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意外と知らない?取得勧誘類似行為について解説

株式投資は、企業の成長性に投資をして、そのリターンを期待する投資です。企業の財務状況や業績は、過去の結果に基づいたものであり、将来の成長性を予測するためには、企業が現在行っている活動や将来に向けた計画を理解することが重要になります。 企業は、事業を拡大したり、新たな技術を開発したり、競争力を高めるために、様々な活動を行っています。例えば、新しい工場を建設したり、他の会社を買収したり、新しい製品やサービスを開発したりするなどです。 これらの活動は、企業の将来の収益や利益に大きな影響を与える可能性があります。もし、新しい事業が成功すれば、企業の収益は大きく増加するでしょう。一方、新しい事業が失敗した場合、企業は大きな損失を被る可能性もあります。 また、企業は資金調達のために、新規株式の発行や自己株式の取得などを行うことがあります。新規株式を発行すると、市場に出回る株式の数が増加するため、一株あたりの価値が低下する可能性があります。一方, 自己株式を取得すると、市場に出回る株式の数が減るため、一株あたりの価値が上昇する可能性があります。 このように、企業の活動は、株式投資を行う上で非常に重要な要素となります。投資家は、企業の財務状況や業績だけでなく、企業が行っている活動や将来計画にも注目し、企業の将来性を総合的に判断する必要があります。
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取引所外売買とは?仕組みやメリット・デメリットを解説

金融商品を取引するには、証券取引所を経由するのが一般的ですが、それとは異なる方法として、取引所を介さずに売買を行う取引所外売買があります。 取引所外売買とは、証券会社などの金融機関が顧客から注文を受け、自社の顧客との間や、他の金融機関との間で、証券取引所を経由せずに売買を成立させる取引のことです。 取引所外売買では、株式や債券など、証券取引所で扱われるものと同様の幅広い金融商品が取引されます。 取引所外売買は、証券取引所のような公的な市場を介さないため、取引価格や取引量が公開されません。そのため、取引の透明性が低いという側面もありますが、一方で、当事者同士で自由に条件交渉ができるため、柔軟な価格設定や大口取引などが可能となります。
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発行市場の基礎知識

発行市場とは 発行市場とは、企業や国などが事業拡大やインフラ整備などのために資金を必要とする際に、株式や債券といった有価証券を新たに発行して、投資家に売り出す市場のことを指します。 私たちが普段ニュースなどで目にする「株式市場」とは、既に発行された株式が売買されている「流通市場」を指すことが一般的です。しかし、株式市場には、この流通市場だけでなく、企業が新たに株式を発行する「発行市場」も存在します。 発行市場では、企業は証券会社という仲介業者を通じて、投資家に直接有価証券を販売します。この新たな資金調達の手法を「新規公開株(IPO)」もしくは「公募」と呼びます。企業は発行市場を通じて得た資金を、新たな事業展開や設備投資、研究開発など、将来に向けた成長のために投資します。 一方、投資家にとっては、発行市場は新規上場する企業や成長が期待される企業に投資する機会を提供します。ただし、発行市場への投資には、企業の将来性を見極めるための十分な情報収集と分析が不可欠です。
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コミットメント型POとは?仕組みとメリットを解説

会社が新しい事業を始めたり、設備にお金をかける際に、必要な資金を集める方法はたくさんあります。その中でも、すでに株を持っている人たちからお金を集める方法の一つに、ライツ・オファリングというものがあります。これは、株主優待券のようなもので、それを受け取った株主は、決められた期間内に決められた価格で、新しい株を買うことができます。 ライツ・オファリングは、新たに株を発行して投資家から資金を集める方法ですが、誰でも参加できるわけではありません。この権利は、すでに会社の株を持っている株主に対して無償で与えられます。株主は、この権利を行使して新しい株を買うか、もしくは市場に売却して利益を得ることができます。 ライツ・オファリングは、会社にとって、比較的短期間で資金調達が可能であり、さらに、既存の株主との関係を強化できるというメリットがあります。一方、株主にとっては、時価よりも低い価格で新しい株を取得できる可能性があり、また、権利を売却することで利益を得ることもできます。 ただし、ライツ・オファリングは、発行する新株の数によっては、既存株主の持ち株比率が低下する可能性があります。また、市場環境によっては、期待したほどの資金が集まらないこともあります。
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株式投資の基礎: 売買単位とは?

- 株式投資を始めよう 株式投資は、企業の成長に投資し、そのリターンを得られる可能性を秘めた魅力的な投資方法です。企業の将来性を見込んで株を購入し、値上がり益や配当による利益を目指します。 しかし、株式投資を始めるにあたって、いくつかの基本的な知識を身につけておく必要があります。その中でも特に重要なのが「売買単位」です。 株式は、証券取引所を通して売買されますが、その最小単位が「売買単位」です。多くの場合、100株単位、あるいは1,000株単位で売買されます。つまり、1株1,000円の会社の株を100株単位で購入する場合、最低でも10万円の資金が必要になります。 売買単位は銘柄によって異なるため、投資を検討する際には、事前に確認が必要です。証券会社が提供する情報サービスなどを活用して、事前に情報を収集するようにしましょう。
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コーポレートアクションを理解しよう

- コーポレートアクションとは企業は、事業を円滑に進め、成長を促すために、常に変化と対応を迫られています。その中で、株主や債権者といった、企業と密接に関わる人たちに対して、企業がとる重要な行動があります。それが「コーポレートアクション」です。コーポレートアクションとは、企業が株主や債権者に対して行う、財務上または企業構造上の重要な意思決定を指します。 つまり、企業がお金に関することや、会社の構造自体を変えるような場合に、株主や債権者に対して、その決定を知らせる行動のことです。コーポレートアクションには、実に様々な種類があります。例えば、企業の業績が好調な場合には、利益の一部を株主へ還元する「配当金」の支払いが行われることがあります。 また、株価が上がりすぎて取引しづらくなった場合には、株式を分割して1株あたりの価格を下げる「株式分割」が行われることもあります。逆に、株価が低迷している場合には、複数の株式をまとめて1つの株式にする「株式併合」によって、株価の安定化を図ることもあります。さらに、株主に対して、自社製品の割引券や商品券などを提供する「株主優待」なども、コーポレートアクションの一つです。 また、企業買収の方法として、市場を通じて株式の買い付けを呼びかける「株式公開買付け(TOB)」なども、コーポレートアクションに含まれます。このように、コーポレートアクションは、企業の規模や経営状況、将来展望などによって、その種類は多岐にわたります。そして、これらの行動は、投資家が保有する株式や債券の価値に直接影響を与える可能性があります。そのため、投資家は、コーポレートアクションの内容を理解し、自身の投資判断に役立てることが重要です。
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知っておきたい「実質株主」

- 株主とは会社は、事業を行うためにお金が必要です。そのお金を、事業のために集める方法の一つに、株式の発行があります。株式とは、簡単に言うと、会社に出資した証書のようなものです。そして、この株式を持つ人のことを「株主」と呼びます。株主は、株式を購入することで、会社に資金を提供します。その代わりに、株主は様々な権利を持つことになります。代表的なものとして、会社の利益に応じて配られる「配当金」を受け取る権利や、会社の重要な経営事項について、意見を表明し、議決に参加する「議決権」などがあります。株主は、会社の経営に直接関わることはできませんが、「議決権」を通じて、経営陣を選任したり、重要な経営方針に賛否を表明したりすることができます。また、「配当金」は、会社の業績が良い場合には多くなり、反対に業績が振るわない場合には少なくなったり、全く支払われないこともあります。このように、株主は、会社にとって、資金の提供者であると同時に、会社の成長を左右する重要な存在と言えるのです。
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有価証券の「配分」:その役割と重要性

- 「配分」とは何か 企業が事業を拡大したり、新しいプロジェクトに投資したりするためには、資金が必要です。その資金を集める方法の一つに、株式や債券といった有価証券を発行するという方法があります。そして、この新たに発行された有価証券を、投資家に対して割り当てることを「配分」と呼びます。 簡単に言えば、証券会社が、どの投資家に、どれだけの量の有価証券を割り当てるのかを決めるプロセスのことです。新しいレストランのオープンを想像してみてください。レストランは、開店前に顧客に対して座席を割り当てる必要がありますよね。これと同様に、企業も、有価証券を発行する際に、投資家に対してあらかじめ決められた数の株式や債券を割り当てる必要があるのです。 では、誰がどのように配分を決めているのでしょうか? 通常、この役割を担うのは、証券会社です。証券会社は、企業が発行する有価証券を引き受け、それを投資家に販売する役割を担います。そして、その販売の過程で、どの投資家にどれだけ割り当てるのかを決定します。 配分の決定には、投資家の属性(個人投資家か機関投資家か)、投資金額、過去の取引実績などが考慮されます。人気の高い有価証券の場合、需要が供給を上回るため、証券会社は限られた数の有価証券を多くの投資家に公平に配分する必要があります。 このように、「配分」は、企業の資金調達と投資家の投資機会を結びつける、重要な役割を担っているのです。
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世界経済の心臓部:ニューヨーク証券取引所

- ニューヨーク証券取引所とはニューヨーク証券取引所は、アメリカ合衆国ニューヨーク州ニューヨーク市に位置する世界最大規模の証券取引所です。 ウォール街の象徴として広く知られており、世界経済に大きな影響力を持つ場所として認識されています。その歴史は古く、1792年に24人の仲買人によって設立されました。 創設から200年以上もの間、世界の金融市場の中心地として重要な役割を果たし続けています。 ニューヨーク証券取引所は、株式や債券など、様々な金融商品の売買が行われる市場です。 企業は、この市場で新規に株式を発行して資金を調達することができます。 また、投資家は、この市場を通じて企業の株式を購入し、企業の成長による利益を得ることを期待します。 ニューヨーク証券取引所では、毎日膨大な数の取引が行われており、その取引額は世界最大級です。 ニューヨーク証券取引所の特徴の一つに、上場基準の厳格さが挙げられます。 上場するためには、企業は厳しい審査を受け、財務状況や経営体制などが優れていることを証明しなければなりません。 このため、ニューヨーク証券取引所に上場することは、企業にとってステータス symbol とされており、信頼性の向上や資金調達力の強化につながると考えられています。 ニューヨーク証券取引所は、世界経済の動向を敏感に反映する場所でもあります。 世界的な出来事や経済指標が発表されると、株価は大きく変動することがあります。 このため、多くの投資家や経済関係者が、ニューヨーク証券取引所の動向に注目しています。
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配当請求権:投資家が知っておくべき権利

- 配当請求権とは会社は事業を行い、利益を上げますが、その利益は全て会社のものになるわけではありません。利益の一部は、株主に対する配当という形で支払われます。配当請求権とは、まさにこの配当を受け取る権利のことを指します。会社は、事業で得た利益を、更なる事業の拡大や借金の返済など、様々な用途に充てることができます。しかし、それと同時に、利益を上げた成果を株主に還元することも、会社の重要な役割です。この還元された利益が配当であり、株主は、自分が保有している株式の数に応じて配当を受け取る権利、すなわち配当請求権を持つことになります。配当請求権は、株主が会社に対して持つ重要な権利の一つです。会社が利益を上げた場合、株主は配当を受け取ることを期待できます。ただし、配当の有無や金額は、会社の業績や経営方針によって異なり、必ずしも保証されているわけではありません。会社の経営状況によっては、配当が行われない場合もあります。
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株式投資の魅力: 配当金とは?

- 配当金とは会社が事業を行って利益を得ると、その利益は様々な用途に充てられます。一部は会社の将来のために貯蓄され、また一部は事業をさらに発展させるために投資されます。そして、残りの利益の一部が、株主に対して「配当金」という形で分配されることがあります。配当金は、株式投資を行う上で大きな魅力の一つと言えるでしょう。株を購入するということは、その会社の株主になることを意味し、会社の業績が良い場合には、配当金という形で利益を分配してもらえる可能性があるからです。配当金を受け取るためには、各企業が定める「権利確定日」に株を保有している必要があります。権利確定日は企業によって異なり、事前に公表されます。この日を過ぎると、たとえその後株を売却しても、配当金を受け取る権利は維持されます。配当金は、企業の業績や経営方針によって支払われたり、支払われなかったりすることがあります。また、支払われる場合でも、その金額は変動する可能性があります。そのため、配当金は投資における確実な利益ではなく、あくまでも可能性の一つとして捉えておく必要があります。
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株式投資の基礎知識:配当とは

- 配当の意味会社が事業活動を通じて利益を上げた際、その一部を株主に対して分配することがあります。これを「配当」と呼びます。株式投資の魅力として、この配当収入を得られることが挙げられます。配当は、会社の業績や将来の見通しに基づいて決定されます。一般的には、会社の利益が大きければ大きいほど、配当金も多くなる傾向があります。つまり、配当金は、会社の好調さを示す指標の一つと言えるでしょう。投資家にとって、配当は保有している株式から得られる収益の一つとなります。配当金を受け取ることで、株価の値上がりを期待するだけでなく、定期的に収入を得ることも可能になります。ただし、すべての会社が配当を実施しているわけではありません。会社によっては、利益を新たな事業投資や事業拡大に充てることを優先し、配当を行わない場合もあります。また、業績が低迷している場合も、配当を見送ることがあります。配当は投資家にとって魅力的な要素ですが、投資判断をする際には、配当金だけでなく、会社の将来性や成長性なども総合的に考慮することが重要です。
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企業価値向上のための戦略:自社株買いとは?

自社株買いの定義 自社株買いとは、企業が自ら発行した株式を市場を通じて買い戻すことを指します。言い換えれば、企業がおさめた利益を使って、市場に出回っている自らの会社の株を買い戻す行為です。この行動は、企業が将来に対する投資として、自社の株価上昇を見込んでいることを示唆しています。 企業が自社株買いを行う主な目的は、一株当たりの価値を高めることです。市場に出回っている株式数が減れば、需要と供給のバランスにより、一株あたりの価値が高くなるという仕組みです。これは、あたかも限られた数のパイをより少ない人数で分け合うことで、一人ひとりが得られるパイの大きさが増えるのと同じようなイメージです。この結果、株価の上昇を見込めるため、投資家にとっては魅力的な投資先となりえます。 また、自社株買いは、企業の財務戦略の一環としても行われます。余剰資金を有効活用する手段として、自社株買いは有効な選択肢の一つとなります。特に、新規事業への投資や設備投資などの計画がない場合、自社株買いは合理的な資金運用方法と言えるでしょう。
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自己募集:企業の成長戦略を支える資金調達の方法

- 資金調達の選択肢事業を成長させたり、新しい挑戦を始めたりするためには、お金が必要です。銀行からお金を借りたり、会社が債券を発行したりと、資金を集める方法は様々ですが、最近は「自己募集」という方法が注目されています。「自己募集」とは、簡単に言うと、顧客や取引先、従業員など、日頃から会社と関わりのある人たちから、資金を集める方法です。従来の方法とは異なり、銀行などの金融機関を通さずに、直接資金を集めることができるため、手続きが簡単で、時間も短縮できるというメリットがあります。例えば、新しい商品開発の資金を自己募集する場合、インターネットを通じて広く呼びかけ、支援してくれる人を募ります。支援者には、完成した商品や、開発中の商品を割引価格で購入できる権利、または会社の名前が刻まれた記念品などを提供します。自己募集は、単なる資金調達ではなく、顧客との共感を深め、商品やサービスへの愛着を高める効果も期待できます。また、開発段階から顧客の声を直接聞くことで、ニーズに合致した商品開発につなげることも可能です。このように、自己募集は、資金調達と同時に、顧客との関係強化やマーケティング効果も期待できる、新しい資金調達の選択肢として、注目されています。
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会社の成長を支える「自益権」:株主の権利を学ぶ

- 株主の権利と「自益権」企業にとって、事業を支える重要な存在である株主。企業の株式を保有することで、株主は様々な権利を持つことができます。これらの権利は大きく「自益権」と「共益権」の二つに分類されます。今回は、株主の経済的利益に直結する「自益権」について詳しく解説していきます。-# 株主が持つ「自益権」とは?自益権とは、株主が自身の経済的な利益のために直接的に行使できる権利のことを指します。企業の経営に参加する権利ではなく、あくまで株主個人が利益を享受することに重点が置かれた権利と言えるでしょう。-# 具体的な「自益権」の内容自益権には、具体的に以下のようなものがあります。* -剰余財産分配請求権- 会社が解散した場合、債権者への支払いが終わった後に残った財産(剰余財産)の分配を請求する権利。* -残余財産分配請求権- 会社が解散した場合、債権者への支払いが終わった後に残った財産(残余財産)の分配を請求する権利。* -株主総会における議決権- 会社の重要な決定事項について、株主総会で意見を表明し、議決に参加する権利。議決権の数は、保有する株式数に比例します。* -新株予約権- 会社が増資を行う際に、新規に発行される株式を一定の割合で取得できる権利。-# 自益権の重要性自益権は、株主が投資に見合ったリターンを得るために重要な役割を担っています。企業は、株主の自益権を尊重し、株主にとって魅力的な投資対象であるよう、健全な経営を行う必要があります。-# まとめ今回は、株主の権利の中でも特に「自益権」について解説しました。株主は、これらの権利を適切に行使することで、自身の投資を守り、利益を享受することができます。企業と株主が互いに理解を深め、良好な関係を築くことが、企業の持続的な成長、ひいては経済全体の活性化に繋がると言えるでしょう。
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注目の日本版トラッキング・ストックとは?

- 日本版トラッキング・ストックの概要従来の株式は、企業全体の業績を反映して株価が変動し、配当金も企業全体の業績に基づいて支払われていました。しかし、企業の中には、多岐にわたる事業を展開している場合があり、それぞれの事業の成長性や収益性は大きく異なることがあります。日本版トラッキング・ストックは、このような企業の特定の子会社や事業部門の業績に連動して株価が変動し、配当金もその子会社や事業部門の業績に基づいて支払われる仕組みの株式です。従来の株式では、投資家は企業全体に投資することしかできませんでしたが、日本版トラッキング・ストックが導入されることで、投資家は、特定の子会社や事業部門の将来性を見込んで、その部分に投資することができるようになります。例えば、ある企業が、成長性の高い新規事業と、安定的な収益を上げている既存事業の両方を持っているとします。投資家は、新規事業に将来性を感じていても、従来の株式では、既存事業を含めた企業全体に投資するしかありませんでした。しかし、日本版トラッキング・ストックが導入されれば、投資家は、新規事業の業績に連動する株式に投資することで、より直接的に新規事業の成長の恩恵を受けることができるようになります。日本版トラッキング・ストックは、投資家にとって、より多様な投資機会を提供するとともに、企業にとっては、特定の子会社や事業部門に対する評価を明確化し、資金調達を円滑にする効果も期待されています。
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企業価値の縮図:時価総額を読み解く

- 時価総額とは 時価総額とは、ある企業の規模や価値を測る上で、基本となる指標の一つです。これは、その企業が発行した全ての株式を、現在の市場価格で評価した場合の合計金額を指します。 例えば、ある企業が100万株の株式を発行しているとします。そして、現在の市場でその企業の株が1株あたり2,000円で取引されているとしましょう。この場合、その企業の時価総額は20億円と計算されます。 時価総額は、投資家が企業の価値を判断する上で重要な要素の一つとなります。なぜなら、時価総額は市場がその企業に対して、どれだけの期待感を持っているか、どれだけの成長性を見込んでいるかを反映しているからです。時価総額が高い企業は、一般的に、業績が好調で、将来性も期待されていると判断されます。 しかし、時価総額だけで企業の価値を全て判断できるわけではありません。企業の財務状況や収益性、将来の見通しなど、他の要素も総合的に判断する必要があるでしょう。
経済の用語

企業グループの戦略拠点:持株会社

- 持株会社とは持株会社とは、他の会社の株式を保有することを主な事業とする会社のことを指します。 つまり、製品を作ったり、サービスを提供したりする会社とは異なり、他の会社を経営することが仕事といえます。では、どのように他の会社を経営するのでしょうか? それは、株式の保有を通じて、子会社となる会社の議決権を握ることで実現します。 議決権とは、会社の重要な決定について、発言権や決定権を持つ権利のことです。 持株会社は、この議決権を過半数以上保有することで、子会社の経営方針や事業計画に大きな影響力を持つことができるのです。持株会社は、一つの会社のみを子会社とすることもあれば、複数の会社を傘下に置くこともあります。 複数の会社を傘下に置く場合、それぞれの子会社の事業内容を活かしながら、グループ全体として大きなシナジー効果を生み出すことを目指します。 例えば、ある製品の製造、販売、広告宣伝をそれぞれ専門とする子会社を持つことで、効率的かつ効果的に事業を展開することが可能になります。
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持ち合い株とは?

- 持ち合い株の定義持ち合い株とは、複数の企業が互いの会社の株式を保有し合っている状態のことを指します。例えば、A社がB社の株式を、そしてB社もA社の株式を持っているような場合です。これは、企業間で安定した関係を築くための手段として用いられることが多く、互いに株主となることで、敵対的な買収から身を守ったり、安定的な取引関係を確保したりする効果が期待できます。持ち合い株は、企業の経営を安定させるという側面も持ち合わせています。株式を保有し合うことで、互いの企業の経営に協力的な立場となり、短期的な利益を追求するのではなく、長期的な視点に立った経営判断がしやすくなるというメリットがあります。また、株式市場で自社の株価が大きく変動することを抑え、安定した経営を行う上での安心材料となる場合もあります。しかし、持ち合い株にはデメリットも存在します。企業価値が低いまま持ち合いが継続されると、市場メカニズムによる企業の淘汰や成長が阻害され、日本経済全体の停滞に繋がる可能性も指摘されています。また、互いに経営に対して監視の目が弱まり、企業の透明性やガバナンスの低下に繋がる懸念もあります。近年では、コーポレートガバナンスの強化や市場競争の活性化といった観点から、持ち合い株を解消する動きも見られます。企業は、持ち合い株のメリットとデメリット、そして自社の経営戦略などを総合的に判断し、持ち合い株を維持するか解消するかを決定する必要があります。
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オーバーアロットメントとは?仕組みと投資家への影響

- オーバーアロットメントの概要企業が新しく事業資金を集めるために株式を発行して投資家に買ってもらうことを「新規公開株」、略してIPOと呼びます。また、既に上場している企業が、さらに資金を調達するために株式を追加で発行することを「増資」と言います。 オーバーアロットメントとは、IPOや増資の際に、当初予定していた株式数よりも多くの株式を発行・販売することを指します。 企業がIPOや増資を行う場合、まず証券会社が中心となって投資家に対して需要を調査します。そして、その結果に基づいて発行する株式数と価格を決定します。しかし、実際に募集を開始してみると、予想を上回る人気となり、当初の計画よりも多くの投資家から応募が集まることがあります。 このような場合に、投資家の需要に最大限応えるために、企業はオーバーアロットメントを実施します。具体的には、証券会社が予め、追加で株式を引き受ける権利(オーバーアロットメントオプション)を持っています。この権利を行使することで、証券会社は、当初の発行数の最大15%まで追加で株式を引き受け、それを投資家に販売することができます。 オーバーアロットメントは、投資家にとっては、人気のある企業の株式をより多く取得できるというメリットがあります。一方、企業にとっては、当初予定していたよりも多くの資金を調達できるというメリットがあります。
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意外と知らない?資本剰余金の基礎知識

- 資本剰余金とは 株式会社は、事業を行うために必要な資金を、株を発行することで株主から集めます。この時、集めたお金のすべてが、事業の運転資金として使われるわけではありません。 資本剰余金とは、株の発行によって得た資金のうち、法律で定められた「資本金」として計上されない部分を指します。簡単に言うと、株主から集めたお金のうち、すぐに事業に使うお金ではなく、将来の投資や株主への配当の原資として、会社に積み立てておくお金のことです。 資本剰余金は、その発生源によって、いくつかの種類に分けられます。例えば、株を発行する際に、額面を上回る金額で発行した場合に生じる「資本準備金」や、企業合併の際に生じる「合併差益」などが、資本剰余金に含まれます。 資本剰余金は、会社の財務状況を示す重要な指標の一つです。資本剰余金が多いということは、それだけ会社に余裕があり、将来の投資や配当に充てることができる資金が多いことを意味します。一方、資本剰余金が少ない場合は、会社の財務基盤が弱く、将来の事業展開に不安がある可能性も考えられます。 ただし、資本剰余金が多いからといって、必ずしも会社が健全であるとは限りません。 重要なのは、資本剰余金の額だけでなく、その内容や推移、そして会社の事業内容や収益力などを総合的に判断することです。
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証券投資の専門家集団:エクイティ分科会

- エクイティ分科会とはエクイティ分科会は、投資家を守るためのルール作りや市場環境の改善策を話し合う場です。日本証券業協会の中に自主規制会議という会議があり、その下に設置されています。金融商品取引法に基づき、証券会社が自主的に活動しています。数ある分科会の中でも、エクイティ分科会は株式や株式関連商品といった「エクイティ商品」に関する専門的な議論を行う重要な役割を担っています。具体的には、株式の売買ルール、投資家向けの適切な情報提供のあり方、市場の公正性を保つための取り組みなどについて話し合われます。近年では、市場のグローバル化や技術革新に伴い、エクイティ分科会の役割はさらに重要になっています。例えば、海外投資家による日本株式市場への関心の高まりや、高速取引といった新たな取引手法の登場など、市場環境は大きく変化しています。エクイティ分科会は、こうした変化に対応し、投資家が安心して取引できる環境を整備するために、常に議論を重ねています。エクイティ分科会の活動は、私たち投資家にとって、より良い市場環境を実現するために欠かせないものです。
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エクイティファイナンス:成長への投資

- エクイティファイナンスとは 企業が事業を成長させるためには、新しい設備投資や人材採用など、何かとお金が必要になります。このような資金調達の方法の一つに、エクイティファイナンスがあります。 エクイティファイナンスとは、企業が株式を発行することで、投資家から資金を調達する方法です。 株式は、企業の ownership を表す証券です。投資家は、株式を購入することでその企業の ownership の一部を持つことになり、将来の企業の成長に伴う利益の分配や、株主総会での議決権行使を通じて経営への参加といった権利を得られます。 エクイティファイナンスの代表的な方法としては、新たに株式を発行して投資家に買い取ってもらう「新株発行」や、あらかじめ発行しておいた株式を従業員などに付与する権利である「新株予約権付社債」を発行する方法などがあります。 エクイティファイナンスは、借入とは異なり、資金調達に伴う利息の支払いや元本返済の義務がありません。そのため、企業は返済の負担を負うことなく、長期的な視点で事業を成長させるための資金を調達することができます。 一方で、株式発行は、既存の株主の持ち株比率が低下し、一株あたりの価値が薄まる可能性があります。また、経営への影響力を考慮する必要も出てきます。 企業は、エクイティファイナンスのメリット・デメリットを理解した上で、自社の状況に合わせて最適な資金調達方法を選択する必要があります。
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企業価値を読み解く:エクイティとは?

- エクイティ企業のオーナーシップを表すもの企業活動において、「エクイティ」は重要な概念です。簡単に言えば、エクイティとは、企業の純資産を指し、企業のオーナーシップ(所有権)を表すものです。企業は、事業を行うために必要な資金を、借入や株式発行などを通じて調達します。このうち、株式発行によって集めた資金は、企業にとって返済義務のない「自己資本」となります。エクイティは、この自己資本部分を指し、具体的には、企業の保有するすべての資産から、すべての負債を差し引いた残りの部分を意味します。例えば、ある企業が1億円の資産を保有し、5,000万円の負債を抱えているとします。この場合、エクイティは5,000万円(1億円 - 5,000万円)となります。エクイティは、企業の財務状態を測る上で重要な指標となります。エクイティが多いほど、企業は多くの資産を自己資本で賄っていることを意味し、財務の安定性が高いと評価されます。また、企業が倒産した場合、債権者への返済が優先されますが、返済後に残った資産があれば、エクイティ保有者(株主)に分配されます。つまり、エクイティ保有者は、企業の経営成果に応じて利益を受け取る権利を持つと同時に、企業が倒産した場合のリスクも負うことになります。