投資

経済の用語

投資のリスク指標:ボラティリティを理解する

- 変動の大きさでリスクを測る!ボラティリティとは?投資の世界では、リスクとリターンは表裏一体。大きな利益を狙うなら、それ相応のリスクを取る必要があります。では、そのリスクはどうやって測れば良いのでしょうか?その指標の一つが「ボラティリティ」です。 ボラティリティとは、投資商品の価格がどれくらい大きく変動するかを表す指標です。ある一定期間、例えば1年間で、株価や為替レートが大きく上がったり下がったりする場合、その投資商品は「ボラティリティが高い」と言えます。逆に、価格変動が小さければ「ボラティリティが低い」と判断されます。 例えば、銀行に預けているお金は、元本保証されているため、価格が大きく変動することはありません。つまり、預貯金はボラティリティが低い投資商品と言えます。一方、株式投資は、企業の業績や経済状況によって株価が大きく変動する可能性があり、預貯金に比べてボラティリティが高い投資商品と言えるでしょう。 ボラティリティは、投資のリスクを測る上で重要な指標の一つです。ただし、ボラティリティが高いからといって、必ずしも悪い投資というわけではありません。価格変動が大きいということは、それだけ大きな利益を狙える可能性も秘めているからです。重要なのは、自身の投資目標やリスク許容度に応じて、適切なボラティリティの投資商品を選ぶことです。
債券投資

債券投資の基礎: 公社債の気配とは?

- 公社債投資の基礎知識 公社債は、国や地方公共団体、企業などが資金を調達する際に発行する債券のことです。公社債を購入するということは、発行体にお金を貸すことになります。その代わりに、発行体からは決まった期日に利息を受け取ることができ、満期日には元本が償還されます。 公社債の魅力は、株式投資と比べて価格変動が小さいという点にあります。そのため、預貯金のように比較的安全資産で運用したいと考えている投資家に向いています。また、株式投資とは異なり、定期的に利息を受け取ることができることも大きなメリットです。 公社債投資を始めるにあたっては、発行体の信用力や金利水準、償還期限などを考慮することが重要です。これらの要素によって、受け取れる利息や元本償還のリスクが異なってきます。 公社債投資は、リスクを抑えながら安定的な収益を目指せる投資方法の一つと言えるでしょう。しかし、投資には常にリスクが伴います。投資を検討する際には、自身の資産状況や投資目標などを踏まえ、慎重に判断することが大切です。
投資信託

投資信託の「追加型」とは?

投資を始めたいけれど、まとまった資金がない、タイミングを逃したくないという方もいるのではないでしょうか。そんな方におすすめなのが投資信託です。投資信託の中でも、「追加型投資信託」は、運用開始後も新たに購入できるため、いつでも投資を始められるという大きな魅力があります。 従来の投資信託は、募集期間が決まっており、その期間内に購入手続きを済ませる必要がありました。しかし、追加型投資信託は、運用開始後も資金を受け入れており、新規投資家の参加を随時認めています。つまり、投資家は自分の好きなタイミングで、いつでも投資をスタートできるのです。 例えば、毎月の給料日から一定額を投資に回したいと考えた場合、追加型投資信託であれば、すぐに投資を開始できます。また、世界経済の動向を見ながら、ここだと思ったタイミングで投資額を増やすことも可能です。このように、追加型投資信託は、投資の自由度が高く、自分のペースで資産形成を進めたいという方にとって、非常に便利な投資商品と言えるでしょう。
債券投資

投資の基礎知識: 公社債とは?

公社債は、お金を必要とする組織が、投資家から資金を調達するために発行する債券です。発行主体によって、大きく3つの種類に分けられます。 まず、国が発行するのが国債です。国債は、国の歳入が不足した場合などに発行され、道路や橋などのインフラ整備や、教育、社会福祉などの国民生活に必要な費用に充てられます。国債は、国の信用力が裏付けとなっているため、他の債券と比べて元本や利息の支払いが滞る可能性が低い、つまり安全性が高いと考えられています。 次に、地方公共団体が発行するのが地方債です。地方債は、都道府県や市町村などの地方公共団体が、住民の生活に必要な公共施設の建設や、災害復旧などの費用を調達するために発行します。地方債の安全性は、発行する地方公共団体の財政状況によって異なります。 最後に、企業が発行するのが社債です。企業は、工場の建設や設備の投資、事業の拡大など、様々な資金需要のために社債を発行します。社債は、発行する企業の業績によって、元本や利息の支払いが影響を受ける可能性があります。そのため、国債や地方債と比較して、リスクとリターンの両方が高くなる傾向があります。
その他

資産運用のカギ!ポートフォリオとは?

- ポートフォリオの基礎 投資の世界では、「分散投資」という言葉がよく聞かれます。これは、リスクを減らすために、資金を複数の投資対象に分けて運用するという考え方です。 例えて言うならば、卵を一つの籠に盛ると、落とした時に全て割れてしまう危険性があります。しかし、複数の籠に分けていれば、一つの籠を落としても、他の籠の卵は無事です。 投資も同じように、一つの投資対象に全てを賭けてしまうと、その投資対象が値下がりした時に大きな損失を被ってしまいます。しかし、複数の投資対象に分散していれば、たとえ一つの投資対象が値下がりしても、他の投資対象で利益が出ていれば損失を軽減することができます。 そして、この分散投資を実践する際に重要な役割を果たすのが「ポートフォリオ」です。ポートフォリオとは、自分がどのような投資対象に、どれくらいの割合で資金を配分しているのかを示したものです。 ポートフォリオを作成する際には、自分の年齢や資産状況、投資目的、リスク許容度などを考慮する必要があります。例えば、若い方が長期的な視点で投資を行う場合は、株式など比較的高リスク高リターンの投資対象の割合を増やすことができます。一方、退職が近い方が老後資金を運用する場合には、債券など比較的一定の収益が期待できる投資対象の割合を増やすと良いでしょう。 このように、ポートフォリオは投資を行う上で非常に重要な概念です。自分自身の状況をよく理解し、適切なポートフォリオを構築することで、リスクを抑えながら効果的に資産運用を行うことができます。
債券投資

投資信託におけるソブリン債:安全性の高い投資先?

投資信託を選ぶ際に、「ソブリン債」という言葉を見かけることがあるかもしれません。ソブリン債とは、国や政府が資金調達のために発行する債券のことを指します。企業が発行する債券などと比べて、発行体の信用度が高いため、比較的安全性の高い投資先とされています。 ソブリン債の代表例としては、アメリカや日本の国債が挙げられます。これらの国は経済規模が大きく、政治も安定しているため、債務不履行のリスクは低いと評価されています。そのため、これらの国が発行する国債は、投資家にとって魅力的な投資対象となっています。 しかし、ソブリン債への投資はリスクがないわけではありません。世界経済の状況や、発行国の政治・経済状況の変化によって、債券の価格が変動する可能性があります。また、為替変動の影響を受ける可能性もあります。ソブリン債への投資を行う際には、これらのリスクを十分に理解しておくことが重要です。
経済の用語

投資に潜む「ボラティリティ」:リスクとリターンの表裏一体

- 変動の指標、ボラティリティとは投資の世界では、「ボラティリティ」という言葉がよく使われます。これは、株や債券、為替などの金融商品の価格が、どれくらい大きく変動するかを示す指標です。価格の上がり下がりが激しい場合はボラティリティが高い、穏やかな場合はボラティリティが低いと表現します。例えば、ジェットコースターを思い浮かべてみてください。急上昇や急降下を繰り返すジェットコースターは、まさにボラティリティが高い状態と言えるでしょう。一方、ゆったりと動く観覧車は、ボラティリティが低い状態と言えます。投資において、このボラティリティを理解することは非常に重要です。なぜなら、ボラティリティは、投資のリスクとリターンに大きく関係しているからです。ボラティリティが高い商品は、短期間で大きな利益を得られる可能性を秘めている一方で、その分大きな損失を被るリスクも抱えています。逆に、ボラティリティが低い商品は、価格変動が穏やかであるため、大きな利益は得にくいかもしれませんが、安定した収益を期待することができます。ですから、投資を行う際には、自分のリスク許容度や投資目標に合ったボラティリティの商品を選ぶことが大切です。例えば、短期的な利益を狙う場合は、ある程度のリスクを取ってボラティリティの高い商品を選ぶのも一つの方法です。一方、長期的な資産形成を目指すのであれば、リスクを抑えながら安定した収益が見込める、ボラティリティの低い商品を選ぶ方が適しているでしょう。
経済の用語

ホームアセットバイアス:なぜ自国資産に偏る?

投資の世界には、「卵は一つの籠に盛るな」ということわざがあります。これは、一つのものに資産を集中させてしまうと、その資産の価値が下落した際に大きな損失を被ってしまうことを意味しています。そのため、リスクを分散させるために、国内だけでなく海外の資産にも投資をする国際分散投資が重要視されています。 しかし、現実は異なるようです。多くの投資家は、国内の株式や債券など、自分が住んでいる国の資産に偏った投資を行っている傾向があります。これは、ホームアセットバイアスと呼ばれる現象で、自国バイアスとも呼ばれます。 なぜ、このような現象が起こるのでしょうか?その理由の一つに、人は自分がよく知っているものに対して安心感を抱くという心理的な側面があります。例えば、自分が利用したことのある企業や、よく知っている業界の企業であれば、その企業の将来性やリスクをある程度予測することができます。一方で、海外の企業や市場については、情報収集が難しく、不確実性が高いため、投資をためらう傾向があります。 しかし、ホームアセットバイアスは、必ずしも投資家にとって有利に働くとは限りません。自国の経済状況が悪化した場合、国内資産の価値は大きく下落する可能性があります。また、国際分散投資を行うことで、より高いリターンを得られる可能性もあります。 長期的な資産形成を成功させるためには、感情に左右されず、リスクとリターンを考慮した上で、国際分散投資を行うことが重要です。
投資信託

投資の履歴書!交付目論見書とは?

投資信託は、多くの人が少しずつお金を出し合ってまとまった資金を作り、その資金を専門家に預けて株式や債券で運用してもらう金融商品です。そして、運用によって得られた利益が出れば、その利益は出資額に応じて投資家に分配されます。 投資信託に投資をするかどうかを判断する際に、「交付目論見書」と呼ばれる書類を必ず確認する必要があります。この交付目論見書は、投資信託のいわば履歴書のようなもので、投資信託の内容やリスク、過去の運用成績などが詳細に記載されています。 投資信託には、国内外の株式や債券、不動産など、実に様々な種類が存在し、それぞれ目的や運用方法、リスク、そして期待できるリターンが異なります。そのため、自分の投資目標や、どれくらいの損失までなら許容できるかといったリスク許容度を明確にした上で、自分に合った投資信託を選ぶことが大切です。交付目論見書には、これらの重要な情報が全て記載されているため、投資する前に必ず目を通し、内容を十分に理解するようにしましょう。そして、投資は自己責任であることをしっかりと認識しておくことが重要です。
FX

FXってなに?仕組みと注意点をわかりやすく解説!

- FXとはFXとは、Foreign Exchange(外国為替)を省略した言葉で、円とドルなど、異なる国の通貨を交換することを言います。そして、この通貨の交換を利用して利益を得る投資方法がFX取引です。正式には「外国為替証拠金取引」と呼ばれ、近年、投資初心者から経験者まで、幅広い層に人気が高まっています。FX取引最大の特徴は、少ない資金で大きな金額の取引ができる点にあります。例えば、証券会社に預けた10万円を担保に、その何倍もの金額の取引をすることができます。これを「レバレッジをかける」と表現し、このレバレッジ効果によって、少ない元手でも大きな利益を狙うことが可能となります。しかし、レバレッジは諸刃の剣であることも忘れてはいけません。利益が大きくなる可能性がある一方で、損失も同様に拡大するリスクがあります。FXで成功するためには、為替相場の動向を分析する知識や経験、そしてリスクを適切に管理する能力が求められます。
債券投資

資産運用の選択肢!CLO投資とは?

- 多数貸付債権プール型担保証券の概要多数貸付債権プール型担保証券は、英語ではCollateralized Loan Obligation、略してCLOと呼ばれ、近年、投資家から注目を集めている証券の一つです。この証券は、企業に対して行われた貸付債権をたくさん集めて、それを裏付けとして発行されます。そして、その貸付金から得られる利息収入を、CLOを購入した投資家に分配するという仕組みになっています。多数の企業への貸付債権をまとめて扱うため、仮に一部の企業が貸付金を返済できなくなったとしても、他の企業からの返済によって損失を軽減できる可能性が高まります。これが、CLOのリスク分散効果と呼ばれるものです。CLOは、投資家にとって魅力的な利回りを実現できる可能性を秘めている一方、投資する際には、その仕組やリスクを十分に理解しておく必要があります。
株式投資

ベンチャーキャピタル:未来への投資

ベンチャーキャピタルとは、将来性が見込めるベンチャー企業に対して投資を行う機関のことを指します。では、ベンチャー企業とは一体どのような企業なのでしょうか。革新的な技術や画期的なアイデアを強みとし、設立から間もない企業のことを、一般的にベンチャー企業と呼びます。 ベンチャーキャピタルは、独自の綿密な調査や分析を通じて、将来的に大きく成長する可能性を秘めたベンチャー企業を厳選し、資金を提供します。 投資の形としては、株式取得が一般的です。つまり、ベンチャーキャピタルは、ベンチャー企業の株式を取得することと引き換えに、成長に必要な資金を提供するのです。 ベンチャー企業は、ベンチャーキャピタルから提供された資金を元手に、事業を拡大したり、新しい製品やサービスを開発したりします。そして、将来的に株式公開や企業売却などを実現することで、大きな利益を生み出すことを目指します。 ベンチャーキャピタルは、投資のリスクとリターンのバランスを考慮しながら、投資先を決定します。投資したベンチャー企業が成功すれば、ベンチャーキャピタルも大きな利益を得ることができます。しかし、すべてのベンチャー企業が成功するわけではありません。投資したベンチャー企業が失敗した場合、ベンチャーキャピタルは投資資金を失うことになります。
その他

米国FINRA:証券投資を守る監視役

- FINRAとはFINRAは「Financial Industry Regulatory Authority」の略で、日本語では「金融取引業規制機構」といいます。アメリカの証券業界全体を監視する、政府から独立した自主規制機関です。日本では、証券業界を監督する立場として金融庁が存在し、証券会社を会員とする自主規制機関として日本証券業協会が存在します。FINRAは、これらの機関の役割を1つに統合したような組織といえるでしょう。具体的には、FINRAは約3,400社を超える証券会社と、61万人を超える証券ブローカーを監視対象としています。その活動は多岐にわたり、投資家保護のためのルール策定や、証券会社に対する検査、証券取引の監視、投資家への教育活動、証券取引紛争の解決などを行っています。FINRAの活動目的は、「投資家が信頼できる証券市場を構築すること」です。そのため、FINRAは常に投資家の視点に立ち、公正かつ透明性の高い証券取引の実現を目指しています。
投資信託

投資信託のヘッジファンド:その特徴と影響力

- ヘッジファンドとはヘッジファンドは、主に富裕層や機関投資家から巨額の資金を集め、高度な運用戦略で高い利益の獲得を目指す投資ファンドです。 従来の投資信託とは異なり、ヘッジファンドは規制が緩やかで、運用において自由度が高い点が特徴です。一般的な投資信託は、主に株式や債券に投資しますが、ヘッジファンドは、株式や債券に加えて、デリバティブ(金融派生商品)、不動産、コモディティなど、多様な資産に投資を行うことができます。 このように、ヘッジファンドは、幅広い投資対象に分散投資することで、リスクを抑制しつつ、高い収益を目指します。ヘッジファンドは、その名の通り、当初は「ヘッジ」、つまりリスク回避を目的としていました。しかし、近年では、高い収益を追求するために、積極的にリスクを取る運用を行うヘッジファンドも増えています。ヘッジファンドは、その運用成績に対して、成功報酬という形で手数料を受け取ることが一般的です。 つまり、ヘッジファンドは、投資家から預かった資金を運用し、利益が出た場合にのみ、その利益の一部を手数料として受け取ります。そのため、ヘッジファンドは、投資家の利益を最大化することに強いインセンティブを持って運用活動を行っているとされています。
オプション取引

バイナリーオプションのペイアウト額を理解しよう

- バイナリーオプションとはバイナリーオプションは、FX(外国為替証拠金取引)や株式投資と同じように、値動きの予測でお金を増減させる金融商品です。しかし、FXや株式投資とは異なる点も多いため、投資を検討する前に仕組みをよく理解しておく必要があります。バイナリーオプション最大の特徴は、結果が「勝ち」か「負け」の二つに一つしかないという点です。為替レートや株価が将来どのくらい上昇するか、下落するかを予想するのではなく、「あらかじめ決められた時間後に、指定した価格よりも高いか低いか」といったように、非常にシンプルな予想を行います。例えば、1時間後に現在の価格よりも日経平均株価が上昇すると予想した場合、バイナリーオプションでは「1時間後に日経平均株価が現在の価格よりも高いか低いか」を選択します。そして、予想通りに価格が上昇すれば利益を獲得し、予想に反して下落した場合には投資した金額を失うことになります。このように、バイナリーオプションはシンプルな仕組みで分かりやすく、投資初心者でも始めやすいというメリットがあります。一方で、リスクとリターンが事前に固定されているため、大きな利益を狙いにくいという側面も持ち合わせています。投資する際には、メリットだけでなくリスクもしっかりと理解した上で、余裕資金の範囲内で行うようにしましょう。
株式投資

後配株のススメ

- 後配株とは 後配株とは、企業が事業で得た利益を株主に分配する際、普通株よりも後に配当金を受け取る権利を持つ株式のことを指します。 株式投資では、一般的に「普通株」と呼ばれる株式が広く知られていますが、後配株は、この普通株と比較して、いくつかの点で異なる特徴を持っています。 最大の特徴は、配当金の受け取りや、万が一、発行会社が倒産してしまった場合の財産分配において、普通株よりも後に権利が回ってくるという点です。言い換えれば、普通株を持つ株主よりも後に、配当金を受け取ったり、会社の資産を分配してもらったりすることになります。 このように、後配株は普通株と比べて、投資家にとって不利な立場に置かれていると言えます。そのため、後配株は、普通株よりも高い配当利回りや、将来的な株価上昇による大きな利益が期待できる場合があります。 しかし、高いリターンが見込める一方で、投資元本を失うリスクも高くなるため、投資初心者の方は、後配株への投資にはリスクとリターンのバランスを十分に理解することが重要です。
投資信託

ベンチャー企業への投資:ベンチャーファンドとは

ベンチャーファンドとは、将来性が見込めるものの、まだ株式公開していない企業に対して投資を行うファンドのことです。数多くの投資家から集めた資金を元手に、大きな成長が期待できる未公開企業に対して出資を行います。 では、なぜベンチャー企業はベンチャーファンドから資金調達をする必要があるのでしょうか?それは、画期的な技術や斬新なアイデアを持っていても、事業の初期段階では資金が不足している場合が多いからです。新しい事業を軌道に乗せるには、人材の確保や設備投資、広告宣伝など、どうしてもお金が掛かってしまいます。 そこで、ベンチャーファンドの出番です。ベンチャーファンドは、将来性のあるベンチャー企業に対して、事業成長に必要な資金を提供します。ベンチャー企業は、調達した資金を元に事業を拡大し、将来的には株式公開や企業買収といった出口戦略を目指します。そして、その際に得られた利益の一部が、ベンチャーファンドの投資家に還元されるのです。このように、ベンチャーファンドは、投資家とベンチャー企業の双方にとって、大きなメリットをもたらす可能性を秘めているのです。
指標

投資成績を測る!ベンチマーク比較とは?

投資の世界では、誰もが利益を上げたいと願いながら、実際には成果が伴わないこともありますよね。自分が行っている投資が成功しているのか、あるいは改善が必要なのか、判断に迷うこともあるでしょう。 特に、自分自身で投資方法を決めている場合は、どうしても感覚的な評価に頼ってしまいがちです。しかし、感情に左右された評価では、冷静な判断ができず、結果的に損失を拡大させてしまう可能性もあります。 そこで重要となるのが「ベンチマーク比較」です。ベンチマーク比較とは、自分の投資成績を、市場平均や同種の投資信託といった指標と比較することで、客観的な評価を可能にする手法です。 例えば、あなたが株式投資を行い、年間で10%の利益を得たとします。一見すると素晴らしい成果に見えますが、もし同時期に市場全体の平均が15%上昇していたとしたらどうでしょうか?自分の投資成果は、市場平均に比べて低いことになり、改善の余地があると判断できます。 ベンチマーク比較を行う際には、自身の投資スタイルやリスク許容度に合った指標を選ぶことが重要です。例えば、積極的にリスクを取りに行く投資家であれば、市場全体を代表する指標である「TOPIX」などをベンチマークにすることができるでしょう。一方、リスクを抑えたい投資家であれば、債券市場の指標を参考にすると良いでしょう。 ベンチマーク比較は、あくまでも客観的な評価材料の一つに過ぎません。しかし、感覚的な評価だけに頼らず、具体的な数字に基づいて投資を振り返ることで、より冷静かつ効果的な投資判断ができるようになるでしょう。
債券投資

他社株転換債:賢い投資戦略?

他社株転換債とは 他社株転換債は、企業が資金調達のために発行する債券の一種ですが、一般的な社債とは異なる性質を持っています。通常の社債は、満期になると発行企業からあらかじめ決められた利率で利息を受け取ることができ、元本も償還されます。 しかし、他社株転換債の場合、保有者は満期時に、あらかじめ定められた条件に従って、債券を発行した企業ではなく、他の会社の株式に転換する権利を持つことができます。 つまり、債券として保有し続けることも、株式に転換することもできるため、債券と株式両方の性質を併せ持つハイブリッドな金融商品と言えるでしょう。 例えば、A社が発行した他社株転換債を保有している場合、満期時にB社の株式に転換することができます。 他社株転換債は、投資家にとって、株式の値上がり益を狙うと同時に、債券としての安定収入も期待できるというメリットがあります。 一方で、発行企業にとっては、低い金利で資金調達できる可能性があるというメリットがあります。 しかし、株価の変動によっては、投資家が損失を被る可能性もあるため注意が必要です。
税制

損益通算で税金対策!

- 損益通算とは? 投資などで利益が出た場合、通常は税金がかかります。しかし、同じ種類の投資で損失が出ている場合、その損失と利益を相殺して、税金の負担を軽くできることがあります。これを「損益通算」といいます。 例えば、A社の株で10万円の利益、B社の株で5万円の損失が出たとします。この場合、損益通算を使うと、10万円の利益から5万円の損失を差し引いた5万円に対してのみ税金がかかることになります。 損益通算できるのは、株や投資信託などの金融商品で得た利益や損失です。ただし、不動産所得や給与所得など、異なる種類の所得とは相殺できません。 損益通算を利用することで、税金の負担が軽減され、結果的に投資効率を高める効果が期待できます。そのため、投資を行う際には、損益通算制度について理解しておくことが大切です。
債券投資

安定収入を求めるなら!固定利付債券とは

- 固定利付債券の概要 固定利付債券は、投資家にとって魅力的な選択肢の一つです。その名の通り、発行時に利息の利率が確定しており、満期日までその利率が変動しません。例えば、年利3%、10年満期の固定利付債券を購入した場合、10年間、毎年3%の利息を受け取ることができます。これは、投資元本に対する安定した収益を得られることを意味し、将来の収入を予測しやすいため、長期的な資産形成や計画的な資金運用に適しています。 さらに、満期が到来すると、発行時に定められた元本が全額償還されます。つまり、投資した元本は保証されており、元本割れのリスクを負うことなく、安心して投資することができます。 しかし、固定利付債券にも注意すべき点はあります。市場の金利が上昇した場合、固定利付債券の魅力は相対的に低下する可能性があります。なぜなら、より高い金利で運用できる他の投資商品が登場するためです。また、発行体の信用リスクも考慮する必要があります。発行体の財務状況が悪化した場合、利息の支払いや元本の償還が滞る可能性もゼロではありません。
投資信託

ESG投資とは?未来を見据えた投資のススメ

- ESG投資の概要従来の投資スタイルでは、企業の財務情報のみを重視する傾向にありました。しかし近年、企業の長期的な成長には、財務情報以外の要素も重要であるという認識が広まっています。それが環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)を重視するESG投資です。ESG投資とは、これらの要素を考慮して行う投資のことを指します。具体的には、環境問題に取り組む企業や、社会貢献活動に積極的な企業、透明性の高い経営体制を築いている企業などへ投資を行います。従来型の投資に比べ、ESG投資は地球全体の持続可能性を考慮している点が特徴です。環境問題や社会問題解決に貢献できる企業を支援することで、長期的な視点で安定した投資収益を目指します。ESG投資は、世界中で急速に注目を集めています。投資家にとって、企業のESGへの取り組みは、将来のリスクを予測し、収益機会を見出すための重要な指標となりつつあります。企業が長期的に成長し続けるためには、ESGへの取り組みはもはや不可欠なものと言えるでしょう。
NISA

ETNで賢く投資を始めよう

- 注目の投資商品ETNとは近年、個人投資家からの注目度が高まっている投資商品にETNがあります。ETNとは「Exchange Traded Note」の略で、日本語では「上場投資証券」または「指標連動証券」と呼ばれ、証券取引所に上場されている投資商品です。ETNは、日経平均株価やNYダウといった株価指数や、金や原油などの商品価格、為替レートといった様々な指標に連動するように設計されています。つまり、投資家はETNを購入することで、特定の指標に投資しているのと同じような値動きを期待することができます。ETNは、よく似た投資商品であるETFと混同されることがありますが、仕組みが大きく異なります。ETFは投資信託の一種であり、投資信託の受益証券を証券取引所に上場させたものです。一方、ETNは証券会社が発行する債券です。ETNの発行体である証券会社は、投資家から集めた資金を元に、ETNが連動する指標に準じた運用を行います。そして、満期が到来すると、投資家に対して、指標の値動きに応じた損益を加えた金額を支払います。ETNは、少額から投資できる、売買が簡単である、信託報酬などの運用コストが比較的低いといったメリットがあります。一方で、元本が保証されていないことや、発行体の証券会社が破綻した場合には、投資資金が失われるリスクがあることなど、注意すべき点も存在します。ETNへの投資を検討する際には、仕組みやリスクを十分に理解した上で、自身の投資目的やリスク許容度に合致しているかどうかを慎重に判断する必要があります。
経済の用語

株式投資の基礎:ベアとブル

株式投資の世界では、市場全体を動向を動物にたとえることがあります。その中の一つが「ベア」、つまり熊です。熊は腕を大きく振り下ろす動作をしますが、株価がまるで熊の腕のように下落していく様子から、市場全体が下落傾向にある状態を「ベアマーケット」と呼びます。 ベアマーケットでは、投資家の間に悲観的な見方が広がります。経済の減速や企業の業績悪化などが懸念され、将来の株価上昇に期待が持てなくなるためです。このような状況下では、投資家はリスクを避けるために株式を売却する傾向が強まります。 反対に、市場全体が上昇傾向にある状態は「ブルマーケット」と呼ばれます。こちらは、牛が角を突き上げる様子に由来しています。