投資の基礎: プライマリーマーケットとは?
- プライマリーマーケットの概要企業が事業を拡大したり、新しい技術を開発したりするためには、資金が必要です。この資金調達方法はいくつかありますが、その中でも株式や債券を発行して、広く投資家から資金を集める方法があります。このように、企業や政府などが発行したばかりの新しい株式や債券などが、投資家に初めて売り出される市場のことを「プライマリーマーケット」と呼びます。私たち個人投資家が、証券会社を通じて株式投資を行う場合を例に考えてみましょう。証券会社を通して購入した株式は、あたかも証券会社が保有していたように思えますが、実際には証券会社は仲介役を担っているに過ぎません。投資家が株式を購入する注文を出すと、証券会社はプライマリーマーケットで企業が発行したばかりの新株を購入し、それを投資家に渡します。このように、プライマリーマーケットは、資金を必要とする企業と、投資によって利益を得たい投資家とを結びつける、重要な役割を担っています。一方で、証券取引所で行われている、投資家間で既に発行済みの株式が売買されている市場は「セカンダリーマーケット」と呼ばれ、プライマリーマーケットとは区別されます。プライマリーマーケットは、新たに発行される有価証券を対象とするため、セカンダリーマーケットのように価格が変動することはありません。