資産運用

債券投資

証券化商品とは何か?

- 証券化商品の仕組み 証券化商品という言葉を耳にしたことはありますか?これは、住宅ローンやクレジットカードの利用残金のように、将来的にお金を生み出すと考えられる資産を、投資家が購入できる証券にしたものです。 例えば、あなたが住宅ローンを組んで毎月返済しているとします。この時、あなたが金融機関に毎月支払っているお金は、実は証券化によって投資家の手に渡る可能性があります。 具体的には、まず金融機関があなたの住宅ローン債権などをまとめて証券化商品にします。この商品は、将来あなたが返済するであろう元利金が投資家にとっての利益となるわけです。そして、この証券化商品は証券会社を通じて投資家に販売されます。 このように、証券化商品は、本来は個人や企業が保有している資産を、投資家がお金を出資する対象に変えることで、資金調達をしたい側と投資をしたい側の双方にとってメリットのある仕組みを提供しています。
税制

将来設計の要!掛金建て年金で賢く資産形成

人生100年時代と言われる現代。誰もが長く健康に過ごしたいと願う一方で、長寿化は避けて通れない老後の生活資金問題にも直面します。公的年金制度は老後の生活を支える基盤ではありますが、将来の少子高齢化や社会保障費の増大を考えると、公的年金だけに頼るのは不安という声も少なくありません。 そこで重要となるのが、早いうちからの自助努力による資産形成です。老後の生活資金を準備する方法の一つとして注目されているのが、掛金建て年金です。毎月一定額を積み立てることで、老後に年金として受け取ることができます。 掛金建て年金には、運用で利益を狙うタイプや、保障を重視したタイプなど、様々な種類があります。それぞれの特徴を理解し、自身のライフプランやリスク許容度に合ったプランを選ぶことが大切です。専門家の意見を聞くなどして、将来設計に役立てましょう。
その他

年金運用における「掛金シェア」:その変遷と現状

- 掛金シェア年金運用の要 「掛金シェア」とは、年金基金が加入者から預かった掛金を、どのような割合で複数の運用会社に託すのかを決める比率のことです。分かりやすく例えるなら、預かったお金をどの運用会社に、どれだけの割合で預けるのかを決めるようなものです。 年金基金は、加入者から集めた掛金を元手に、将来の給付に必要な資金を確保するために、株式や債券などに投資を行っています。その際、運用成果は、どの運用会社にどれだけの割合で資金を預けるのか、すなわち「掛金シェア」によって大きく左右されます。そのため、掛金シェアは年金運用の根幹をなす重要な要素と言えるでしょう。 年金基金は、それぞれの運用目標やリスク許容度、そして市場環境などを考慮しながら、最適な掛金シェアを決定します。そして、定期的に掛金シェアの見直しを行い、変化する状況に合わせて柔軟に対応していくことが、年金運用においては非常に重要となります。
その他

外貨預金で資産運用?ラップ口座の仕組みを解説

近年、将来への備えとして資産運用に関心を持つ方が増えています。銀行預金があまり増えない中、比較的安全性の高い投資先として、円よりも金利が高い外貨預金が人気を集めています。 しかし、為替レートは常に変動するため、円高になった場合は思ったように利益が出ない可能性も孕んでいます。 そこで、外貨預金をより有利に運用する方法として、外貨預金のラップ口座が注目されています。 外貨預金のラップ口座とは、預金だけでなく、投資信託など複数の金融商品を組み合わせることで、分散投資によるリスクを抑えながら、効率的な資産運用を目指すことができるサービスです。 このブログ記事では、外貨預金のラップ口座の仕組みやメリット、注意点などをわかりやすく解説し、読者の皆様が将来設計の一助となるような情報を提供してまいります。
株式投資

資産運用では避けて通れない?評価益と実現益の違いとは

- 投資における評価益とは?投資の世界では、株や投資信託といった金融商品を購入し、その価値が上がることによって利益を得ることができます。購入した時よりも価格が値上がりした状態を「評価益」と呼びます。例えば、あなたが1株1,000円の株を100株購入したとしましょう。その後、市場が活況を呈し、その株価が1株1,500円に上昇したとします。この時点で、あなたはまだ株を売却していませんが、保有している株の価値は15万円(1,500円×100株)にまで上昇しています。購入時との差額である5万円(15万円-10万円)が評価益です。重要なのは、評価益はあくまで「評価」上の利益であるということです。 実際に株を売却して現金化しない限り、この利益は確定しません。なぜなら、市場価格は常に変動しており、明日には株価が下落して、評価益が減ってしまう可能性もあるからです。評価益は投資の成果を測る上で重要な指標となりますが、確定した利益ではないことを理解しておく必要があります。 株価の変動によって評価益は増減しますし、売却して初めて利益が確定することを覚えておきましょう。
投資信託

投資信託のスイッチングとは?

- 投資信託の乗り換え 投資信託のスイッチングとは、現在保有している投資信託を売却し、その売却資金で別の投資信託を購入する取引のことです。簡単に言うと、現在保有している投資信託から別の投資信託に乗り換えるイメージです。 例えば、あなたがこれまで国内株式に投資する投資信託を購入していたとします。しかし、世界経済の成長を見込んで、今後は海外株式に投資する投資信託に乗り換えたいと考えたとしましょう。このような場合に、投資信託のスイッチングが活用できます。 投資信託のスイッチングは、証券会社や銀行などの金融機関を通じて行います。具体的には、現在保有している投資信託の解約手続きと、新たな投資信託の購入手続きを同時に行います。この際、売却した投資信託の売却益や分配金は、新たな投資信託の購入資金に充てることができます。 投資信託のスイッチングは、投資戦略の変更や、保有する投資信託の分散などを目的として行われます。しかし、スイッチングには手数料や税金が発生する可能性もあるため、注意が必要です。
その他

企業年金の安定運用を実現するシミュレーション型ALM

従業員とその家族にとって、老後の生活を支える大切な役割を担っているのが企業年金制度です。しかし近年、超低金利環境や少子高齢化が進んでいることから、年金基金の運用が厳しい状況に置かれています。これは、これまで通りの運用を続けていくと、将来、年金の給付水準を維持することや、加入者の掛金を抑制することが難しくなるということを意味します。年金基金の財政を健全な状態に保ち、加入者に対して長期にわたって安定的に年金を給付していくためには、将来起こりうるリスクを正しく把握し、そのリスクに応じた運用を行っていくことが必要不可欠です。 具体的には、従来型の国内債券中心の運用を見直し、株式や海外資産、不動産など、よりリスクの高い資産への投資比率を高めることで、高い収益を目指していく必要があります。また、短期的な収益のみにとらわれず、長期的な視点に立った運用を行うことも重要です。さらに、人口動態の変化や経済状況の変化など、年金運用を取り巻く環境は常に変化していくため、常に最新の情報を入手し、状況に合わせて柔軟に運用戦略を見直していく必要があります。年金運用は、従業員とその家族の将来を守るための重要な課題であり、企業は適切な対策を講じていく必要があります。
NISA

将来設計の要!確定拠出年金とは?

- 確定拠出年金制度とは? 確定拠出年金制度は、会社員や自営業者の方が、老後の生活資金を準備するための私的年金制度の一つです。 将来受け取る年金額があらかじめ決まっている従来の確定給付型年金とは異なり、確定拠出年金では、運用成果によって将来の受取額が変わります。 毎月一定の掛金を自ら拠出し、預けたお金をどのように運用するか、投資信託や保険商品といった商品の中からご自身で選択します。そして、その運用結果によって、将来受け取ることができる年金受取額が増減する仕組みとなっています。 確定拠出年金は、言わば『自分年金』作りと言えるでしょう。 運用はご自身で行うため、元本が保証されているわけではなく、運用状況によっては損失が出る可能性もあります。しかし、その反面、積極的に運用を行うことで、確定給付型年金よりも多くの年金を受け取れる可能性も秘めています。 ご自身のライフプランやリスク許容度に応じて、将来設計を行うことが重要です。
NISA

将来設計の要!確定拠出年金のススメ

- 確定拠出年金とは 確定拠出年金は、老後の生活資金を準備するための年金制度の一つですが、従来の年金とは大きく異なる点があります。従来の年金は、あらかじめ受け取れる金額が決まっているのに対し、確定拠出年金は、運用によって将来受け取れる年金額が変わります。 確定拠出年金では、加入者自身が毎月一定の金額を積み立て、その資金を運用する金融商品を選びます。預貯金や保険、投資信託など、様々な商品の中から、自分のリスク許容度や運用目標に合わせて選択することができます。そして、運用成績が良い場合は、将来受け取れる年金額が増える可能性があります。一方、運用成績が振るわない場合は、受け取れる年金額が減ってしまう可能性もあります。 確定拠出年金は、いわば「自分年金」ともいえます。老後の生活設計をより主体的に行いたい、自分の判断で運用して将来の資産を増やしたいという方に適した制度と言えるでしょう。
外貨預金

外貨預金とマイナーカレンシー:知っておきたいリスクとリターン

- 外貨預金とは 外貨預金とは、普段私たちが利用している円ではなく、アメリカドルやユーロなどの外国のお金で預金をすることができる金融商品です。 円預金におなじみの普通預金や定期預金と同じように、外貨預金も預け入れ期間や預け入れ金額によって様々な種類があります。外貨預金の大きな魅力は、金利以外に為替の変動によって利益を得られる可能性があることです。 例えば、1ドルが100円の時に1万ドルを預け入れたとします。その後、円高が進んで1ドルが90円になった時に円に戻すと、預けていた元本100万円に加えて、為替の差額によって10万円の利益を得ることができます。これが為替差益と呼ばれるものです。 しかし、為替は常に変動するものであり、円高が進むと利益が出ますが、逆に円安が進んでしまうと、為替差損が発生し、元本割れの可能性も出てきます。 そのため、外貨預金は預け入れ時だけでなく、円に戻すタイミングも重要になります。為替の動きを予測することは難しいため、外貨預金をする場合は、為替リスクを十分に理解した上で、余裕資金で行うようにしましょう。
投資信託

外国投資信託:海外投資の選択肢を広げる

- 外国投資信託とは外国投資信託は、その名の通り、海外で設定された投資信託のうち、日本で販売されているものを指します。ポイントは、設定場所が外国であるということです。つまり、たとえ外国の株式や債券に投資するファンドであっても、日本で設定されていれば外国投資信託とは呼ばれません。反対に、日本の株式に投資するファンドであっても、設定場所が外国であれば外国投資信託に分類されます。外国投資信託の魅力は、日本にいながらにして、世界の様々な国や地域の株式、債券、不動産などに投資できる点にあります。新興国の成長を取り込みたい、資源価格の上昇による利益を狙いたいなど、投資家のニーズに合わせた幅広い商品が用意されています。一方で、注意すべき点もいくつかあります。まず、為替変動の影響を受けやすい点が挙げられます。外国投資信託は、基本的に外貨で運用されるため、円高になると円換算した投資元本や分配金が目減りしてしまう可能性があります。また、外国の法律や税制に基づいて運用されるため、日本の投資信託とは異なる運用ルールや税制が適用される点にも留意が必要です。外国投資信託への投資を検討する際は、これらのメリット・デメリットをよく理解した上で、自身の投資目標やリスク許容度に合致する商品かどうかを慎重に見極めることが重要です。
債券投資

分散投資の鍵!外国債券の魅力を解説

- 外国債券とは 外国債券とは、海外の国や企業が資金調達のために発行する債券のことです。日本円ではなく、発行国の通貨建て、または米ドルなどの国際通貨建てで発行されることが一般的です。 外国債券には、発行主体によって主に3つの種類があります。 * -国債- 国が発行する債券で、一般的に他の債券よりも信用度が高いとされています。 * -地方債- 地方自治体や政府機関が発行する債券で、地域開発などの資金に充てられます。 * -社債- 企業が発行する債券で、事業資金の調達を目的としています。 外国債券の魅力は、日本円のみの運用よりも高い利回りが期待できる点にあります。また、様々な国や企業の債券に投資することで、国際的な分散投資を実現できるというメリットもあります。 ただし、外国債券への投資には、為替変動リスクや発行体の信用リスクなど、いくつかの注意点があります。投資する前に、これらのリスクを十分に理解しておくことが重要です。
その他

年金運用を支える「受託者責任ガイドライン」

近年、少子高齢化の進展に伴い、年金制度の安定的な維持が重要な課題となっています。将来受け取る年金の給付額は、加入者から集められた保険料や運用収入によって賄われます。そのため、年金基金の運用においては、加入者や受給者の大切な財産である年金資産を保全し、長期的な視点に立って効率的に運用することが求められます。 「受託者責任ガイドライン」は、厚生年金基金や確定給付企業年金などの年金基金において、資産運用を行う関係者の責任と役割を明確にすることで、適切な運用体制を確保し、加入者と受給者の利益を守ることを目的としています。 このガイドラインは、1997年4月に「厚生年金基金の資産運用関係者の役割及び責任に関するガイドライン」として初めて公表されました。その後、社会経済情勢の変化や年金制度の改革などに合わせて内容が見直され、2006年12月には名称が「年金基金の資産運用に関する受託者責任ガイドライン」に改定されました。 年金運用は、長期的な視点に立って、リスクとリターンを適切に管理しながら行われるべきであり、「受託者責任ガイドライン」はそのための重要な指針となっています。年金基金の関係者は、このガイドラインの内容を十分に理解し、その実践に努めることが求められます。
その他

企業年金における受託者責任

- 受託者責任とは企業年金は、従業員の老後の生活を支える重要な制度です。その大切な年金資産を適切に管理・運用していくために、「受託者責任」という概念が生まれました。これは、企業年金において、資産の運用や管理を任された受託者が負うべき責任と義務のことです。単なる倫理観や道徳観に基づくものではなく、法律によって明確に定められた、法的拘束力を持つ重要な責任です。受託者は、年金制度の運用や管理を行う上で、常に年金加入者や受給者など、年金制度の受益者の利益を最優先に考えなければなりません。そして、誠実かつ最善の注意を払って職務を遂行する義務があります。もし、受託者がその責任を果たさなかった場合、例えば、十分な調査を行わずにリスクの高い投資を行ったり、自身の利益を優先してしまったりした場合には、年金資産に損害を与え、結果として受益者に不利益を被らせる可能性があります。このような事態が発生した場合、受託者は、法律に基づいて損害賠償責任を負うことになります。受託者責任は、年金制度の健全な運営と受益者の利益を守るために非常に重要な概念です。企業年金に加入している方はもちろん、企業や受託者自身もその重要性を深く理解し、適切な対応を取る必要があります。
株式投資

資産運用の選択肢を広げる!外国株券とは?

投資の世界は多岐に渡りますが、その中でも「外国株券」は、資産を海外にも分散させて投資したいと考えている方にとって、検討すべき選択肢の一つと言えるでしょう。外国株券とは、海外の企業が発行する株式や、それに準ずる証券のことを指し、日本の円ではなく、発行された国の通貨で購入して取引されます。 外国株券に投資するメリットとしては、日本国内の企業だけでなく、世界中の成長が期待される企業に投資できるという点が挙げられます。近年、経済成長が著しい新興国企業や、世界中で事業を展開するグローバル企業に投資できるため、投資家の関心が高まっています。 一方で、外国株券には為替変動リスクが存在します。株価自体は値上がりしていても、円高が進むと、為替の影響で円換算した投資元本や受取配当金が目減りしてしまう可能性があります。また、海外企業の財務状況や経営状況、各国・地域のリスクなどを理解する必要もあり、投資をするには、ある程度の知識や経験が求められます。 外国株券への投資は、高いリターンが期待できる一方、リスクも伴うことを理解した上で、投資するかどうかを判断する必要があります。
FX

外貨滞留のススメ

- 外貨滞留とは外貨滞留とは、保有している外貨建て資産を売却した際に、得られた代金をすぐに日本円に換金せず、外貨のまま海外の金融機関に預けておくことを指します。例えば、アメリカの株式を売却して得たアメリカドルを、すぐに日本円に換金せずに、アメリカ国内の銀行口座に預けておくといったケースが挙げられます。外貨滞留を行う主な理由は、為替リスクのヘッジや投資機会の拡大などが考えられます。まず為替リスクのヘッジについてですが、為替レートは常に変動しており、円高のタイミングで外貨を円に換金してしまうと、円安になった場合に比べて受け取れる金額が少なくなってしまいます。そこで、将来的な円安を見込んで外貨のまま保有しておくことで、円高による損失を回避し、より多くの円に換金できる可能性があります。また、投資機会の拡大という面では、外貨で保有しておくことで、海外の様々な金融商品に投資する機会を得られます。海外の株式や債券、投資信託など、日本円で購入するよりも有利な条件で投資できる可能性があります。しかし、外貨滞留には為替変動リスクも伴います。円安時に比べて円高になった場合、受け取れる金額は少なくなります。さらに、外貨預金は日本円預金と比較して金利が低い場合が多く、為替変動によっては元本割れの可能性も考慮しなければなりません。外貨滞留を行う際には、これらのメリット・デメリットを理解した上で、ご自身の投資目標やリスク許容度に合わせた判断が重要になります。
その他

ヘッジファンドへの入り口、ゲートキーパーとは?

近年、高い収益を狙える個人や機関投資家を中心に、ヘッジファンドへの投資に関心を持つ人が増えています。しかし、ヘッジファンドは、一般的な投資信託と比較して、仕組みが複雑でリスクも高いという側面があります。そのため、専門知識がない人が安易に投資をすることは推奨できません。 そこで、ヘッジファンドへの投資を検討する際に、重要な役割を担うのが「ゲートキーパー」です。彼らは、ヘッジファンドの世界へ投資家を案内する案内役として、投資家とヘッジファンドの橋渡し役を担います。具体的には、ヘッジファンドの運用状況や戦略を分析し、投資家にとって適切なファンドを選定します。また、投資家に対しては、投資のリスクや期待リターンを分かりやすく説明する役割も担います。 ヘッジファンドへの投資は、高い収益の可能性を秘めている一方で、大きなリスクも伴います。そのため、投資を検討する際は、ゲートキーパーのような専門家の助言を得ながら、慎重に判断することが重要です。
株式投資

実現益と評価益の違い

- 投資で利益を得る仕組み 投資の世界では、企業が発行する株式や国や企業がお金を借りるために発行する債券、それらを組み合わせた投資信託など、様々な金融商品に投資することができます。これらの商品は市場で売買され、需要と供給の関係によって価格が変動します。 投資で利益を得るには、購入した時よりも価格が値上がりしたタイミングで売却する必要があります。この差額が投資家の利益となるわけです。例えば、1株1000円の株式を100株購入し、その後価格が上昇し1株1500円で売却した場合、(1500円-1000円) x 100株 = 5万円の利益を得ることができます。 しかしながら、投資は常に利益が保証されているわけではありません。購入した時よりも価格が値下がりしたタイミングで売却すると、その差額は損失となってしまいます。投資には、利益と損失のリスクが常に伴うことを理解しておく必要があります。 さらに、投資による利益は価格変動による売却益だけではありません。株式投資では、企業の業績に応じて配当金が支払われることがありますし、債券投資では定期的に利息を受け取ることができます。このように、投資によって得られる利益には様々な種類があります。
その他

クオンツ運用:データが未来を予測する投資戦略

- クオンツ運用とは何か クオンツ運用とは、過去の膨大な市場データや企業の財務情報などを用いて、統計分析や数学的モデルに基づいて投資判断を行う手法です。従来の運用担当者の経験や勘といった主観的な判断ではなく、客観的なデータ分析に重きを置く点が特徴です。 具体的には、企業の業績や経済指標、株価の変動など、過去の膨大なデータをコンピューターで処理し、未来の市場動向を予測します。例えば、過去のデータからある経済指標が上昇すると特定の株価が上がる傾向が見られた場合、クオンツ運用ではその関係性を統計的に分析し、将来も同様の動きが起こると予測して投資を行います。 このように、クオンツ運用は人間の感情や偏見を排除し、データに基づいた論理的な投資判断を可能にする手法と言えるでしょう。しかし、あくまで過去のデータに基づいた予測であるため、100%確実なものではありません。また、市場環境の変化にモデルが対応できないケースもあるため注意が必要です。
外貨預金

外貨預金で賢く利益確定!テイク・プロフィットのススメ

近年、低い金利が続く日本円での預金に比べて、高い金利が期待できる外貨預金が注目を集めています。外貨預金とは、アメリカドルやユーロなど、円以外の通貨で預金を行う金融商品です。円預金と比べて高い金利で運用できるだけでなく、預け入れ時と比べて円安になったタイミングで円に戻せば、為替差益も期待できます。 しかし、為替相場は常に変動しており、常に円安方向に動くとは限りません。予想に反して円高が進行した場合、為替差損が発生し、元本割れのリスクも生じます。 そこで重要になるのが「テイク・プロフィット」という考え方です。これは、事前に目標とする利益率を設定しておき、為替レートがその水準に達したら、利益を確定させるために外貨を売却する戦略です。この戦略を用いることで、利益を確実に確保すると同時に、欲張りが原因で発生する損失を回避することができます。 外貨預金は、円預金よりも高いリターンが期待できる一方、為替変動リスクも伴います。投資を行う際は、リスクとリターンのバランスを十分に理解し、余裕資金の範囲内で運用するように心がけましょう。
その他

オルタナティブ投資:多様な選択肢

- オルタナティブ投資とは オルタナティブ投資とは、普段私たちがよく耳にする株式や債券といったありふれた投資先とは異なる、一風変わった投資対象に資金を投じる手法のことです。具体的には、ヘッジファンド、未公開株式、不動産、コモディティ(商品)、インフラストラクチャーなどが挙げられます。 これらの投資対象は、株式や債券のように誰もが知る確立された市場で取引されていない場合が多く、独特な知識や経験が必要となる点が特徴です。 これらの投資先は、株式や債券とは異なるリスクとリターンの特性を持っています。例えば、経済状況が悪化した際に価格が値上がりするものもあれば、価格変動が激しく大きな損失が出る可能性があるものもあります。しかし、これらの投資先をポートフォリオに組み入れることで、リスクを分散し、安定した収益の獲得を目指すことができます。 オルタナティブ投資は、従来の投資手法では得られない高いリターンを狙える可能性がある一方、投資対象に関する専門知識や情報収集が欠かせないため、事前に十分な調査と理解が必要です。 また、投資のリスク許容度や投資期間などを考慮し、自身に合った投資を行うことが重要です。
NISA

将来に備える!つみたてNISAで始める資産運用

- 投資初心者におすすめ、NISAとは? 投資を始めたいけど、何から始めたらいいか分からない…そんな投資初心者の方には、「NISA」という制度がおすすめです。NISAは「少額投資非課税制度」のことで、年間120万円まで投資できる制度です。 通常、株式や投資信託などの金融商品で得た利益には約20%の税金がかかります。しかし、NISAを利用すると、この利益にかかる税金が非課税になるため、お得に投資を始めることができます。 NISAには、「つみたてNISA」と「一般NISA」の2種類があります。どちらも年間投資上限額や非課税期間が異なります。「つみたてNISA」は、毎月コツコツと積立投資を行うのに適しており、年間120万円まで、最長20年間、投資で得た利益が非課税になります。一方、「一般NISA」は、個別株など、幅広い商品に投資することができ、年間120万円まで、最長5年間、投資で得た利益が非課税になります。 投資初心者の方には、毎月少額から始められる「つみたてNISA」がおすすめです。ぜひ、NISAを活用して、将来に向けた資産形成を始めてみましょう。
NISA

将来設計を始めよう!日本版401kとは?

老後の生活資金は、誰もが気になる問題です。長生きは喜ばしいことですが、その一方で、健康で文化的な生活を送るためには、長い老後を支えるだけの十分な資金が必要になります。 公的年金制度は、老後の生活を支える基盤となるものですが、公的年金だけに頼るのではなく、自ら老後の資金を準備することが重要になってきています。 そこで注目されているのが、「日本版401k」と呼ばれる個人型確定拠出年金やiDeCoです。 これらの制度は、加入者が毎月一定額を積み立て、自分で選んだ運用方法で資金を運用し、老後に年金または一時金として受け取るというものです。 運用益が非課税になるなど、税制上の優遇措置も設けられています。 老後の生活資金を準備する方法としては、他に、貯蓄や生命保険など、様々な方法があります。 どの方法が自分に合っているのか、専門家に相談しながら、早いうちから準備を進めていきましょう。
その他

企業年金運用におけるオーバーレイ・マネジャーの役割

近年、企業が従業員のために積み立てている年金基金の運用において、より効率性を高める方法が求められています。その中で、注目されているのが「オーバーレイ・マネジャー」という役割です。 企業年金基金は、通常、資産運用を複数の専門会社に委託しています。これは、それぞれの会社が得意とする投資分野や運用手法に期待してのことです。しかし、それぞれの運用会社が、為替変動リスクや資産構成の調整を別々に行うと、基金全体で見ると、必ずしも最適な結果が得られない場合があります。 そこで、オーバーレイ・マネジャーという専門性の高い運用機関が登場します。彼らは、企業年金基金全体の資産構成やリスク許容度などを考慮し、個々の運用会社の指示を調整します。例えば、ある運用会社が日本株を多く保有している場合、他の運用会社の保有資産や為替変動リスクなどを考慮して、日本株の保有比率を調整するように指示を出すことがあります。 このように、オーバーレイ・マネジャーは、企業年金基金全体の資産を俯瞰的に捉え、個々の運用会社の指示を調整することで、より効率的かつ効果的な運用を実現しようとする役割を担っています。