財政決算

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企業年金と繰越不足金:将来への影響は?

- 企業年金の健全性企業年金は、会社員や公務員が老後の生活を送る上で、公的年金と並ぶ重要な収入源です。しかし近年、企業年金の財政状況が悪化しているというニュースを耳にする機会が増え、将来受け取れる年金額が減ってしまうのではないかと、不安を抱いている方も少なくないでしょう。企業年金の財政状況は、将来の年金給付額に直結するため、その仕組みや現状について正しく理解しておくことが重要です。企業年金は、会社が従業員のために積み立てた資金を運用し、その運用益と掛け金をもとに年金を支払う制度です。しかし、少子高齢化による加入者の減少や、超低金利政策の長期化による運用収益の低迷などにより、多くの企業年金基金は厳しい財政状況に直面しています。このような状況を踏まえ、企業は従業員に対して、年金制度の現状や将来の見通しについて、分かりやすく丁寧に説明する責任があります。また、従業員一人ひとりが、公的年金や個人年金など、他の老後資金の準備と合わせて、将来の生活設計についてしっかりと考えることが大切です。
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年金財政の安定化のために:利源分析とは?

- 年金財政の健全性 私たちが安心して老後を過ごすためには、年金制度が安定していることが欠かせません。年金制度を支えているのが年金財政であり、その健全性を保つことは国の重要な課題です。毎年のようにニュースで「年金財政の剰余」や「年金財政の不足」といった言葉を耳にすることがあるでしょう。これらの言葉は、年金財政の状況を把握するための重要な指標であり、私たちが将来受け取る年金額にも関わってきます。しかし、数字だけを見て一喜一憂するのではなく、その背後にある要因を深く理解することが重要です。 そこで、年金財政の現状を分析する方法として「利源分析」が使われています。これは、収入と支出を項目ごとに分けて分析することで、年金財政がどのような状態になっているのかを明らかにするものです。収入面では、保険料や国庫負担などが、支出面では、年金給付費などが分析の対象となります。 利源分析によって、例えば、少子高齢化によって保険料収入が減っている一方で、年金を受け取る高齢者の増加によって給付費が増加しているといった状況が見えてきます。このように、年金財政の現状を「利源分析」を通して詳しく知ることで、私たち一人ひとりが年金制度について深く考え、将来にわたって安心して暮らせる社会を築いていくために何ができるのかを考えるきっかけとなるでしょう。