外貨準備と連動した通貨発行
- 外貨預金のカレンシーボード制とは外貨預金のカレンシーボード制は、自国の通貨をアメリカドルのような国際的に安定した価値を持つ通貨(基軸通貨)に固定する制度です。この制度では、自国の中央銀行は、発行する通貨量に対応するだけの外貨準備を保有することが義務付けられています。例えば、100円発行する場合は、それに相当するアメリカドルを中央銀行が保有していなければなりません。これは、通貨の発行量を外貨準備と連動させることで、通貨価値の乱高下を抑え、安定化させることを目的としています。基軸通貨と固定されているため、市場の変動に左右されにくく、インフレが起こりにくいという利点があります。一方で、柔軟性に欠けるという側面もあります。自国の経済状況に合わせて、自由に金融政策を行うことができません。例えば、景気対策として通貨供給量を増やしたいと思っても、外貨準備がなければ難しい場合があります。外貨預金のカレンシーボード制は、通貨価値の安定と引き換えに、金融政策の自由度をある程度犠牲にする制度と言えるでしょう。