企業年金入門:総合設立とは?
- 厚生年金基金の設立形態会社が、従業員のためにより充実した年金制度を導入しようと検討する際に、選択肢の一つとして厚生年金基金があります。厚生年金基金には、大きく分けて三つの設立形態が存在します。一つ目は、一つの会社だけで基金を設立する「単独設立」です。この形態は、従業員数が多く、独自に基金を運営する体力のある大企業に向いています。二つ目は、複数の会社が協力して共同で基金を設立する「連合設立」です。この形態は、単独設立では規模が足りない場合でも、複数の会社で協力することで基金の設立を可能にします。主に、同業種の中小企業や、グループ企業などがこの形態を採用することが多いです。そして三つ目が、今回解説する「総合設立」です。これは、企業年金連合会という組織が運営する基金に加入する形態を指します。総合設立は、主に中小企業や、新たに年金制度を導入する企業にとってメリットの大きい制度です。なぜなら、基金の運営を企業年金連合会に委託することで、運営にかかる費用や事務手続きの負担を軽減できるからです。また、企業年金連合会が持つ専門知識やノウハウを活用することで、より安全かつ効率的な年金制度の運営が可能となります。