物価上昇率

経済の用語

将来のお金の価値を左右する「期待インフレ率」とは?

- 期待インフレ率とは何か 期待インフレ率は、将来のある時点における物価水準の上昇予測を示す指標です。簡単に言えば、人々がこの先にどの程度のインフレが起こると予想しているか、という数値になります。 例えば、期待インフレ率が3%だったとします。これは、人々が「この先1年間で、モノやサービスの値段が平均して3%程度上昇するだろう」と予測していることを意味します。 この予測は、決して根拠のないものではありません。過去の物価上昇の傾向や、政府の経済政策、世界経済の動きなど、様々な要素を考慮して計算されます。 過去の物価上昇は、将来のインフレを予測する上で重要な手がかりとなります。また、政府が景気を刺激するために金融緩和政策をとれば、一般的に物価は上昇しやすくなります。逆に、金融引き締め政策をとれば、物価上昇は抑制される傾向にあります。世界経済の好調や不調も、資源価格や輸入品の価格に影響を与えるため、国内の物価にも波及します。 このように、期待インフレ率は様々な要因を考慮して算出される予測値ではありますが、実際のインフレ率がどうなるかは、その時々の経済状況によって変化する可能性があることを忘れてはいけません。