経済の動きを掴む:総需要曲線とは?
- 総需要曲線とは何か
総需要曲線とは、ある一定期間において、経済全体で人々が購入したいと考えるモノやサービスの総量を、価格水準との関係で表した曲線のことです。経済学の書籍や論文では「AD曲線」と表記されることもあります。
具体的には、需要量を横軸に、価格水準を縦軸にとったグラフで、右下がりの曲線として描かれます。これは、価格が上昇すると人々の購買意欲が減退し、需要量が減少することを示しています。反対に、価格が下落すると人々の購買意欲が高まり、需要量は増加します。
総需要曲線は、個人消費、企業投資、政府支出、純輸出といった様々な経済活動からの需要を全て合算したものです。そのため、これらの要素に影響を与える要因、例えば、税金、金利、為替レート、政府の政策などが変化すると、総需要曲線自体も移動します。
この総需要曲線は、経済全体の動向を把握し、今後の経済政策の効果を予測する上で重要な指標となります。