景気動向を掴む!ISM指数の読み解き方
経済の動向を占うことは、企業が投資や経営判断を行う上で非常に大切です。経済の動きを示す指標は数多くありますが、中でも、企業の担当者から直接意見を聞くことで算出されるISM指数は、注目すべき指標の一つと言えるでしょう。
このISM指数は、アメリカの全米供給管理協会という組織が発表しているもので、製造業と非製造業の2種類に分かれています。ISM指数は、企業で仕入れを担当する人にアンケート調査を行い、その結果を集計して作られます。製造業ISM指数は、工場における製品の受注残や生産状況、商品の在庫などの変化を、前の月と比べて指数化したものです。一方、非製造業ISM指数は、サービス業などを含む非製造業における事業の活動状況や新規の受注、従業員の状況などの変化を、前の月と比較して指数化したものです。
これらの指数は、50を基準として、数値が大きければ経済活動が拡大している傾向を示し、数値が小さければ経済活動が縮小している傾向を示すとされています。ISM指数は、企業の生の声を反映しているため、景気の転換点を捉えるのに役立つ指標として、企業や投資家から広く利用されています。