証券

その他

米国FINRA:証券投資を守る監視役

- FINRAとはFINRAは「Financial Industry Regulatory Authority」の略で、日本語では「金融取引業規制機構」といいます。アメリカの証券業界全体を監視する、政府から独立した自主規制機関です。日本では、証券業界を監督する立場として金融庁が存在し、証券会社を会員とする自主規制機関として日本証券業協会が存在します。FINRAは、これらの機関の役割を1つに統合したような組織といえるでしょう。具体的には、FINRAは約3,400社を超える証券会社と、61万人を超える証券ブローカーを監視対象としています。その活動は多岐にわたり、投資家保護のためのルール策定や、証券会社に対する検査、証券取引の監視、投資家への教育活動、証券取引紛争の解決などを行っています。FINRAの活動目的は、「投資家が信頼できる証券市場を構築すること」です。そのため、FINRAは常に投資家の視点に立ち、公正かつ透明性の高い証券取引の実現を目指しています。
その他

投資のデジタル化:有価証券の電子化とは?

- 有価証券の電子化の波 かつて、投資といえば、企業の株券や債券といった証書が投資家に渡されていました。それは投資家が企業の資金調達に協力した証となる、重要な紙片でした。しかし時代は変わり、近年、これらの有価証券は、私たちが目にすることのできる形から、目に見えない電子データへと、その姿を変えつつあります。これが「有価証券の電子化」です。 この動きは、従来の紙ベースの取引に伴っていた、様々なコストやリスクを削減し、より効率的かつ安全な市場を実現するための大きな転換点となっています。例えば、紙の証券を保管するための費用や、紛失・盗難のリスクは、電子化によって大幅に減少します。また、売買の際の手続きも、電子化によって簡素化され、取引時間の短縮にも繋がります。 有価証券の電子化は、投資家にとって、より便利で安全な投資環境を提供するだけでなく、企業にとっても、資金調達をより円滑に行うことができるというメリットがあります。この動きは、今後もますます加速していくと考えられています。
経済の用語

金融持ち株会社とその役割

- 金融持ち株会社とは金融持ち株会社とは、銀行や証券会社、保険会社といった、様々な種類の金融機関を子会社として傘下に置く持ち株会社のことです。 金融持ち株会社自身は、私たち一般顧客向けに預金や融資、証券の売買、保険の販売といった具体的な金融サービスを直接提供することはありません。 その代わりに、金融持ち株会社はグループ全体の経営戦略を立てたり、子会社間で連携を強化して新しいサービスを生み出したり、グループ全体のリスクを管理したりと、グループ全体を統括する役割を担います。 近年、金融の自由化やグローバル化が進展する中で、異なる金融サービスを組み合わせた新しい金融サービスへのニーズが高まっています。このような状況下で、金融持ち株会社は、グループ内の多様な金融機関を連携させることで、顧客の多様なニーズに対応できる総合的な金融サービスを提供することが期待されています。
NISA

NISAの保有証券:投資の始めの一歩

投資を始めるにあたって、多くの人が関心を寄せる制度の一つにNISA口座があります。NISA口座は、投資初心者にとって特に有利な制度と言えるでしょう。 NISA口座で購入した株や投資信託などは「NISAの保有証券」と呼ばれ、通常の証券口座とは異なる扱いを受けます。最大の特徴は、NISAの保有証券から得られる運用益や売却益が一定期間非課税になる点です。 例えば、NISA口座で購入した株の値上がりによって利益が出た場合や、投資信託の分配金を受け取った場合、通常であればこれらの利益に対して税金が課されます。しかし、NISA口座内であれば、これらの利益にかかる税金が一定期間免除されるのです。 つまり、NISA口座を利用することで、投資で得た利益をまるごと自分のものにすることが可能になります。これは、長期的な資産形成を目指す上で非常に大きなメリットと言えるでしょう。 NISA口座には、年間の投資上限額や非課税期間など、いくつかのルールがあります。NISA口座の利用を検討する際は、これらのルールをよく理解しておくことが大切です。
その他

証券投資の基礎知識:保護預り契約とは?

証券投資を始めると、株や債券といった有価証券を持つことになります。これはいわば、皆さんが投資したお金の証明書のようなものです。 このような大切な証明書は、安全に保管しなければなりません。 自宅で保管することも不可能ではありません。しかし、紛失したり盗難に遭ったりする危険性は常に付きまといます。そこで、証券会社に預ける方法が一般的です。このような専門機関であれば、厳重な管理体制のもとで、皆さんの大切な財産を守ってくれます。 この証券会社への預け入れを「預り」と呼び、預りに関する契約を「保護預り契約」といいます。この契約を結ぶことで、証券会社は皆さんの有価証券を責任を持って保管することになります。預りには、主に「特定預り」と「一般預り」の二種類があります。特定預りは、購入した株や債券などを証券会社に預け、売却時まで保管する方法です。一方、一般預りは、売買を頻繁に行う場合に、証券会社でまとめて預かって管理してもらう方法です。 どちらの預り方法を選択するかは、皆さんの投資スタイルに合わせて決めることになります。証券投資を行う際は、これらの預り方法について理解し、安心して投資できる環境を整えておくことが重要です。
その他

投資の進化? トークン化有価証券とは

- 新たな有価証券の形 近年、金融の世界で「トークン化有価証券」という言葉が注目されています。従来の株式や債券とは異なる、デジタル時代の新たな投資の形として期待されていますが、一体どのような仕組みなのでしょうか? トークン化有価証券とは、簡単に言うと、株式や債券などの伝統的な有価証券を、ブロックチェーンと呼ばれる技術を用いてデジタル化したものです。 ブロックチェーンは、データを分散型台帳技術によって記録・管理する仕組みで、高い透明性と改ざんへの強さを持ち合わせています。 この技術によって、有価証券の発行や取引にかかるコストを大幅に削減できる可能性があります。例えば、従来の有価証券の取引では、証券会社や取引所などの中間機関が必要でしたが、トークン化有価証券では、ブロックチェーン上で直接取引を行うことができるため、仲介手数料などのコストを抑えることができます。 また、トークン化有価証券は、少額からの投資を可能にするといったメリットもあります。従来の有価証券は、1単位が大きいため、まとまった資金がないと投資できないケースもありました。しかし、トークン化有価証券は、小さな単位に分割して発行することができるため、少額から投資しやすくなります。 このように、トークン化有価証券は、従来の有価証券と比べて、さまざまなメリットを持つことから、今後の金融市場において、重要な役割を果たしていく可能性があります。
その他

知っておきたいソフトダラー:その仕組みと注意点

- ソフトダラーとは投資信託や年金基金といった大きなお金を運用する機関投資家は、通常、証券会社に株式や債券の売買を委託しています。その際に支払うのが売買委託手数料ですが、この手数料の一部を使って、売買執行とは直接関係のないサービスや物品の提供を受ける慣行をソフトダラーと呼びます。具体的には、投資調査レポート、企業分析データ、投資分析ソフトウェア、経済データベースなどが挙げられます。これらのサービスや物品は、機関投資家自身の投資判断を助けるために利用されます。一見すると、手数料の一部で有益な情報やツールを得られるため、機関投資家にとって有利な仕組みに思えるかもしれません。しかし、手数料の透明性が低下し、本当に必要なサービスや物品を見極めることが難しくなるという問題点も指摘されています。例えば、本当に価値のある投資情報や分析ツールを提供しているのか、手数料の額に見合ったものなのか、判断がつきにくいという点が挙げられます。また、ソフトダラーの存在が、手数料の引き下げ競争を阻害する要因になる可能性も懸念されています。投資家としては、ソフトダラーの仕組みやメリット・デメリットを理解し、運用会社が適切に利用しているかどうかに注意を払うことが大切です。
その他

証券会社の処分に納得いかない? 不服審査会とは

私たちの生活において、株式や債券といった証券は、経済活動の血液とも言える重要な役割を担っています。そして、これらの証券が、健全な市場で安全かつ公正に売買されるように、法律や規則など、様々なルールが定められています。 証券会社は、私たち投資家が安心して証券投資を行えるよう、これらのルールを遵守し、高い倫理観とプロフェッショナルとしての自覚を持って業務を行うことが求められます。 しかし、法律や規則だけでは、複雑化する金融商品や投資家のニーズに全て対応することは困難です。そこで、証券業界では、より高いレベルでの顧客保護や市場の信頼性確保のため、法令遵守を超えた自主規制が重要な役割を果たしています。 日本の証券業界においては、日本証券業協会が中心となり、自主規制ルールを策定し、会員である証券会社に対して、その遵守を促しています。 これらの自主規制は、投資家保護の観点から、証券会社に、顧客に対して、投資商品のリスクや特性などの重要な情報を分かりやすく説明することや、顧客の知識や投資経験、投資目的などに照らして、適切な投資 advice を行うことを求めています。 証券会社は、これらの自主規制を遵守することで、顧客からの信頼を獲得し、ひいては証券市場全体の健全な発展に貢献していくことが期待されています。
その他

証券投資の頼れる味方!証券外務員とは?

証券外務員と聞くと、多くの人が証券会社で働いている姿を思い浮かべるのではないでしょうか。そのイメージはまさに正解です。証券外務員は、投資家であるお客様と証券会社を繋ぐ、橋渡し的な役割を担っています。 具体的には、お客様一人ひとりの投資目標や、どれくらいのリスクを取れるのかといったリスク許容度を丁寧に伺いながら、お客様にとって最適な金融商品をご提案します。また、常に変化する市場の状況に関する最新情報を分かりやすくお客様にお伝えすることも大切な仕事です。 お客様の大切な資産を扱う仕事であるため、証券外務員には、金融商品に関する深い知識や市場分析力といった専門知識はもちろんのこと、お客様に寄り添い、丁寧で分かりやすい説明を行うコミュニケーション能力も求められます。
その他

照合通知書とは?その役割と内容を解説

- 照合通知書とは、証券会社や銀行といった金融機関が、お客様の大切な資産が正しく管理されているかをご確認いただくために、定期的に送付する書類です。 お客様は、この書類によって、預けている株式や投資信託といった有価証券の残高や種類、現金の残高、さらには取引履歴などを詳細に把握することができます。もし、身に覚えのない取引や残高の不一致があった場合には、すぐに金融機関に問い合わせることが重要です。 照合通知書は、通常、年に一回、郵送で送られてきます。近年では、インターネット上で確認できるサービスを提供している金融機関も増えています。インターネット上で確認する場合は、事前に金融機関への手続きが必要となります。 照合通知書は、お客様の大切な資産を守る上で非常に重要な役割を果たします。送られてきた際には、必ず内容を確認し、不明な点があれば、金融機関に問い合わせるようにしてください。
その他

証券業協会員にとって重い処分「除名」とは

日本の証券市場において、投資家の信頼を守り、公正な取引を確保するために、証券会社は重要な役割を担っています。証券会社は、日本証券業協会という自主規制機関に加入し、その規則に従うことが義務付けられています。 証券業協会は、会員である証券会社に対して、法令遵守や顧客本位の業務運営を徹底するよう指導・監督を行っています。これは、投資家にとって安全な市場環境を維持するために非常に重要です。 しかし、証券会社が法令や協会の規則に違反した場合、証券業協会は、その違反行為の内容や程度に応じて、厳正な処分を下します。処分には、業務改善命令や課徴金納付命令、会員資格の停止、さらには会員資格の剥奪といったものがあります。 これらの処分は、違反行為を抑制し、再発を防止するだけでなく、他の証券会社に対しても、法令遵守と顧客本位の業務運営の重要性を改めて認識させる効果があります。証券業協会は、今後も、市場の健全性と投資家保護のために、厳正な処分を含む適切な対応を行っていきます。
債券投資

非市場性証券の概要

- 非市場性証券とは非市場性証券とは、市場で自由に売買することができない証券のことを指します。証券には、株式や債券など様々な種類がありますが、その中でも国債や地方債の一部に、市場での売買が制限されているものがあります。これらの証券は、発行時にあらかじめ発行条件が決められており、満期まで保有することで元本と利息を受け取ることができます。一方、株式や社債など、一般的に証券取引所で売買されている証券は「市場性証券」と呼ばれます。市場性証券は、市場で自由に売買できるため、投資家は必要に応じて現金化することが可能です。しかし、市場価格の変動によって、元本損失のリスクがあります。非市場性証券は、市場での売買が制限されているため、市場価格の変動リスクがなく、安定した収益を得られるというメリットがあります。一方、換金性が低いため、急な資金需要に対応できないというデメリットもあります。非市場性証券は、主に金融機関や機関投資家など、長期的な運用を目的とする投資家によって保有されています。個人投資家にとっては、換金性が低いという点で注意が必要です。投資する際には、自身の投資目的やリスク許容度などを考慮し、慎重に判断する必要があります。
その他

海外投資の安全を守るカストディとは?

- 預けた資産を守る役割カストディ 投資の世界では、投資家から預かった株式や債券などの有価証券を安全に保管・管理する専門機関が存在します。これが「カストディアン」と呼ばれる存在で、投資家にとって無くてはならない役割を担っています。 例えば、海外の株式に投資する場合を考えてみましょう。海外企業の株式は、当然ながら海外の証券取引所に上場しています。そのため、投資家が海外の株式を購入する際には、購入した株式を海外の保管機関に預ける必要が出てきます。この時、預け先となるのがカストディアンです。 カストディアンは、預かった有価証券を厳重なセキュリティ体制のもとで保管します。盗難や紛失のリスクから投資家の大切な資産を守るのが、彼らの最も重要な任務です。また、保管だけでなく、株式の配当金や債券の利金を受け取ったり、権利確定日に応じて株主としての権利を行使するなど、投資家に代わって様々な業務を行います。 海外投資を行う際、現地の法律や制度、言語の違いなど、個人投資家が直接対応するには難しい問題が数多く存在します。カストディアンは、これらの問題を解消し、投資家が安心して海外投資を行えるよう、陰ながら支えていると言えるでしょう。
その他

証券会社の安心を守る!内部管理責任者の役割とは?

- 証券会社における内部管理責任者とは?証券会社は、私たちが大切に築き上げた資産を運用し、経済全体を活気づかせるという重要な役割を担っています。それと同時に、お客様からお預かりした大切な資金を扱うことから、常に高い倫理観と法令遵守の意識が求められます。そんな証券会社において、お客様の大切な資産を守り、会社が健全に運営していくために重要な役割を担うのが「内部管理責任者」です。内部管理責任者は、証券会社における営業活動や日々の業務運営が、法令や社内ルールに従って適切に行われているかを監視する、いわば「会社の良心」とも言える重要な存在です。具体的には、内部管理責任者は、顧客情報の適切な管理や、インサイダー取引などの不正行為の防止、リスク管理体制の構築など、多岐にわたる業務を行います。また、もし法令違反や不正行為などの問題が発生した場合には、原因を究明し、再発防止策を策定するなど、問題解決に向けてリーダーシップを発揮することも求められます。内部管理責任者は、証券会社が社会的な責任を果たし、お客様からの信頼を確保するために、必要不可欠な存在と言えるでしょう。
その他

金融商品取引の専門家 – 一種外務員とは?

証券会社で資産運用といえば、お客様一人ひとりに寄り添い、投資のアドバイスをする「営業担当者」を思い浮かべる方が多いかもしれません。 証券会社の営業担当者は「外務員」と呼ばれ、実はいくつかの種類に分かれています。その中でも「一種外務員」は、株式や債券、投資信託といったあらゆる金融商品を取り扱える、いわば証券会社の顔ともいえる存在です。 一種外務員は、お客様の資産状況や投資目標、リスク許容度などを丁寧にヒアリングし、最適な投資プランを提案します。お客様の立場に立って、投資初心者の方にも分かりやすく商品の説明を行うことはもちろん、相場分析や経済動向などの最新情報を提供しながら、お客様の資産形成を長期的にサポートします。 証券会社の中核を担う一種外務員になるためには、証券に関する幅広い知識や高いコミュニケーション能力が求められます。また、お客様の大切な資産を扱うという責任感も必要不可欠です。 証券会社では、お客様の資産運用をサポートする様々なスペシャリストが活躍していますが、その中でも一種外務員は、お客様との信頼関係を築きながら、お客様の人生に寄り添う、やりがいのある仕事と言えるでしょう。
その他

証券業界の基盤を支えるSI-Netとは

- 証券会社をつなぐネットワーク証券会社をつなぐネットワーク、「SI-Net」(Securities Industry Network)は、日本の証券業界全体を支える重要なシステムです。これは、日本証券業協会が構築・運営を行っており、例えるならば、証券業界の情報スーパーハイウェイのようなものです。SI-Netは、全国の証券会社を相互に接続し、様々な情報やサービスを提供しています。各証券会社は、このネットワークを通じて、株式売買の注文処理や決済、市場情報の取得、顧客情報の管理など、多岐にわたる業務を行っています。SI-Netの大きな特徴の一つに、高い信頼性と安全性が挙げられます。証券取引は、巨額な資金が動くため、システムの安定稼働は極めて重要です。SI-Netは、災害時にも備えた堅牢なシステム構築と、厳格なセキュリティ対策によって、安全な取引環境を提供しています。SI-Netの利用は、証券会社の業務効率化やコスト削減にも貢献しています。各証券会社は、独自のシステムを構築することなく、SI-Netを通じて必要なサービスを受けることができます。これは、システム開発や維持管理の費用を抑え、より顧客サービスに注力することを可能にしています。このように、SI-Netは、日本の証券業界にとって、なくてはならない社会基盤となっています。今後も、更なる技術革新やサービス拡充を通じて、投資家にとってより安全で利便性の高い取引環境の実現に貢献していくことが期待されます。
その他

分かりやすく解説!混合預託とは?

- 混合預託の仕組み 混合預託とは、金融機関が、複数の顧客から預かった同じ種類の有価証券を一つにまとめて保管・管理する仕組みです。 例えば、A社株式を100株持っているお客様と、同じA社株式を500株持っているお客様から、それぞれ株式を預かったとします。この場合、金融機関は預かった株式を分けて管理するのではなく、合計600株をまとめて保管します。そして、お客様から預かった株式の返還請求があった際には、まとめて保管していた600株の中から、お客様が預けていた株数に応じてお返しします。 この仕組は、まるで農家から預かったお米を、大きな倉庫にまとめて保管し、必要な時に預けた量に応じてお返しするのと似ています。個別に管理するよりも、まとめて管理する方が効率的ですよね。 混合預託は、証券会社などが顧客から株式や債券などを預かって管理する際に広く利用されている仕組みです。
経済の用語

値洗いとは?仕組みと目的をわかりやすく解説

- 値洗いの基礎知識 「値洗い」とは、企業が保有している資産、特に株や債券といった価格変動しやすい有価証券について、その価値を最新の市場価格を用いて評価し直すプロセスを指します。 私たちが普段商品を購入する際、その時点での価格を支払います。しかし、時間が経つにつれて商品の価値は変動することがあります。例えば、人気商品であれば価格は上昇するでしょうし、反対に人気がなくなれば価格は下落します。 これと同じように、企業が保有する資産も、取得時点と比べて市場価値が変動している可能性があります。そこで、企業は定期的に資産の値洗いを行い、保有資産の価値を最新の市場価格に基づいて把握する必要があるのです。 値洗いによって明らかになった購入時からの価値の変動は、「評価損益」として計上されます。もしも市場価格が上昇していれば「評価益」、下落していれば「評価損」となります。 企業は、この値洗いを通じて、保有資産の市場価値を常に正しく把握し、財務諸表の信頼性を高めることが求められます。これにより、投資家や債権者に対して、企業の健全な財務状況を示すことができるのです。
その他

投資家必見!パブリックコメントで金融の未来に声を届けよう

- みんなの声を政治に!パブリックコメントってなに?パブリックコメントとは、国民が政治に参加するための大切な制度の一つです。法律や条例など、私たちの生活に大きく関わるルールを作る際に、行政機関が「こんな風にルールを変えたいと考えています」という改正案を公開し、それに対する意見を広く国民から募集する手続きのことです。普段、政治はどこか遠い世界のように感じてしまうかもしれません。しかし、パブリックコメントは、私たち一人ひとりの意見を直接政治に届けることができる貴重な機会なのです。例えば、近年注目されている金融業界。私たちの大切な資産を守るためのルール作りにも、パブリックコメントは活用されています。日本証券業協会のように、証券会社を会員とする自主規制機関が、業界のルールを定めたり、改正したりする際に、パブリックコメントを通じて広く意見を募っています。自分の意見が、未来のルール作りに繋がるかもしれない。そう考えると、パブリックコメントに積極的に参加してみようという気持ちになりませんか?