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大切な物の預け方:寄託契約とは?

大切な物を安全な場所に保管したいけれど、自宅には十分なスペースがない、または、適切な環境を保てないといった悩みを持つ方もいるのではないでしょうか。絵画や骨董品のように、温度や湿度管理が必要な物もありますよね。 そんな時に検討したいのが、信頼できる人に物を預かってもらうという方法です。 物を預ける際には、「寄託契約」という契約を結ぶことが大切になります。 寄託契約とは、ある人が、無償で、他人のために品物や金銭を預かり、保管することを約束する契約です。 例えば、友人に預けた物が破損したり、紛失したりした場合でも、寄託契約を結んでいれば、損害賠償を請求できる場合があります。 ただし、預ける相手が事業として保管サービスを提供している場合には、寄託契約ではなく、保管契約が適用される点に注意が必要です。保管契約は、有償で品物を預かる契約であり、事業者にはより高いレベルの注意義務が求められます。 いずれにしても、大切な物を預ける際には、契約内容をよく確認し、後々のトラブルを避けるように心がけましょう。
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意外と身近な消費寄託:その仕組みと活用例

- 消費寄託とは消費寄託とは、民法で定められている寄託契約の一種です。 寄託契約とは、ある人が、他の人に金銭や物品などを預ける契約のことです。通常、預けたものは、そのままの形で返還されます。 しかし、消費寄託の場合、預けられた人は、預かったものを消費することが前提となります。その代わりに、後日、同種同量のもの、例えば、同額のお金や同量の米などを返還することになります。 一見すると、お金を貸し借りする契約と似ているように思えるかもしれません。しかし、所有権の移転が発生するかどうかという点で、大きな違いがあります。 お金を貸し借りする場合、お金を貸した時点で、そのお金の所有権は、借りた人に移ります。 一方、消費寄託の場合、預かった人は、預かったものを消費するために使用することができますが、所有権は、預けた人のままです。 例えば、農家がお米の保管を業者に依頼し、業者は預かったお米を販売してしまっても、最終的には農家に対して、同量のお米を返還する必要があるのです。