。-# CBOのメリット* -企業側のメリット- 従来の方法よりも低コストで資金調達が可能となる場合があり、新たな投資家層へのアクセスも期待できます。* -投資家側のメリット- 複数の企業の社債に投資するため、リスク分散効果が期待できます。また、自身の投資方針に合ったリスク・リターンの証券を選択できる点も魅力です。CBOは、企業と投資家の双方にとってメリットのある資金調達の仕組みとして、重要な役割を担っています。
経済の用語

資産運用に必須!流動性の理解

- 流動性とは 「流動性」とは、簡単に言うと、ある資産をどれくらい早く、簡単に現金に換えることができるか、言い換えれば「お金に変えられるか」を表す言葉です。 資産運用では、株式や債券、不動産など、様々な種類の資産を扱いますが、これらの資産は、現金への変えやすさ、つまり流動性において大きく異なります。 例えば、銀行の普通預金口座のお金は、ATMからすぐに引き出したり、お店で支払いに使ったりすることができるので、流動性が高い資産と言えるでしょう。これは、必要な時にすぐに現金として使える状態にあることを意味します。 一方で、不動産を例に考えてみましょう。不動産を売却して現金を得ようとしても、買い手を見つけたり、契約手続きを進めたりするのに時間がかかります。場合によっては、すぐに買い手が見つからず、希望する金額で売却できない可能性もあります。このように、不動産は現金化までに時間がかかり、すぐに現金に変えることが難しいことから、流動性が低い資産とされています。 資産運用において、流動性を理解することは非常に重要です。なぜなら、投資をする際には、すぐに現金が必要になった場合に備えて、ある程度の流動性が高い資産を持っておく必要があるからです。そうでないと、急な出費に対応できず、困ってしまう可能性があります。
債券投資

債券投資の基礎:利率を理解する

- 利率とは何か 利率とは、お金を貸し借りする際に発生する「利子」の割合のことを指します。 例えば、あなたが銀行にお金を預けるとします。 銀行は預かったお金を企業への融資などに活用しますが、 お金を預けたお礼として利子をつけて返済します。 この時、預けたお金に対してどれくらいの割合で利子がつくのかを示すのが「利率」です。 - 債券投資における利率 記事では債券投資を例に利率を説明しています。 債券とは、国や企業がお金を借りるために発行する「借用証書」のようなものです。 投資家は債券を購入することで、発行体にお金を貸すことになります。 債券にはあらかじめ利率が設定されており、 発行体は投資家に対して、毎年決まった時期に利息を支払います。 この利息は、投資家にとって債券投資から得られる収益となります。 - 利率はなぜ変動するのか 利率は常に一定ではなく、経済状況や金融政策など様々な要因によって変動します。 例えば、景気が悪化して企業の資金需要が減ると、 お金を借りる人が減るため、利率は低下する傾向にあります。 逆に、景気が回復して企業の投資意欲が高まると、 お金を借りたい人が増えるため、利率は上昇する傾向にあります。 利率は私たちの経済活動に大きな影響を与える重要な要素の一つです。
債券投資

利付債で安定収入を!

- 利付債とは 利付債は、投資家が国や企業にお金を貸し、その対価として定期的に利息を受け取ることができる仕組みです。銀行に預金をするように、あらかじめ決められた日に利息を受け取ることができ、この利息のことを「クーポン」と呼びます。 利付債の魅力は、預金と比べて高い利息を受け取れる可能性がある点にあります。また、株式投資のように企業の業績に左右されることなく、安定した収入を得られることも大きなメリットです。 しかし、利付債は投資である以上、リスクも伴います。例えば、発行した国や企業が財政難に陥ると、利息の支払いが滞ったり、最悪の場合、元本が返済されない可能性もあります。これを「債務不履行」と言います。 利付債は、発行する国や企業によって、利率やリスク、満期までの期間が異なります。そのため、投資する際は、自身の資産状況や投資経験、リスク許容度などを考慮し、慎重に判断する必要があります。ファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談するのも良いでしょう。