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金融商品取引業者の健全性を守るオフサイト・モニタリング

- オフサイト・モニタリングとは金融商品取引業者、例えば証券会社や銀行、保険会社といった企業の経営が健全かどうか、継続的に監視する仕組みがあります。それが「オフサイト・モニタリング」です。従来の金融機関検査は、検査官が金融機関に出向いて検査を行う、いわゆる「オンサイト検査」が主流でした。一方、オフサイト・モニタリングでは、検査官が直接足を運ぶことはありません。\その代わりに、金融機関から定期的に提出される財務諸表やリスクに関する情報などを分析することで、金融機関の経営状況を常に把握するのです。\オフサイト・モニタリングで分析される情報は多岐に渡ります。例えば、財務状況を把握するために、資産や負債、収益などの情報が分析されます。また、リスク管理状況を把握するために、市場リスクや信用リスク、オペレーショナルリスクなどの情報も分析されます。\このように、オフサイト・モニタリングは、金融機関の経営状況を継続的に監視し、問題の早期発見と予防を目的とした重要な仕組みと言えるでしょう。
経済の用語

金融システムの守護者:日銀考査とは

私たちの生活に欠かせない金融機関。預金を守り、企業への融資を通じて経済を支えるその存在は、まさに社会の基盤と言えるでしょう。しかし、金融機関といえども、経営が傾いたり、不正が行われたりするリスクは避けられません。そこで、金融機関の健全性を保ち、私たち預金者や金融システム全体を守るために重要な役割を担っているのが、日本銀行による「日銀考査」です。 日銀考査は、日本銀行が金融機関に直接職員を派遣し、その経営の実態を詳細に調査する制度です。貸出や資産運用が適切に行われているか、法令や規則に違反した行為はないか、経営陣の資質に問題はないかなど、多岐にわたる項目を厳しくチェックします。 金融機関は、日銀考査の結果に基づき、改善が必要な点があれば、速やかに対応しなければなりません。もし、重大な問題が見つかった場合、業務改善命令が出されたり、経営陣の責任が問われたりするケースもあります。このように、日銀考査は、金融機関にとって厳しい試練であると言えるでしょう。しかし、それは、預金者や金融システムを守るために必要なことなのです。