眠れる資産を活用? – 有価証券貸付のススメ
近年、企業が従業員のために積み立てている年金基金の運用において、従来の方法に加えて、新たな運用方法が注目されています。
企業年金の世界では、従業員に将来、年金を安心して受け取ってもらうために、預かったお金を運用して増やすことが求められています。その運用方法として、近年注目されているのが「有価証券貸付」という仕組みです。
「有価証券貸付」とは、簡単に言うと、年金基金が保有している株式や債券を、一時的に証券会社などに貸し出すことで、その対価として「貸出料」を受け取る運用方法です。貸出期間が終了すると、貸出先は借りていた有価証券を返却します。
この「有価証券貸付」は、従来の運用方法と比べて、貸出料という形で安定的な収益を得ることが期待できるというメリットがあります。また、貸出期間中も、株式の配当金や債券の利子は受け取ることができます。
しかし、貸出先が倒産してしまうなど、貸し出した有価証券が返還されなくなるリスクも存在します。そのため、運用にあたっては、リスクとリターンのバランスを考慮しながら、慎重に進めていく必要があります。