オプション取引の基礎:ITMとは?
オプション取引を行う際、専門用語を理解することは非常に大切です。中でも「ITM」は頻繁に登場する用語の一つと言えるでしょう。「ITM」とは、「イン・ザ・マネー」を省略した言葉で、オプションを行使すると利益が出る状態を指します。オプション取引において、この「ITM」という概念は非常に重要です。
オプションには、買う権利を表すコールオプションと、売る権利を表すプットオプションの2種類があります。コールオプションの場合、「ITM」とは、オプションの権利行使価格が、原資産の市場価格を下回る状態を指します。例えば、A社の株価が1,100円の時に、権利行使価格1,000円のコールオプションを持っているとします。この場合、オプションを行使すれば1,000円で株を買って、市場価格の1,100円で売却できるため、1株あたり100円の利益が出ます。これが「ITM」の状態です。
一方で、プットオプションの場合、「ITM」とは、オプションの権利行使価格が、原資産の市場価格を上回る状態を指します。例えば、B社の株価が900円の時に、権利行使価格1,000円のプットオプションを持っているとします。この場合、オプションを行使すれば市場価格の900円で株を買って、権利行使価格の1,000円で売却できるため、1株あたり100円の利益が出ます。
このように、「ITM」はオプション取引において利益を左右する重要な概念です。オプション取引を行う際には、「ITM」の状態をしっかりと把握しておくことが大切です。